(『新古今和歌集』)と詠んだ歌人は?
「親しくなった女に身分の高い男が割り込んで来た事に
恨み言を云ったら、女がその男との仲を否定するので…」
との詞書(コトバガキ)がある。
「愛しているなら神かけて誓いなさい」
と云うのが歌意で、糺の森を巧みに使って、
女の不実をただしている。
作者は色好みで知られる平貞文。
歌物語『平中物語』の主人公に擬せられるほか、
貞文をめぐる滑稽な逸話は『宇治拾遺物語』にも語られている。
芥川龍之介の『好色』のモデル、中古三十六歌仙の一人でもある。