デスティニー 【第2章 2話】 | 『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』 ~運命の物語~ 

『デスティニー』という小説を書いています。
どうぞ御気軽にご覧下さい♪

2014/12/01
多忙でしたがやっと余裕ができました!
まだ忙しい生活が続きますが
休み休み更新していけたらと思います!
忘れ去られているとは思いますが
またよろしくお願いします♪

「・・・・何言ってるの、綾ちゃん?」

「拓くん、私に話してなんて言わないから・・・!寿々だけには話してあげて!」

「・・・・何言ってるの?だからそんなのないって―――」

「・・・たっく・・っ、・・・拓、水瀬さんには言った方がいいよ・・・・・!彼女なんでしょ・・・!?」

星野さんが切なそうな顔で言う。

やっぱり、この2人がここまで仲がいいことには何かあったんだ。

「・・・・梨奈は黙ってろ・・・」

拓くんは靴を脱いで上履きを履き、そのまま寿々を探しにいくかのように走り去った。


***


「・・・・・はぁ・・・・」

寿々が戻ってこない。

もう既に3時限目が終わっている。

担任の先生には遅刻だと言っておいたが、靴箱を見れば一目瞭然だ。

すると、私の丸まった背中を後ろから好乃がポンとたたいた。

「どうしたの?何かあったの」

「好乃ぉ~・・・・・・どうしたらいいと思う~!?」

「ど、どうしたの!?」

私が好乃に一部始終を話すと(実名は出さず、「友達」と言って話した)、好乃は、ふう、とため息をついた。

「困ったちゃんだね~え・・・」

「んー、なんかねー・・・」

「その男の子もさ、なんでその子に詳しく話してあげないんだろう・・・。女子の目線からすると、話してあげない男の子もどうかと思うなあ」

「だよね~・・・」

「だって、その幼馴染ちゃんは・・・あれでしょ?話してあげてって言ってるんでしょ?」

「うん。そこがね~・・・意見分かれちゃってんだよね」

「でも、多数決したらその男の子負けるよね?」

「うん」

「それじゃあ、その男の子と綾が喋れるんなら、話してあげてって言ってみるべきじゃない?」

「うん、それはもうした」

「マジで!?それでもまだ迷ってんの!?」

「うん」

「っかぁぁ~!!!意気地なしって言うかヘタレって言うか情けないって言うか・・・」

「うん・・・。まあ、その男の子にもなんか思い入れがあるんだろうけどねえ~・・・」

「ま、その男の子が何か行動を起こさない限りは、何も変わんないと思うな」

「やっぱ~・・・?」

「やっぱ」

好乃はこくりと頷いて言った。

***

「・・・・はぁー・・・」

昼休み、屋上に拓と寿々をのぞいた4人が集まったものの、暑いやら話す気がしないやらで全くお喋りするような雰囲気ではなかった。

「・・・・・・中はいんね―か?」

「・・・・そ、そうだね・・・」


「ああっちー・・・・・・・・・・・・」


「あつい・・・・・・・・・・・・・・・・しぬ・・・・・・・」




ばたん!!

屋上のドアが勢いよく閉められ、私たちは校舎の涼しい冷房の風に救われた。

「ふー、あっつかったあああ!!!」

「しかも5、6時限目体育だし・・・」

「・・・・・・・帰る?」

「・・・帰ろうか・・・」

そんなわけで、特に何もせず昼休みは終わった。

***

「だぁぁぁぁっ疲れたああああっ!!!!!」

やっと組体操の練習が終わり、もう放課後となった。

今日はもうさようならとか言っている時間まで潰して体育を続行したため、もう7時間目の時間帯だ。

寿々は5時限目でやっと顔を出したが、察するところ拓くんとは会っていなさそうだった。

それでも朝よりは元気そうだったのでほっとした。

「寿々、部活行く?」

「行くわけねえだろんなもん」

「コンクール控えてんのに?」

「・・・・・・・・・・・・・・・だああああっもう行くよっっ!!!!!」

「よし、それでこそ寿々」

亜衣が手とペットボトルを寿々に差し出すと、寿々は奪うようにペットボトルを取って蓋を開け、中身が水とは思えないほどおいしそうに飲んだ。

心なしか、地面から陽炎が見える気がする。

久しぶりに校庭を見回すと、この学校の校庭にはかなり木があった。

遊具こそないが、ここに遊具を置いたら小学校の校庭のようだ。

来年は、受験・・・。

この校庭は、いつまで見ていられるだろう。

何もしていないのに、ふと悲しくなった。

***

「寿々、拓くんと仲直りしたの?」

帰り道。

今日は拓くんと寿々の仲がアレなので、女子と男子別々に別れて帰ることにした。

全く、世話の焼ける二人だ。

「・・・・するわけないでしょ馬鹿」

「ふー・・・ん。ま、でも拓くんも悪いような気もしないでもないしね」

「どっち・・・」

「・・・・・私が首突っ込んでもしょうがないけど、寿々」

「・・・・え?」

「・・・・・・・星野さんなんか、自分たちの間には入れないって思ってるくらい拓くんと仲良くなんないと。」

「・・・・・・・え?」

「・・・・・・・うん、そうだね」

「・・・ん」

「ちょ、ちょっと待ってよ・・・・・どういうこと?」

「じゃ、私もう家だから」

「あ、私ももう塾だ!」

「「じゃあね」」

「えっ、ちょ、ちょっと―――・・・!!」


風が涼しくなり始めた、9月中旬。



6人に転機が訪れようとしていることを、まだ知る由もない。


***

更新遅れて申し訳ありませんでした!!

今日、デスティニーの起承転結をまとめてみたところ(今更・・・)

・・・かなり長かったです。

これから100話あってもいいんじゃないかってくらい・・・


すみません。

でもかなり書くの楽しいです!w

どストライクな小説に出会えたかな?w

次何書こうかな・・・・w



次は主人公変えて書いてみようかなw


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