「さざんかの宿」は古かったか、、、指名嬢が結婚した。
今はなきショーのある某店で、はまったことがある。その店は知り合いの遊び人が通っていた店で、私は行ったことがなかったが、彼から「絶対、安吾さんの好みの子だと思うから」と誘われ、案内された。
彼の指名嬢とその紹介される子が仲が良かったこともあり、彼女はすぐテーブルにやってきた。その瞬間、やられた。ものすごく好みである。当然、すぐ場内で、次回から指名で入るようになった。その当時は、ショーガールネオンが異常に盛り上がっていた頃であり、花道通りの反対側に位置する某店とショーガールネオンを一晩に行き来する、ブーメラン状態だった。
私の場合、キャバクラでは非常に多弁だが、黙ってしまうことがある。それは、本当につまらない時とやられた時だ。つまらない時は、しゃべる気がしないのでしゃべらないのであるが、やられた時は、しゃべりたくともしゃべれないのだ。気持ちが動揺して「うまくしゃべろう」などと普段は思わない感情にしばられ(普段は、勝手に言葉が出てくる)てしまうからである。
彼女と同伴しても、明らかにとんちんかんなことを言ったりして、それを自分で「しまった」と思っているから、なおさらドツボにはまる。中学生のような有様である。そう、この状態は、初な男が完全に恋に落ちてる状態と言える。
彼女は、その店でナンバーワンであったが、手ひどい営業をかけてくる子ではなかった。しかし「これではまずい、このままではとことんやられる」と思い、自分の気持ちを強引に押さえつけ、距離を取るようにした。そうできたのは、今まで遊びで学んだことが「警報」となって頭の中で発信されたからだ。
その後、彼女は店を辞め、お水からも遠ざかっていた。一度、何かのイベントで、某店に客として遊びに来ているのを見たが、それっきりである。どうやら昼職をしているらしいということだった。
それから幾ばくかの時間が過ぎ、知り合いから「今日のスポーツ紙に乗ってるプロ野球選手の○○と結婚した子って、安吾さんの元指名嬢じゃない?」という連絡をもらった。さっそく新聞を見てみると、確かに彼女である。いろいろな想いが頭の中を巡る。「とりあえず、幸せになってよかった」と思った。
ちなみに、この話は最近のことではないので、探そうとしても無理であることを記しておく。
あぁ、恋がしたい、、、、、って、夢見る乙女か!? 私は。