先般、岸田政権の荒井秘書官が更迭されたが、この処遇に違和感を覚えるのは私一人だろうか?。

 

 事の発端は、国会におけるLGBT関連の質問で同性婚の事を聞かれた岸田総理が、「(認めると)社会を変えてしまう」、と答弁したこと。

 その後、新聞記者の囲み取材で荒井秘書官のオフレコ発言が表沙汰に。新聞記者から首相答弁に関連して同性婚の感想を聞かれた荒井秘書官は、「気持ち悪い、秘書官全体もそう思っている」等回答。これが表面化して大問題に。

 数時間後、プライベートの発言だったと断り、取り消し陳謝したが……、低支持率に喘ぐ岸田政権に取っては大きな痛手となった。

 何やら、誰か、何処か、が意図的に大騒ぎした?微妙な空気を感じるんだがなあ~。

 

 本題を少し逸れるが、何故オフレコ発言が表沙汰になった?。

 その答えは、2/6、TBSの「昼おび」で判明した。どうやら毎日新聞だけが記事にしたとの事。

 通常、オフレコ発言をどうしても記事にしたい場合、当局の、あるいは政府高官が、等の表現を使うらしいが、当人の名前を出す場合は、当然本人の了解を取り付けるそうだ。

 ゲスト・コメンテーターの毎日新聞論説委員・佐藤千矢子女史は、「オフレコ発言と言えども国民に知らせるべき重大な事案はその限りではない」、また、「当然、了解は取っていると思うが確認はしていないムニャムニャ……」。

 まず問題なのは、荒井秘書官のLGBTは嫌いとの発言が、重要でないとは言わないまでも、国民全体に係る重大問題か?、との疑問が湧く。

 性的マイノリティーは、国民全体から見れば極々少数だ。

 もう一点、国民に取って重大事案か否かを誰が判断した?。

 自社(毎日新聞社)の人間(利害関係者)だけで判断したのであれば、傲慢極まりないが、その一方で、岸田政権追い落としの深謀遠慮か?、と勘繰りたくもなる。

 また、本人の了解を本当に取り付けたのかどうか、その辺りもうやむやのままだ。

 「私は確認していない」、発言は無責任の一言。確認してから出てくるのが常識だろう。

  「政府高官」が、「首相周辺」が、の表記でもオフレコ発言をギリギリ記事に出来ると聞くが、敢えて発言者の名前を出すことでより大きなインパクトを計算した、明確な意図(岸田政権へのダメージ)があってのやり口だと想像しているんだがなあ~。

 

 この新聞社(毎日新聞)の西山記者はその昔、外務省の女性職員を篭絡、情を通じ、迷惑を掛けないと言いながら(結果的に女性職員は、国家公務員法違反で有罪、退職、離婚)、沖縄返還関連の機密事項を入手してスクープしたことでも有名。但し、この汚いやり口で国民から総スカン、経営危機に陥った過去がある。

 スクープ(特ダネ)を取るためなら、人との信義や信頼、倫理など糞くらえ、とばかりの社風?なのだろうが……。

 同じ道を歩くことにならなければ?、と心配している。

 

 篭絡、裏切り、倫理違反、なんでも有り新聞社の論説委員が平気な顔で滔々(とうとう)と、しかも、したり顔でオフレコ記事実名発表の正当性を主張するとは恐れ入った。ジャーナリストとして如何なものか。

 国民をナメては駄目、馬鹿にするにも程がある。

 

 人間同士の信義や約束の重大さを再考、襟を正し、穢い手段を反省して出直せ、と言いたい。

 合わせて、女史の、政界に精通したような馴れ馴れしい関係を吹聴する上から目線の太々しく雑で投げ捨てるような解説には辟易、不愉快千万だ。

 

 話を本題に戻すと、荒井秘書官の発言内容は、総理秘書官として余計な事を言い過ぎた感もあるが、あくまでプライベートで、と断っての発言。思想、良心の自由は、憲法が何人に対しても遍く(あまねく)保障した権利だ。

 何を思い、何を考えたとしても、それは個人の自由であり制限を受けるものではない。荒井秘書官が当該者(LGBT)に対して直接差別発言や差別行為をしたのであれば処分は当前だが、(同性婚を)好どう思うか、と問われ、「好きではない、嫌いだ」、と答えただけ。それで職を追われ、政権やマスコミ総出の大バッシングを受けるのはどう考えても理不尽だろう。

 厳重注意か、せいぜい、けん責処分の事案だと思うがなあ~。

 

 繰り返し言うが、荒井秘書官はただ、「嫌い」、と言っただけで、彼ら(LGBT)に不利な事をしたり、差別したりは全くしていない。

 

 多くの政治家や評論家、報道関係者が口にする、「様々な考え方や生き方、思想や嗜好等を尊重し合う」、多様性社会実現の推進がLGBTの差別を改善したのなら、その一方で、それを「好きでない」、と言った人間を認めるのも多様性だろう。荒井秘書官の更迭は、政府自らが多様性を否定したことになる。

 その矛盾に気づかぬ低レベルな政府関係者には、本当に愛想が尽きる。

 一方向へ偏ると、何時の間にか全体がその方向に向かい、反対意見は封殺される社会は決して多様性とは言わない。

 

 評論家もMCも全員揃いも揃って荒井秘書官が悪い、言語道断と糾弾しているが、皆どうかしていないか?。

 何回も言うが、彼が実際に差別をしたわけでも、関わってもいない、単に質問に答えた事を、あたかも実行したが如く、ごちゃ混ぜにしての批判は的外れ、常軌を逸している。

 岸田総理も、松野官房長官も度し難いXX。問題を整理しないと……。言った事と、やってない事は、分けて考えないと駄目だ。

 内閣支持率低下回避を狙った対応なんだろうが……。

 

 平然を装っていても低支持率に怯え、やみくもに過剰反応を示す無定見、腰の据わらぬ小心者政権が醜態を晒した格好だ。

 

 関係者には大変失礼だが、国民の大多数にとって同性婚やLGBTは、それ程大きな問題ではない。

 それよりも、官邸の機密漏洩や、立場もわきまえず、外遊先で公用車を私用で?使い回し、悪びれた様子も聞かれないノー天気なXX倅秘書官の更迭が先だろう。

 

 国防と増税、物価高に賃上げ等の案件は国民に取って重大問題だが、同性婚は多様性社会の一事象。

 国民全体の重大事案との認識には大きなズレを感じる。

 

 今回の案件、「水に落ちた犬(荒井秘書官)は死ぬまで叩け」、が群衆心理となり、恥ずかしい話だが、うっぷん晴らしをするケチな日本人特有の島国根性発露の典型だ。

 それを煽るのが百害あって一利無し、失政隠しの岸田(ガンだ=癌だ)政権と、それに加担して甘い汁を吸おうとする悪辣TVに報道関係者達。

 

    彼らの振りかざす正義には各々様々な思惑が隠されている。

 

 国民の不平、不満を逸らすための生贄が荒井秘書官叩き、と考えれば分かり易い。

 

 末期症状を呈する自民党デタラメ政治、それに連なる金魚の糞の利権屋連中。TV、報道関係者、御用評論家に、お調子者のコメンテーター達だ。

  彼らの頭の中は自分と身内の事だけ。国民の事など1ミリもない。

 

      気を付けよう、

  お為ごかしと正義面!!