花霞の薔薇たち

 

 

昔作ったサイトの記事を掘り起こしながら

これまで育てた薔薇たちを

系統ごとにまとめています。

 

このページはつるバラの中でも

ランブラーローズを紹介。

 

"お姫様の住むお城には薔薇が

絡まっている"というイメージが

あるのでしょう、

花霞はつるバラが大好きです。

狭い庭なのに、結構な数の

つるバラがあるんですよ。

※これまでの記事はカテゴリー”Rose”でご覧下さいね。

 

    

Rambler Rose

名前の通り、這わせるために

改良されたので、

枝が細く長い。

花は小さく房咲きになる。

Felisite et Perpetue

1828年フランス

 

作:Antoine A. Jacques

小輪八重咲き。

スプレーなので一つの枝に4つ5つ咲いてくれます。

赤いコロッとしたつぼみから真っ白な花が咲くのだけど、
咲き始めはうっすらピンク。

ステムが長い。

香りはソフトですが、ちゃんとありますよ。

日陰に耐えるというので、

期待を背負ってあまり日当たりの良くない

「秘密の花園」に植えられたり、
やっぱり花が咲かないと鉢あげされたり、

何度も植え替えられましたが、

株が大きくなって落ち着いて来たのでしょう、

2011年はやっと本来の姿を見せてくれました。

棘もなくしなやかな枝は誘引しやすいです。

インドの植物園のガゼボでこの薔薇を見つけたとき、

驚いたのと嬉しかったのと。

育てている薔薇はどこの国で会っても気付くものなんですね。

 

こんな風にポンポン咲き。

赤い蕾から真っ白い花が咲き、

やがて中心がクリーム色になっていきます。

花保ちは良い方です。

 

花びらの裏はちょっとピンク。

薔薇に性別があるとしたら女の子だと思う。

 

2024年は春以降ほとんど日の当たらない秘密の花園で

いまだ、健気に咲いてくれています。

本当に丈夫な薔薇です。

5月の終わり頃から6月の中旬くらいまで

ややゆっくり目に咲きます。

 

棘はありますが、あまり気になりません。

しなやかな枝は誘引しやすく、放って

おいても自然な景観を作ってくれます。

 

 

Evangeline

1906年アメリカ

作:Michael H. Walsh

リンゴの香り、一重のヒラヒラした可愛らしい薔薇。

あまり日が当たらない場所に植えているので色が白っぽい

ですが、それもまたカワイイ。

枝はかなり丈夫で硬いですがそこから

細い茎を伸ばします。

 

ハートの形の花びら。

いつも香りをかぎたくてクンクンしてしまう。

花のサイズは4~5cmくらいかな、

潔くパッと散る。

 

とっても丈夫で、奔放にシュートを出して自由に生きている。

地下から1Fに上がってきています。

ちょっと見ない間に1mくらい平気で伸びています。

こんな感じで羽衣ジャスミンや他のつるの植物たちと

共存してワイルドに咲いています。

一重の薔薇のたくましさが好き。

 

エヴァンジェリンは今、稀少と聞いています。

育てている方、いらっしゃいますか?

 

棘はかなり鋭いです。

我が家の防犯部長。

山椒みたいな葉っぱは濃い目の緑。

 

 

交配親:Rosa wichurana x Turner’s Crimson Rambler

 

 

Paul's HimalayanMusk

1916年イギリス

George Paul,Jr

 

とにかく良く伸びる。9mにもなるらしい。

2011年時点で計測不可能。

 

薄いぴんくのポンポンが、細くしなやかな枝先に

びっしり咲きます。

(株元の枝は親指くらい太いですが)

購入したばかりの時はベランダのアーチにと思って

いましたが、(2000年)

 

170cmのオベリスクなんか、全く意味なし。

 

これだけ大きくなる薔薇はやっぱり地植えでのびのびと

枝を自由に伸ばしてあげたい・・・

ということで「秘密の花園」に地植えしています。

 

好き勝手に伸び放題、庭を横断し、アーチを作り、

崖の下にも垂れ下がり、もう計測不可能。

10年目くらいから本性見せた感じ。

ついたニックネームは「キングギドラ」(ごめん)

 

花霞のコレクションの中で一番棘が鋭く痛いです!

