【花霞の薔薇たち⑩クライミングローズ】

ClimbingRose

ここではオールドローズ以外にも

比較的新しめのつるバラを紹介。

ランブラーローズは垂れる感じですが、

クライミングは昇っていく感じ。

(花霞の感覚です)

 

 

Kiftsgate1954年

イギリス

イギリスはコッツウォルズの名園、

Kiftsgate Court Gardenで生まれた

白い一重のツルバラ。

 

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(KiftsgateCourtガーデンの写真は2006年に花霞が母と叔母と3人で

コッツウォルズに旅行した時に撮りました。)

 

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キフツゲートに行ったものの、時季が少し早くて

キフツゲートローズが咲いているのは観られませんでした。

 

一季咲きですが、丈夫で香りもあります。

日陰でもよく成長し、木にはわせたり、家の壁にはわせたりして

素晴らしい景観を作れそうな長く伸びるバラ。

 

1Fベランダ塀の上で鋭い棘を生かし、

防犯をかねて鉢で育てていましたが、

夏の日照りで残念ながら枯れてしまいました。

 

実は少しオレンジがかっています。

 

細長いつぼみがスプレーで咲きます。

これだけで花嫁さんのキャスケードブーケみたい。

一重のつる薔薇の棘は大体こんな風に

鋭いですね。

 

 

Cl. Summer Snow  

1936年 アメリカ 

作:Couteau

春の一季咲き。

花径は約6cm。樹高は5mくらいになるそう。


スプレーで、ちょっとフリルが入った丸くて

純白の花びらが可愛らしい。

つぼみはアプリコットがかかるのが何ともきれい。

 

香りがほとんど感じられないのがとても残念!

でも、トゲがないので、

狭い2Fのベランダのアーチにはわせていました。

 

 

 

冬場に何を勘違いしたのか咲いてしまったので、

2005年の春は小さなしょぼくれた花を

20個くらいつけただけでした。

冬のつぼみ。


アブラムシにありんこが一杯群がって、

それがお気に召さなかったのかな?

2008年ネキリムシにやられて瀕死だったので、

剪定した枝で挿し木をしてみたら

かなりの確率でつきました。

 

 

 

Pierre de Ronsard

1987年 フランス

作:Meilland

写真で見るよりも、実物の方が格段に愛らしいです!
薄緑にも近い白の花びらから、

中央に向かってだんだんピンクが濃くなっていく。

 

バラのお友達のHISAKOちゃんのベランダで

美しく咲くのを見て育ててみようと思いました。

フランスらしい雰囲気のバラですね。


たいてい、一番乗りで4月に咲いてくれます!
秋にも一つですが花を咲かせました。

返り咲き性があるんですね。

 

一番花はかなり大きく、げんこつよりも大!

このくらいの色合いが私は好みです。↓

重たいのでみんな下を向きます。

オベリスクにまいたり、

扇状に仕立てると花がたくさんつきますよ。

 

双子ちゃん。

大きさもこのくらいが好きだなあ。

「キャンディキャンディに出てくるような感じの薔薇」

「女の子が薔薇をイメージしたときの感じ」

そんな風に思います。

 

つぼみは結構勢いがある感じ。

2つ3つ分かれて咲きます。

 

枝変わりで白いのも見たことがありますが

清楚できれいでした。

 

ステムは長めで細いですが、

しっかりとした茎です。

 

 

Spanish Beauty 
1927年 スペイン

作:Dot,Pedro

香りよく、 中輪で垂れ気味に咲くのでアーチや
パーゴラに仕立てて下から見上げるようにする
といいかもしれない。

環境の良い場所で育てたら花で一杯になります。

*。*我が家のスパニッシュビューティーの歴史。*.。*

 

購入した時から今ひとつ元気がなく
2001年 チュウレンジ蜂にやられて重傷。

何とか頑張ってまた新芽を出してくれたものの、
3つの花をつけてシーズン終了。

 

2004年 もう少し日当たりの良いところに移動。
花をつけずにシーズンが終わり、枝も細くて今
にも枯れてしまいそうで気をもんでいた。

 

2006年 春、茶色く細い枝から緑の葉が!
もしかしたら復活するかも?!

