デスティニー 【第2章 10話】 | 『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』という小説を書いています。
どうぞ御気軽にご覧下さい♪

2014/12/01
多忙でしたがやっと余裕ができました!
まだ忙しい生活が続きますが
休み休み更新していけたらと思います!
忘れ去られているとは思いますが
またよろしくお願いします♪

☆津川輝

「わぁぁぁっ!!!!」

午後3時・・・くらい。

俺たちは、箱根小涌園ユネッサンリゾートという、リゾートホテルにいた。

みんな水着になってはしゃいでいる。

俺的には温泉なんだかプールなんだかよく分かんないんだが・・・・

意外と面白そうだった。

「輝、ありがとう!」

綾がにこっと笑う。

「・・・・・3時間いたら充分だろ・・・・」

事実、俺たちはもう3時間以上居座っている。

早く部屋にチェックインしてぇ・・・・

こいつらテンション高すぎ。

拓とかもう眠気吹っ飛んでるし。

水瀬は機嫌いいし。

亜衣と優斗はラブラブだし。

綾は・・・・

可愛すぎてヤバイし。

「そうだねー、私ももう疲れてきた・・・」

「ねえ綾、ちょっと疲れた・・・」

「おい輝、もう疲れたんだけど」

「一番疲れてんの俺だって誰も気づかないか・・・」

「「?」」

水瀬と優斗が頭の上に「?」マークを浮かべる。

綾は少し分かっていたようで、

「いや・・・、私たちテンション高すぎで輝も疲れたかと思って・・・」

綾が俯いた。

「別にいいよ、俺は・・・でも本気で疲れたわ」

「・・・じゃあ、上がる?」

「だな。明日も来るし」

「「「また来るのか!?!?!?!?!」」」


***


そんなこんなで。

部屋にチェックイン。

拓のお父さん、こんなとこ経営してたのか・・・!?

拓んち、確かにでっかかったけ・・・・

かなり大きかったけどな。

「・・・・( ゚∀゚;)」

綾がこんな表情をしている。

今の今まで拓のお父さんが経営しているということを忘れていたようだ。

「・・・・・た、拓くんのお父さん・・・・す、ご・・・・」

「・・・・・だな」

ちなみに部屋は2人ずつなのだが・・・・


そうすると必然的にカップル同士になってしまう、この展開・・・・

ちょ、よ・・・・・・・ゲフンゲフン。

「輝、私お風呂入りなおしてくるね」

「・・・え?・・・・ああ、森の湯ってやつか?」

「うん。入り放題らしいし、満喫しないと!輝も行く?」

「・・・・あ、あああ・・・そうだな。じゃあ皆で行こうぜ」

「そうだね!呼んで来るっ」

綾は他の奴らを呼びに行っている間に、俺は浴衣やら着替えやらを用意する。

温泉・・・かあ。

たしかに、「ユネッサン」やら「湯~とぴあ」などの風呂などのおかげで塩素臭いし、最後に入ったワイン風呂のせいでワインっぽい臭いがちらちらしている。

すると綾が戻ってきて、

「呼んできたッ!」

と言って、ドアの前で俺を呼んだ。

「じゃあ行くか」

「うんっ」

相変わらず儚げな笑顔を浮かべている綾。

俺は少し、綾を遠く感じた。


***


☆速水綾


「森の湯」到着!!

脱衣所に入るや否や、なんかリゾートって感じ満載・・・

「おおう、早く入りたいねぇ」

「寿々おっさんみたい(笑)」

「うるさいなぁ~」

女の子同士の会話とはとても思えない会話・・・

「温泉なんだからほら、(笑)」

「そうだね!!うう~早く入りたいっ!」

亜衣はぱぱっと服を脱いで、たーっと先にお風呂に入ってしまった。

「亜衣は相変わらずだなぁ・・・・」

寿々がため息をつく。

「まあ、それが亜衣のいいとこだけどね」

私が服を脱ぎながら言う。

「・・・・ねえ、綾さあ」

寿々が覗き込んでくる。

何かを見透かされているような鋭い視線に、似ても似つかないふわっとした栗色の髪が、私の手をくすぐった。

「・・・・な、なに?」

「・・・なんか、あった・・・でしょ」

「・・・・・えっ?」

「今日の綾、少しぽわっとしすぎ。バレバレ」

「・・・・へっ!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・なんか、家で・・・・あったんだね」

「・・・・・・・・・・・・・す、寿々・・・・」

この二人には、話さないといけないと思っていた。

で・・も、いきなりすぎる・・・!

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・転校、・・・・・・とか?」

「・・・・・・・ええっ・・・!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

やっぱりそうなんだね、と言いたげなため息をつく寿々。

「・・・・・だって、常識的に考えたらそうじゃん。
 
 あんな大きい家に、女の子1人住んでられるわけないじゃない」

「・・・・・・そ、、んな・・・」

「否定しても無駄」

すぱっと言い切る寿々。

「・・・・・・・・・・・・・

 そう、だよ・・・・・。

 私、」

「って言っても近くに引っ越すだけでしょ?

 アパートとか小さな家に」

「・・・・・・え、・・」


・・・・・・そこまでは悟ってなかったんだ・・・・・。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ、て・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、まさか・・・っ」

「・・・・・・・・・・・・・・うん。


 ・・・・・・・・・・・・・新潟に行くよ」



寿々の表情がこわばった。



私には、そうなんだよ、と視線をそらすことしかできなかった・・・・・。

***

このお話は、フィクションです。

実際の人物・団体とは関係はありません。

*「箱根小涌園ユネッサン」オフィシャルページ
 
 http://www.yunessun.com/

***

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