ベランダでは無理ですよ。

我が家の防犯隊長です。

 

この薔薇のように、どんなことがあっても

ワイルドでたくましく生きられたら良いなと心から思います。

 

つぼみも一本の枝からどんどん分かれて

先の方にたくさんつきます。

ちょっと桜っぽい感じ。

だんだん退職してきて、白っぽいピンクに。

ほのかに香ります。

 

ヴィオレッテと一緒にこの椅子のところに咲いているのが似合ってた。

 

蕾の時に摘んで来ても

ちゃんと咲いてくれる強さがあります。

カワイイのにワイルドでこのギャップに

いつも笑ってしまいます。

 

 

棘の様子

これはもう刺さったらかなりの怪我になりそう。

手袋なしでは誘引できません。

木が育つと、葉の裏側部分まで棘がびっしり。

枝の棘とはまた違って細かくてほそいので

チクチクと痛い。

 

 

  【交配親】

R.multifroraの近種、またはR.sempervirens

の近種という説があるそう。

 

 

 

Violette

1921年 フランス

作:Eugène Turbat & Compagnie

紫の小さな花を付けるクライミング・ランブラー。

房咲きで小さくきれいな紫の蝶がたくさん舞っている

ように咲いてくれます。

細い枝なので、柱や木などに絡ませてあげないといけません。

5月。ちょうど、羽衣ジャスミンが満開を過ぎた頃、開花。

黄色いしべが花びらとのコントラストを

きれいに見せています。

日の光の当たり方によって色の感じも

微妙に違って見えるのが楽しい。

日陰で観るのが美しい。

 

パッと目を引く赤みがかった紫ですが、

決して派手すぎると言うことはなく、

このバラが咲くと庭がシックに引き締まります。

葉は濃いグリーン。

茎はとても細くしなやかでよく伸びます。

購入後、7年くらいで5mにはなっていたと思う。

 

 

棘はありますがほとんど気になりません。

Seaform

1964年アメリカ

5cmくらいのミニバラのようなツル修景バラ。

四季咲き。

2000年くらいに購入して4年で、3Mほどになりました。

とても丈夫で太陽を求めてハニーサックルの

隙間から上へ伸びています。

 

香りはないと本には書いてあるけれど、

秋にかいでみたらその可愛らしい香りに

思わずまた鼻を近づけました。

色は淡いピンクから白へ。

花の感じ、花びらの質感がThe Fairyに少し似ている気がします。

 

一つの枝からどんどん分かれてスプレー咲きになるので、

ブーケが作れます。

雨が降ると白い花びらが茶色くなってしまう
から、本当は屋根があるところがいいのかな。

 

交配親】 White Dawn × Pinocchio 

 

棘が結構あるので、防犯用にもなるかな?

 

 

 

 

RepensMaidiland

1987年フランス

作:Maidiland

家を建てたばかりの頃、神戸の友人にもらったバラ。

白の一重。

赤っぽい茎にとげとげのツルが横に広がりながらよく伸びる。

脇役と言った感じのバラだけどそういうバラも好きだったりします。 

ほのかに香りがあります。

ちょっと遅めの、5月の末に「秘密の花園」で咲いていました。 

よくツルが伸びるので、毎年いろんな風に自由自在に
空間をアレンジして楽しんでいました。

 

「秘密の花園」に地植していました。

傘に絡めてみたら、こんなにロマンティックに。(2004年)

 

 

2006年、前年までの枝がなぜか枯れてしまい、

根元から新しく元気なシュートが・・・

枝を更新すると元気になるので、それもありかな、

と思いながら見守っていたら、

2008年、やはり突然枯れてしまい、

挿し木でわけてあったもう一つの株があって良かった!

と胸をなで下ろし。

でも、またいなくなってしまった。

たぶんこの薔薇はあまり長いこと生きられないのかな、

などと思ったりします。

時々挿し木をして保険をかけておかないといけなかったんだ。

 

ひらひらと真っ白で好きだったな。

冬には赤い実が楽しめます。

 

 

RepensMaidilandも一重の薔薇らしく棘が鋭い。地面から遠ざけてあげれば虫の被害も少なくて済みます。

 

引き続き次回もつるバラですが、

上へ上へと良く伸びるクライミングローズ

を紹介します。

 

花霞