フリーレンでこんな話があった。
ダンジョンの当たりルートを発見すると引き返し、外れルートを探索する。
正解が分かってても、全てを味わいたいという遊び心。
わたしも同じプレイスタイルですが、それは外れルートに宝箱があれば取り逃がすので寄り道するだけ。
ファミスタは横浜ファンなのに強いチームだからと巨人を選んでた。
そう、わたしのゲームプレイスタイルは「合理的」「効率的」
遊び心とは無縁のプレイスタイル。
そんなわたしが10年以上前、オンラインゲームを触った。
「戦国IXA」という対人シミュレーションカードバトルというジャンル。
PvPお約束の上位に食い込むほど報酬が良く、その報酬で強いカードを手に入れ、その強いカードで相手に勝利して更に強くなる。
分かりやすい流れそのままわたしは遊んだ。なんせ遊び心とは無縁だからな。
10年前わたしがFF14遊んでたら迷わず零式行ったでしょう。
世界最速クリア目指したかもね。わたしは元々「そっち側」の人間でした。
IXAはギルドの仲間と協力しての合流攻撃なるものが人気で、相手もギルドの仲間に援軍もらってお城を守る。この協力プレイこそIXAの醍醐味。
ただ報酬はギルドメンバーで分配されるので100万もらってもメンバー100人いたらひとり1万しかもらえない。ソロなら100万総取りできる。
わたしは迷わずソロを選んだ。合理主義者だからな。
100人ギルドを相手にソロで渡り合ったわたしは気づくと「廃様」と呼ばれていた。
IXAには廃人を様付けする変な文化があったw
勢力1位を譲ったことがない廃人は、ある日思った。
ソロのわたしに負けてしまう20人ギルドの面々は、なにが楽しくてこのゲームを遊んでるんだろう?と。
悪意は一切なく、純粋な疑問。わたしはIXAが大好きだったから、同じゲームを遊ぶ人は皆仲間だと思ってた(FF14規模まで来ると話ちなうけどw
自分の遊び方と全く別種の、オンラインゲームならではの楽しみがあるのかなと、オンラインゲーム初心者は素直に気になったんです。
人が集うゲームでソロ選んだのが悪い。集った人全てを対戦相手としか見てない。
オンラインゲームとはオンライン対戦ゲームだと思ってたから。
IXAは週に1度のPvPしかなく、他の日はやることがない。
わたしはもっとIXAに触れる時間が欲しくて、次のPvPに備えて情報収集がてら他プレイヤーのデータを見ていた。
狩りの獲物を探す気分で。言うてることがゼノスと一緒ですね。
ひとりのプレイヤーがプロフィール欄にご自身のブログを紹介されてた。こんなカードゲームをネタにブログ書く人がいるんかと驚いた。
もっかい言うけど、わたしはIXAが大好きだった。
でもPvPは週に1度しかない。毎日でも触れていたい世界だけど、PvP以外ではなにも起こらない世界。MMOとの大きな違いですね。
そこへ現れたブログ。IXAの外でIXAの話題に触れられるなんて!
しかも敵勢力1位ギルドのメンバーさんのブログ。わたしはわくわくしながらブログへ飛び、読んだところで呆然とした。
い・・・、意味が分からない・・・w
対人ゲーっつうのは分かりやすく言うと「俺つええ」の世界。
誰しもが己の力を誇示したがる世界で、誰しもが火力を求め、強い相手を打ちのめすことが気持ちイイとカードを強化する。
火力を出すにはイイカードを取得して、そのカードに強いスキルをつける。
どのスキルが爆発力がある、発動すればこれくらいの数値になる(いわゆる期待値というやつだ)って議論も盛んな中で。
このブロガーさんは発動してもほぼ効果のないスキルに全てを賭けていた。
このプレイヤーさんにとっては勝つ負けるは二の次で、このご自身のお気に入りスキルが発動するかどうかが大事らしい。
な・・・、なにが楽しいのか分からない・・・w
わたしに倒される20人ギルドと同じように、なにが楽しいのかは分からなかったけど、本人が楽しんでることはとてもよく伝わってくるブログだった。
自分が大好きなゲームを大好きな人。なにが楽しいのかは分からないけどww
わたしはこの人のファンになった。
ブロガーの名は「じゅじゅ」
わたしが知る中で最も「ちんちくりん」なプレイヤーだ。
PvPが始まるとじゅじゅの行動は更にヒドい不可解になる。
わたしが次々敵のお城を落としてスコア稼ぐ中、じゅじゅはとことこおさんぽに出掛け、知り合い(敵)のお城に挨拶してる!w
相手も心得てるようで、じゅじゅのお気に入りスキルが発動しやすい状態で受けてくれる。なんだこの茶番はと思いつつ、わたしも受けてしまう。
スキル発動を確認して、じゅじゅは「わーいw」と大喜び。
もちろんスコアは1ポイントも動いてない。
なにが楽しいんだか分からねえ・・・・w
IXAには「フレンド」という言葉がなかったけど、じゅじゅが挨拶回りしてたプレイヤーたちはじゅじゅにとっての友達だったんだと思う。
プレイヤー全てが倒すべき敵、スコア稼ぐための獲物と思ってたわたしには衝撃でした。こんなアプローチもあるんだなーって、素直に感動した。