と期待しましたがまわりの木々が茂りすぎ、

「秘密の花園」は年々森のようになっている為、

日照不足だったかも。

我が家ではバレリーナと同じく、古株でしたが、

とうとう枯れてしまいました・・・

 


このひらひらウェーブの
ピンク色が好きだった。

 

 

New Daun

1930年 アメリカ 

作:Somerset

ドクター・バン・フリート(Dr,van Fleet)の枝変わりですが、

 返り咲き性がニュードーンにはあります。

 

アメリカの薔薇だけど、

イケイケどんどんな感じじゃないです。

 

2m以上6mくらいまで伸びることもあり、

しなやかな枝なので、アーチでもパーゴラでも

フェンスでも、誘引しやすい。

 

暑さ寒さに耐え、耐病性もあり、

半日陰でも育成とあって、世界中で愛されているんですって!

(World's Favorite Roseの一つ)

 

ピンクがきれいだけれど大きくなるツルバラだし、

 珍しくないし、と思っていたのですが・・・

イギリスのホワイトガーデンで有名なシシングハーストの

庭に紫のクレマチスと一緒に壁を見事に覆っている美しい姿を見て、

「やっぱり欲しいな」

と思ったのがきっかけでとうとう我が家にやってきました。

 

ほぼ一日二日ですぐに散ってしまうのだけが残念ですが、

懐かしいような甘すぎない香りも私は大好きで、

散ってしまう前にと、香りをうんとかぎにいきます。

 

もしかすると、私が育てた薔薇の中では一番好きな香りかも。

 一番最初にお客様をお迎えするバラにしようと思い、

少しだけ日の当たる北側玄関の、入り口に鉢植えしました。

 

花径は約8cm。

高芯咲きで、中がふんわりと巻いているところがお姫様っぽい感じ。

 

●2005年2月

 

 

 

WeddingDay 

1950年

10mにもなるという枝に

一重のクリームに近い白の花を咲かせます。

多少の日陰でも成長するらしいけれどやはり
日の当たる方へとツルを伸ばして行っています。


虫に喰われやすく、いつもつぼみや葉をやられる!

香りもあり。 

フルーツ香があると本にはあるけど

今ひとつ香りが分かりにくいのはなぜでしょう?

 

良く肥えた土が好きらしいので

2002年、コンテナから地植にしましたが、

残念なことに枯れてしまった。

 

最初の頃に育てていた薔薇です。

 

 

Cl. Iceberg 

1968年ドイツ

作:Cant

 

純白。

うっすらとピンクがかったつぼみは

細長く上品な感じがします。

大きくなると一枝に10以上も花を咲かせるそう。

 

四季咲きで冬の寒い中、

ひっそりと咲いてくれるのが嬉しい。

 

「ティー」の清楚な香り。

 

Climbingもフロリバンダのアイスバーグと同じ性質。

シュネービッチェンという別名もあって、

それは「白雪姫」という意味なのです。

 

真冬でもひっそりと咲いてくれました。

 

※ つるではないアイスバーグはWilhelm Kordes作。

 

 

 

Cl.Blue Moon 

1981年

 

青バラの名花ブルームーン(1964年)の枝変わりでツル性。
明るい藤色ピンクはライラックの様な色。

半剣咲きでレモンのようなさわやかな香り。

 

 

咲き始めは剣弁。花びらがカールしていくのが可愛い。

 

2000年の春の一番花は赤ちゃんの頭
くらいの大きさの花が咲いてびっくりした!

 

あんまり大きかったのでこの薔薇をくれた神戸の友達に

大きさがわかるように一緒に撮った写真を送ったのだけど、

「薔薇を見せたいんだか、自分を見せたいのか、

これだから女優はいやねえ。笑」

と返事が来たのがこれ。

2000年の若き日の花霞。

 

今思えば、彼の言うとおりです。

でも大きさ、わかっていただけたでしょうか?

 

まだ太陽の光がさんさんと降り注いでいた秘密の花園。

 

 

 

紫のバラというのは、気温によって、季節によって

本当にいろんな顔を見せるので、どれをとっても

ブルームーンなのだけど、また違う魅力。

秘密の花園に傘仕立てにしていた時が一番きれいだった。

 

とても残念なことに、あまり世話ができなかった

2011年に枯れてしまいました。

秋にも少しですが、咲いてくれてました。

時々冬越しのつぼみが1月や2月に咲いたりします。

その存在感に、「秘密の花園」の女王と私は呼んでいました。

 

 

しっかりした茎に、そう鋭くない棘なので、

扱いやすいと思います。

時々スプレー状につぼみがつきますが、多くても3つ

くらいで、一つずつ咲く、といった感じです。

8年目で樹高は3mくらいでしょうか。

 

 

 

 

Ash Wednesday 

1995年 ドイツ

作:Kordes

グレイッシュなピンクがなんともアンニュイで、

気になっていた薔薇ですが、

見かけたのが元気な苗だったので買ってしまいました。

 

4月の終わりには咲き始めます。

薔薇らしい丸弁のロゼット咲き。


 

咲き進むと黄色のしべが見えて、 また違った顔になります。

 棘は結構なとげとげ具合。

我が家では壁に這わせていましたよ。

 

花付きがとても良いのは一季咲きだからかな?

