何ヶ月もかけて――
priestの『烈火澆愁』の原作を自分で翻訳しながら読み進めてきたのだけれども…。
ようやく、終わりが近づいてきた。
多分、2023年11月くらいから読み始めたはず…。
(現在、2024年6月)
画像引用元:©bilibili
それまで、こんな作品があるということすら知らなかった『烈火澆愁』…。
翌2024年1月にアニメの吹替版が放送されるという知らせを受けた上での、前準備だった。
アニメの放送も終わり、原作もほぼ読み終えた今…。
原作の流れを気楽に語ってみたいと思うのだ。
『烈火澆愁』…。
物語の始まりはなんと――
陛下でも宣璣でもない、太子殿下なる人物が赤淵に向かってくるところから始まる。
アニメでは完全に端折っている(笑)
←この太子殿下自体がアニメに出てこないので、仕方がない。陛下のお兄さんの子供で甥っ子にあたる。
時代は…
大斉啓正二十一年、霜降。
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
これがまんま、冒頭句(笑)
ちなみに…。
『鎮魂』も日付で始まってるね。
あちらも初めは趙雲瀾と沈巍ではなく、郭長城の登場からだ。
私が知る限りでは他は、情景から始まってたと思うけど。
『天涯客』は梅が印象的。
『七爺』は三生石の前で座る白髪の老人?
この男は若すぎる顔立ちをしていた。隣にいる少年と一緒に立っていると、叔父と甥というよりは兄弟のようだった。誰も思わないだろう、彼がすでに二十一年間位にある啓正皇帝、盛瀟だということを。
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
赤淵を鎮めるめども立ち、後は甥である太子に任せようとしているところから始まるわけなのだけれども…。
人皇陛下なのに、四十ん歳でも若々しい姿だということが、ファンサービスでもなんでもなく、ちゃんとした伏線だったという衝撃!
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
陛下は天魔なので年をとらないからね
彼らは言う。啓正皇帝は鉄血で残忍で、気まぐれな狂人だと。彼は父兄の血の中で生まれた、不吉な存在だと。彼らはまた言う。彼は母を殺し、師を弑し、書を焼き、言論を禁じ、佞臣を寵し、兵を使い果たし、忠良を虐げたと。
でも若い太子にとっては、彼が唯一の親族だった。
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
あくまでも最初は「陛下」を暴君として描写している『烈火澆愁』
全て本当に行ってきたことだけど…でも、ちゃんとした理由があるのだ。
アニメでも宣璣が言っていた…。
「歴史から何かが抜け落ちている」と。
そして…。
その瞬間、太子の心に突然予感が湧いた。これが自分がこの背中を見る最後の時だと。
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
太子殿下の胸に沸いた予感通り、皆を返した後、盛瀟は赤淵へと飛び込むことになる…のだけれども。
ここでもうひとつ、トリックが(笑)
一人だけ残っていた侍衛が、鳥の姿に戻るのだよ。
ちゃんと畢方と述べられているのに、物語が始まったばかりの段階では、これが宣璣だと思ってしまっても仕方があるまい
序盤では隠されているけれども、この畢方は本当に畢方だ(笑)
後々、宣璣がこの畢方にやきもちを焼くさまが見ていて(読んでいて)笑える。
…ここで、吹き出しを入れたかったのだが、あまりに入れ過ぎて文字数がオーバーし…。
一度仕上げたこの記事の半分が下書きエラーの操作ミスで吹っ飛んだのだ
(ノД`)・゜・。
なので泣く泣くカット
吹き出しはHTMLの文字数を食うのよ
そう…。
最初はまやかされた。
盛瀟は崖の端に立って、心の中で思った。
「私達は、多少苦しむかもしれない」
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
何故、私達?
…と読み始めた時は思ったのだ。
鳥の姿に戻った畢方と一緒に飛び降りたのかと思った(笑)
←いや、畢方は飛べるだろう。
そして、それが宣璣だと思い込んでるんで、一緒に死んで、三千年後に生まれ変わって出会ったのだとも思っていた。
「憶えていて、僕らの交わした約束を――」
みたいな。
ああ、これはドラマ『鎮魂』のキャッチフレーズか
(ノ*ФωФ)ノ
うえ~い
そしてそのうち、忘れ去った(笑)
物語の序章は、忘れるためにあるのよ
後から振り返ると、伏線がぎっちり詰まってるから。
あんまり覚えてると、逆に深読みしすぎてつまらなくなる。
←私の持論(ΦωΦ)フフフ…
陛下が赤淵に飛び込んだ時の描写は、あまりにホラーだ
いや、嫌いじゃないけど。
肌が焦げ、血が沸騰するとか…。
そんな中、一番大事な伏線描写がここにある。
灰色のものを咳き出したが、心臓か肺かもわからなかった。
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
あまりに急いで読み進めた結果…。
この「灰色」のものが何だったのかを忘れた
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ
たどり着くところまで、語れればよいが
壮絶に…。
とても人族とは思えぬ様で陛下はやっとお亡くなりになる。
決して、早く殺したいわけではなく、本当に、溶岩の中に突入しているのに、彼はなかなか死なないのだよ。
それをおかしいとも思わずに、普通に読んでる私達も私達よ
平帝の皇子として生まれた、私の陛下こと盛瀟。
(ちなみに、第二皇子ね)
アニメで言っていた通り、父帝は妖族に敗れ、赤淵で戦死。幼い頃に東川の巫人族の村で育ち、二十三歳の時に妖王を斬って、国を平定。その後二十一年国を治め…。
世を儚んで、赤淵に投身自殺
←違います!
時は流れ、数千年後――
支離滅裂な音で目覚めた陛下は、モノの見事に記憶を失っていた。
そしてアニメが始まるのだ
「ああ」
彼は棺桶の破片の中でしばらく考え込み、冷静に結論を出した。
「私はたぶん死んでいなかったのだろう」
『烈火澆愁』第1章より翻訳引用
ところで…。
なんでアニメは「巫族」を「兀族」にしたんだろうね。
分かりづらくないか?
多分、中国語では「巫族」って言ってると思うんだけど。
ずっと言いたかったんだけど、言う場所がなかったので、ここで言ってみた(笑)
ちなみに…。
本日6月13日はpriest師のバースデーらしい
Priest先生お誕生日おめでとうございます。
— プレアデスプレス (@PleiadesPress) June 13, 2024
鎮魂、黙読、残次品をはじめ素晴らしい作品を世に出してくださりありがとうございます。
素敵な一年になりますように……
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