IXAで他にブログしてる人なんていなかったから(SSのない世界ですしブログは成立しにくいのよね)そっちの意味でも大きな存在だった。
わたしは自身のゲーム内プロフィールでじゅじゅブログの感想なんかを書いてたと思う。するとそれを見に来る人が増えてきた。
てかトップランカーなのでマークされてただけかもしれないがw
今度はわたしのプロフ文章に反応してプロフでリアクションする人が現れて、超絶不便なSNSみたいな状態になってきたw
わたしもコント書いたりと読まれる前提でプロフ更新するようになった。
ただどう考えても手間だし(読む側がw)プロフは前のを消して新しく書くので見逃しも発生する。
こんだけ仲良しなIXA仲間がいるなら、集まる場所が欲しいとも思った。
そしてわたしはブログを立ち上げる。そして今もブログを書いてる。
そう、今に至る流れを作ったのはじゅじゅなんです。
対人ゲーの噂話はいつも「どこのギルドの誰が強い」って話題が多かったけど、強い以外にも魅力的なプレイヤーはいるって思い始めた。
わたしの価値観は変わった。
「ゲームは楽しんだヤツが一番強い」って思うようになりました。
だってゲームなんだもの。楽しむことが目的でしょ?w
実際わたしのプレイスタイルは行き詰まった。
(イイ意味で)リアルが忙しくなり1位が獲れなくなると、頂に君臨するのを目的で遊んでたのに目的が果たせなくなり、熱が冷めた。
わたしに狩られた20人ギルドのような楽しみ方や、じゅじゅみたいな楽しみ方もできたでしょうけど、手前のスタイルがあまりにもアレなもんでw
今更スタイルを変えることもできず、2年弱でIXA引退となった。わたしより前からIXA遊んでたじゅじゅはわたしの引退後も3年以上IXAを続けてた。
深い意味はないけど、「わたしはじゅじゅに負けた」と思いましたw
MMOに移住してから遊び心を意識するようになった。
時に効率を求めてしまうのはご愛嬌で・・・、MMOで出会った次なるちんちくりん、「くまきち」に説教されたりw
人間本質的な部分ってなかなか変えられないんですよww
「効率なんて求めてないだす!」、くまにブチギレられたとき光の速さで謝罪できたのはじゅじゅを見て知ってたから。
ああ、じゅじゅと同じ「あっち側」のプレイヤーだと分かったからw
わたしが「そっち側」のままだったら、手伝ってもらってその態度はなんや!と返したかもしれない(いや、くまにそんなこと言えないコロサレル
以降のわたしはちんちくりんの仲間入りをして、わたしのギルド「そでつき」はちんちくりんの代名詞みたいな存在となった。
そう、ちんちくりんはちんちくりんを呼ぶのだ!w
そして前ゲー4年目、元祖ちんちくりんがそでつきにやってきた。
そして6年目に解散し、あんくまじゅ揃ってエオルゼアの地に降り立ちました。
ああそうそう、前ゲー4年目でわたしのリアルは(とても悪い意味で)忙しくなり、半年ほどログイン不安定になった。
IXA当時のプレイスタイルなら確実にゲーム引退してたと思う。
今こうしてFF14を楽しめてるのはあのときプレイスタイルを変えたから。
わたしの考え方は合ってたと、今でも思ってる。
IXA引退はMMOしたかったのもあるけど、「1位獲れないから引退する!」みたいな話でもあり、わたしの中ではとてもダサいやめ方だったのでww
路線変更に大きな影響を与えたじゅじゅとくまきちには感謝してる。
おかげで今わたしは海で釣って、チョコボで走ってる。二人に負けないくらい寄り道してエオルゼアを謳歌してますw
サブキャラ殿下を進めてるとき、何人かの方に「なんでサブやるの?なんかメリットあるの?」と訊かれた。
IXA当時のわたしなら今のわたし見て同じ質問したことでしょう。
オーシャンでなにがもらえるの?チョコボレースすると強くなれるの?
そんなもんはなにもない。楽しいから遊んでるんだw
じゅじゅくまと出会わなければ、今もわたしは「そっち側」にいたねw
あんじぇから見たじゅじゅはアリゼーに近い。
「見てて飽きない」という意味で(笑)よく笑かしてもらうw
でも最もしっくりくるのはアルバートだと思ってる。
くまきちの引退はわたしひとりでは抱えきれなかったから、じゅじゅがいたから乗り切れたんです。
3人が2人になった今、あんじぇにとってじゅじゅは半身のような存在。
半身といえばアルバートを連想しちゃうでしょ。
漆黒でどんなにしんどいときも、とりあえずアルバートはそばにいて、最悪コイツがいりゃなんとかなるんじゃねえかって思える存在でしたが。
じゅじゅも(くまきちも)そんな存在。ちんちくりんでも頼りになるんですw
そんなじゅじゅと、くまきちの誕生日にエタバンとなった。
ふたりは尊敬すべきプレイヤーであり、あんじぇにとっての恩人です。
今に感謝し、ふたりに感謝し、これからもエオルゼアで楽しく、ちんちくりんに暮らしていこうと思いますw