 香りは淡いです。

それが残念でもあります。

 

・・・Ash Wednesday(灰の水曜日)・・・

キリスト教カトリック教会の行事で、 

額に聖灰で十字の印をつけるそうです。

なぜこの名前になったのかはわかりません。

別名をAschermittwoch。

 

 

 Bonny 

1998年ドイツ 

作:コルデス

 

大好きな薔薇♪

明るいピンクの丸弁ポンポン咲き。

微香と書いてあるのですが、

萼の部分をこするととても良い香りがします。

バラって花だけじゃないんだね、香るの・・・

一房に15~20の可憐な小花をつけ、3m以上になります。

2024年はこれまでで一番ゴージャスに伸びて、

咲いたかもしれない。

うちで一番日当たりの良い地植えの1Fで

専用のアーチに絡ませていますが収まりきれずに

どんどん伸びて行くのでした。

 

一季咲きなので花のあとの実も楽しめるかな。

 

最初は「秘密の花園」の屋根がある

ところに鉢で置いていました。

ちょうど庭への階段を降りていくと最初にお出迎えしてくれる感じ。

鉢植えでしたが、3年目にはこんな感じ。

柱に巻き付けてみたのですが、wildにあっちこっちへと伸びています。

 

「秘密の花園」の鏡に自分の姿を写しているBonny。

カワイイ・・・

 

こんなにたくさんのつぼみがつきます。

咲たてのこの感じも好き。

 

アブラムシは多少つくけれども、病気になりにくいようです。

 

真冬には葉っぱを全部とってしまった方が

虫がつかなくていいみたい。

(葉に卵を産まないように)

 

 

薔薇に性別があれば、絶対に女の子だと思う。

可愛らしい10代の女の子でしょう。

 

 

Bonnyの帽子。

房咲きでたくさん咲くので時間があると一緒に遊びます。

 

 

だんだんと日当たりが悪くなり、花数が減ってきたので

思い切って1Fに地植えに。

2021年、アーチも作りました。

 

トウシューズの虫干し。

 

唯一部屋の中から見えるこの場所。

朝ベッドで目を覚ましてすぐにBonnyに挨拶。

 

 

  ●2005年2月  京成バラ園より。

 

 

蕾もまん丸で可愛らしいです。

花に似つかわしい、やわらかで細い枝。

伸びてくると、柳のようにたれてくるので、

枝先の支えは必要。

棘はほとんどなく、扱いやすい。

 

樹高は横に旺盛に拡がりながら、3mちょっと。

 

 

Nahema

1998年 フランス 

作:Georges Delbard

ライト・ピンクの花色は、

わずかにサーモンがかって温かみを感じますね。

ディープカップで好きなタイプ!

 

杏のようなフルーティーで甘酸っぱい香りも素敵。

フランスのデルバール社が出している

「スヴェニール・ド・ダモーレ」

("愛の思い出")という

オールド・ローズ・ティストのシリーズの中の一つ。

 

薔薇の花びらと雨の滴ってずるいくらいに素敵ですよね。

 

 

ナエマという名前は、双子の王女の物語

(アラビアンナイト)をイメージした

ゲランの香水に因んでつけられたんだそうです。

「情熱的でコケテッシュな女性にささげられた香り」

(ゲラン日本支社のキャッチ・コピー)

 

大人しい”Mahane”ではなく、

情熱的で好奇心旺盛な

”Nahema”が選ばれたわけですが、

薔薇の方はどんな性格なんでしょうね?

 

※2006年ぎふ国際ローズコンテストで銀賞 ベストフレグランス賞

 

 【交配親】

GrandSiecle

("偉大な世紀"=ルイ14世時代のこと)
× ヘリテージ

 

 

 

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つるバラ好きな花霞の庭だからクライミングローズの

ページは盛りだくさんになりました。

 

次はシュラブローズです。

まだまだあるので、ぼちぼち作り直していきますね。

もううちにはいない薔薇がたくさんあるので

昔の友達にもう一度会うような気持ちで

20年以上前から書きつづってた記事を

掘り起こしています。

 

AngelBreathのお花のページがどれほど膨大だったか

今更ながら知ります。

 

薔薇のページはほんの一部でしたから。

***

 

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見て下さってありがとうございました。