…鎌倉期の法相宗(ホッソウシュウ)の僧で、
海住山寺の中興第1世【42】貞慶(ジョウケイ・解脱上人)
の一周忌に建立された。
同寺は承元2年に貞慶が笠置寺から移住した際、
寺号を現称に改めた。
五重塔は国宝で、
三間五重塔婆・本瓦葺・初重裳階(銅板葺)付である。
高さ17.7mで現存する五重塔では
室生寺五重塔に次いで小さい。
この塔は建立年代が明らかな鎌倉期
唯一の五重塔の遺構であり、
初重に裳階を付けた数少ない例として、
貴重とされる。
又、組物を各重とも
二手先とし、初重四天柱内を厨子状に作る
と云った類例のない手法を持つ。