ハイドン:交響曲第84番 | angsyally1112のブログ

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ハイドン:パリ交響曲集(第82~87番)

CD1
・交響曲第82番Hob.I-82『熊』
・交響曲第83番ト短調Hob.I-83『めんどり』
交響曲第84番変ホ長調Hob.I-84
CD2
・交響曲第85番変ロ長調Hob.I-85『王妃』
・交響曲第86番ニ長調Hob.I-866.
・交響曲第87番イ長調Hob.I-87
スイス・ロマンド管弦楽団
指揮:エルネスト・アンセルメ
録音時期:1962年4月

録音場所:ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール
録音方式:ステレオ(セッション)


発注していたアンセルメの『パリセット』がやっと到着しました。
丁度、今回この第84番に差し掛かった所で、ぴったりです。
NMLで試聴した中では一番お気に入りの演奏です。ベートーヴェン『田園』によく似たモチーフが何度も出て来ます。
序奏からその独特の雰囲気(サン・サーンスのよう?)に心を鷲掴みにされます。
第1楽章だけならドラティ盤で良いのですが、最終楽章迄面白いのは、私にはこの演奏が随一です。
第79番で体験したカーニバル的な解放感が全開の曲、そしてとてもカラフルな演奏です。第1楽章、第4楽章共にアップテンポが良いのです。
ザンデルリンク盤やカラヤン盤は、多分このような無節操で破滅型(?)の演奏は行いませんでしょう。その代わりしっとりとした叙情性はありません。


アダム・フィッシャー盤
とてもチャーミングに聴こえます。
アンセルメ盤に負けない位魅力的な演奏です。
最後までテンションの高い演奏です。


ザンデルリンク盤
いぶし銀というのでしょうね、堂々としたセピア色のサウンドは、まるでブラームスの世界のようです。


カラヤン盤

序奏を聴くとまるでシューマンの交響曲が始まるかのようです。

最終楽章は、結構アグレッシブな演奏で、燃えています。


交響曲第84番変ホ長調Hob.I-84
 ハイデルベルク交響楽団ー
 トーマス・ファイ(指揮)
 録音:2002年 ハイデルベルク=プファッフェングルント・ゲゼルシャフツハウス

爆発的な最終楽章の迫力に圧倒されました。
アントニーニの『熊』のように破壊的なサウンドです。
もう一度最初から聴き直し、素晴らしい!
今、一番聴きたいハイドンのサウンドです。
ザンデルリンク盤も素晴らしいですが、今の時代、ハイドンを通してこの不安の時代を生き抜く道しるべを見る想いになります。
ザンデルリンク盤やカラヤン盤が、常識的な演奏なのでしょうが、よく分かりませんが、もっとハイドン的な個性の強い演奏とサウンドをささやかながら私は探しています。この演奏のような。
今、作曲を中断してハイドンの交響曲にのめり込んでいる私の心の渇きの正体が、少しわかってきた感じです。


ヘッドホンは、DENON-AH-D5000バランス接続です。