見事なお点前を見せたと云う伝説が残るが、

この動物は何と呼ばれたか?

 

 

 

 

これは深田正韻(マサツグ)の『喫茶余禄』

に記載された宗旦狐の伝説である。

 

千宗旦(ソウタン)は、祖父・利休や父・少庵の

生前の姿を記憶している最後の世代であり、

幼少期より大徳寺の春屋宗園(シュンオクソウエン)の下で

禅の修行に励んだ。

 

元和4年頃から、宗旦は禅に基づく、

より侘びた茶の湯に深化していく。

 

世の中では「綺麗さび」と称される小堀遠州や

「姫宗和」の異称を持つ金森宗和の

繊細で華やかな茶湯が盛んになる中、

清貧と孤高さが際立つ「乞食宗旦」と云う別称も生まれた。