昨年の今頃、TVのニュースはロシアによるウクライナへの軍事進攻一色で、てんやわんやの大騒ぎ。早、一年が経とうとしているが、当初一週間もすればロシアがウクライナを圧倒、ゼレンスキー政権崩壊後、傀儡政権樹立へと見られていたが、どっこい準備をしていたウクライナ軍の激しい抵抗に合い、現状は膠着状態と伝えられる。

 

 生まれた国を守らんとするウクライナ国軍兵士、士気の高さは勿論だが、その一方で西側諸国、特に米国の武器支援がなければ持ち応えられなかったのも事実だ。

 維新、参院議員・鈴木某の「自国の力(武器)で戦えないなら降伏しろ!」、なる暴論はさて置き、最近、西側諸国、武器供与の意図がおぼろげながら見え始めた。

 

 前述のように、侵攻開始から既に一年が経過。米国を始め、EU諸国の武器の小出し供与は「ウクライナがロシア制圧下になるのも困るが、ロシア本土への直接攻撃や多大なダメージを与え兼ねない武器供与はNG」、なる極めて不謹慎で曖昧な動機によるものだ。

 

 戦は、勝か負けるかの、どちらかだ。ましてや相手あってのもの。米やEUの思い通りに行く訳が無いだろう。

 先般、独製戦車レオパルト2や旧式のレオパルト1、米国製新鋭戦車エイブラムスを合計140両以上供与するとか。また、高性能ロケット砲・ハイマースの射程が2倍に伸びた砲弾も供給を開始するらしいが……。

 ウクライナ・ゼレンスキー大統領は「もっと、もっと」、の世界。戦闘機(F16)が欲しいと言っているが、ロシア領土内を攻撃できる武器は渡さない方針らしい。

 

 要するに、「ウクライナ自国防衛に限定した武器供与が前提」、なのだ。

前述のように、戦争は勝つか負けるかで、手段を選ぶ戦いが出来るのは圧倒的に優勢の側のみだ。

 太平洋戦争末期、米国は我が国・東京に絨毯爆撃を慣行、無辜の民、十数万人を大量殺戮、また、広島、長崎では、同じく原爆で数十万人の一般市民大虐殺が行われた。

 生活インフラの破壊に留まらず、一般市民を大量に殺戮する事で、勝ち戦としたのだ。

 

 ロシアは、ウクライナの生活インフラ(発電所等)を破壊し尽くし、一般市民の住宅にまでミサイルを撃ち込んでいる。正に東京大空襲と同じことが行われている。しかし、ウクライナは自国内に侵攻してきたロシア軍を追っ払うだけの武器、兵器では、終わる戦も終わらない。

 敵陣の軍事拠点や兵站を攻撃をしない、出来ないのは、完全なハンディキャップ戦。片手1本でボクシングをしろ(戦え)、と言っているようなものだ。

 

 米・EU諸国は、本気でウクライナを支援する積りがあるのだろうか?。そうであれば、前提条件なしで、モスクワ迄届くミサイルや攻撃が可能な航空機を供与すべきだろう。ロシア、ウクライナ双方、五分の土俵に押し上げるための協力が本筋だと思うのだが……。

 モスクワのインフラや住宅、商業ビルが破壊され、市民に多数犠牲が出ると、ロシア国民の考え方も変わるのではないか?。

 第三次世界大戦が怖い、核兵器使用の危険がある等、意図的にデタラメを並べ立てて恐怖を煽り、攻撃用の兵器は供与しないのは別の思惑があるとしか考えられない。

 未来の事など誰にも分からない。有るのは、今の危機にどう対応するか、だけだなんだがなあ~。

 

 どうにも合点が行かぬのは、このままズルズル長引くことでむしろ核兵器使用の危機が増すだけだ。

 米の優秀な情報局では当然プーちゃんの心理分析は終わっている筈なんだがなあ~

 

 上記を勘案すると、米、EUはこの紛争を長引かせたいと思っているのだろう。特に米・軍産複合体(インダストリアル コンプレクシティ)が強大な影響力を持つペンタゴンや民主党は、ベトナム特需をもう一度、と考えているのではないか。

 既に、西側諸国の軍事支援を合わせると10兆円をはるか超える規模。まだまだこれからも増え続けるのだろう。そのほとんどが軍需産業へと流れる。こんなおいしい話はそうはないよなあ~。

 

 結論として、ウクライナ支援を止めろ、と言っているのではない。もっと効果的で本当に必要な支援をしろ、と言っているのだ。

 ロシアも核兵器を使えば自国も破滅へと進むことは分かっている筈、滅多やたら使えない。チンケなブラフに怯えることなく、五分の戦いが出来る武器・兵器を供与してやれ、と言いたい。

 

 人の命を金に換えるハイエナのような軍需産業を何時までものさばらせては駄目だ。

 彼らは、ウクライナが終われば、次のウクライナを創出すべく、これからも世界のアチコチで紛争の種を永遠にまき続ける……。

 

 わが国民も、米・バイデンの提灯持ちをするだけでなく、人道支援を含め、この紛争の本質に気づき、早期終結に向けて何等かの行動を起こすべきだ。それこそが、本当の支援となる。

 

 追記:先にも触れたが、維新参院議員、鈴木某のロシア贔屓も見苦しいの一言。彼曰く、ロシアは、ウクライナが「ミンスク合意」を破ったから侵攻したの事。百歩譲って例えそうだとしても、武力侵攻は正当化されない、明確な国連憲章違反だ。それに、数年前、突然ウクライナからクリミヤ半島を分捕った横暴の説明は?。

 条約等いとも簡単に反故にする国(旧ソ連時代、日・ソ不可侵条約を踏みにじり満州に攻め込み、日本人数万の捕虜をシベリヤ収容所送りにした蛮行)が相手国(ウクライナ)の合意違反が侵攻理由とは笑止千万。過去を見直して欲しい。

 

 鈴木議員には、ゼレンスキーに止めろではなく、プーちゃんにウクライナ侵略を止めろ、と進言すべき。

 ロシア通を気取るのは結構だが、横車を押してはイケない。

 

 維新は年金問題で無知を晒した中条某と言い、ロシアを異様に庇い立てする鈴木某と言い、一般常識を大きく逸脱している。独善的と言うか、レベルが低すぎるんだよなあ~。

 こんな連中に年間1億近くの税金が使われているんんだと思うと、「情けねぇー話だぜぜぜぇぇ~」。

 

 ■先般プーちゃんが、「スタリングラードの長期攻防戦でナチス・ドイツに勝利した、今回もナチス・ウクライナ?に勝利する」、との演説だが、ナチス・ドイツが「ロシア(旧ソ連)へ侵攻したもの。今回侵攻したのはロシアでウクライナではない。馬鹿げた、愚にも付かぬ与太話の類だよ、プーちゃん。侵攻の正当性はおろか、論理的におかしいだろう?。自分が侵略者を忘れてはイケないよ。