英雄交響曲=ウィーンフィル=DT990pro | angsyally1112のブログ

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人生残り少ない暗愚舎利の日々の思いを綴ってゆきます。


ベートーヴェン『英雄交響曲』は、その録音では群を抜いた数のようで、一説には500種以上とのことです。それらを全て収集されんと努めておられる強者の存在もどこかで聞きました。
私は、交響曲は特に集中して聴いて来なかったので、オーケストラ曲の所有するディスクは、室内楽に比べれば少ないと思います。
それでもこの世で最も有名な交響曲=The Synphonyとも呼ぶべき『英雄』のCDは、結構な数になります。数十枚位はあると思います。

私のヘッドホン環境が、少しずつグレードアップするにつれオーケストラ曲を聴く機会も増えて来ました。
アンプHDVA600にバランス接続したHD800でベートーヴェンを聴くとどんな風に聴こえるか体験したくて、偶々目に付く位置にあったショルティ/ウィーンフィルのCDを聴いてみました。とてもクリアで大きな空間に音が満たされて迫って来ます。
でも、何か違うのです。私の『英雄交響曲』に求める音ではないのです。

HD650、DT1990proとヘッドホンを取り換えて聴き、結局DT990proに落ち着きました。
このヘッドホンは、かつて私は『英雄交響曲』を聴く為に購入したのです。その時のリファレンスは、ティレーマン/ウィーンフィルの『英雄』でした。
同じウィーンフィルなので、そうなのかなぁと考え、目に付くウィーンフィルの『英雄』を取り出してみました。



フルトヴェングラー1944年の通称『ウラニアのエロイカ』と1952年の正規スタジオ録音盤

ショルティの1959年盤

イッセルシュテットの1965年盤

テンシュテットの1982年ライブ盤

ティレーマンの2009年盤

の6種を聴き比べました。
確かにDT990proに良く合います。この曲を他のオーケストラのCDでも聴きましたが、やはりウィーンフィルのサウンドに合うように聴こえます。柔らかいけれど厚みのあるアコースティックなサウンド、それがベートーヴェンのサウンドに合うのです。どこまでもアナログっぽく、埃が立つような、人間臭いサウンドですね。
それは、又DT990proの音質でもあります。そしてそれが又私の抱く英雄交響曲そしてベートーヴェンの原風景でもあります。
この6枚のディスクでは、イッセルシュテット盤が、今日の私には一番しっくりきました。


ベートーヴェン:
交響曲第3番変ホ長調Op.55『英雄』
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
録音時期:1994年5月17日
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
録音方式:デジタル(ライヴ)

その後、評価の高いジュリーニ/ウィーンフィルのライブ盤を入手しました。
素晴らしいですね。私の知るウィーンフィルの『英雄』では最も理想的な演奏です。
アコースティックな響きのバスティンパニが、重量級の音でドスンドスンと腹に響きます。展開部の天頂からの逆落としの迫力、最終楽章最も有名なマイナー変奏部の抜群のテンポ感覚と迫力、コーダの行進曲の盛り上がりの興奮・・・どこをとっても最高の『エロイカ』です。
私のDT990proが吠えまくります。

Beyerdynamic DT990proです。そしてアンプは、高出力のFirestone Bobbyです。