天暦2年に塔が北西に傾いた時、
天暦年間法観寺に住み雲居寺(ウンゴジ)で逝去した
「【43】浄蔵貴所(ジョウゾウキショ)」が塔に向かい
祈念したところ、塔はたちまち元に復したと云う。
高さ約46m・方3間・本瓦葺。
何度か消失し、
現・塔は永享12年に足利義教によって再建された。
法観寺の創建は平安遷都以前とされ、
塔もそれ以来の古制を踏み、
純然たる和様・白鳳期の建築様式を今に伝える。
内部は中央に心柱を通し、
四天柱の間を須弥壇として
本尊・五智如来像5体を安置、
周囲の扉には八大明王の像が描かれている。
五層目のみに高欄が付く点が目を引くが、
これは破損しても修理をしなかった為と思われる。