何だか最近、生徒達がかわいく思える。

 

もうみんないい大人だから、かわいいとか違うのかもしれない。

 

でも、感情としては「かわいい」なのだ。

 

最近、と書いたけど、前はかわいくなかったわけではない。

 

 

 

そもそも

 

若い頃、ハタチそこそこの頃からダンスを教える仕事をしていたし、

 

ダンサー時代はもう遊ぶ暇もなく

 

毎日踊っていたので、

 

友達と遊びに行くとかいう時間はまずなかった。

 

 

NYにも時々踊りに行っていた頃。

「スタジオにいる時以外は先生がどこにいるのかわからない」と言われてたね。

 

 

 

 

だから

 

大人になってからの思い出はほとんど生徒達との時間の中にある。

 

家族より一緒にいる時間が多かったりして。

 

大井町のジャズクラス。たまたま誕生日だった日にお花をくれた生徒達。

クラスのあと、夜遅いのにラーメン食べたりしたっけね。

 

 

 

 

 

あちこち教えに行っていたし、

 

あまり生徒の数を数えたことがないから

 

これまで何人くらいの生徒がいたのかわからない。

 

何十年もの付き合いになる人もいる。

 

 

 

私がダンスを辞めた時、会えなくなってしまった生徒達も多い。

 

みんなどこかで踊ってたらいいなと思うし、

 

よい先生に出会っているといいなとも思う。

 

クラスやリハーサルの時はいつも厳しい顔してる。

自分ではそんなつもりはなくてもコワかったかもね。

 

 

 

友達と運営してた戸塚のスタジオから港南台に移っても

 

ずっとついてきてくれた子達。

 

必死に振りを覚えて踊ってくれたよね。

 

 

電脳舞踏団~DancingAngels~をやり始めた時も

 

何人もの生徒達が一緒に楽しんでくれて。

 

 

電脳舞踏団~DancingAngels~では

 

日本中からいろんな稽古場の人達が集まってたから

 

リハーサルの時にあらためて彼女ら(生徒)の踊りを観たら

 

「私の生徒だなあ」としみじみしたり。

 

踊り方が似てるのをみつけると責任と嬉しさと、

 

何だろう、いろんな気持ちが湧いてきたもんだ。

 

一番最初はスタジオパフォーマンスからだった。

このあとみんなに舞台を経験させてあげたくて初めて発表会をやったんだよね。

 

 

 

自分が外の仕事で忙しすぎて四年に一度しか出来なかった

 

オリンピックとよんでた自分のスタジオの発表会をすると、

 

何回目かには、成長した生徒達が

 

私が言わなくてもいろんなことを助けてくれて

 

下の子をまとめたり、

 

事務作業を手伝ってくれたり、

 

打ち上げのことなど、私は何もしなくてもみんながやってくれる

 

ようになっていた。

 

 

 

「かすみちゃんの所は生徒さん達がしっかりしてるからうらやましい」

 

とバレエの古くからの友人にも言われたことがある。

 

 

自分の発表会などではふだん生徒とは

 

あまり同じ板の上で踊ることがなかったけど、

 

(これは多分私のジャズダンスの師匠の考えを継いでいるのかも)

 

最後の舞台では「これが最後だから出たい人いる?」って

 

声かけて、レベルや経験に関係なくみんなで踊った。

 

 

 

ダンサーはステージの上でさよならを言う。

 

 

その日は舞台の上ではなく客席で応援してくれた生徒もいた。

 

客席でみんな泣いていたらしい。

 

いろんな想いがこみ上げるよね。

 

多分誰もが私がダンスを辞めるとは思いもしなかったと思う。

 

私が一番驚いているけど。

 

 

 

 

たまたまそのタイミングで既に知り合っていたYOGAの学校の生徒も3人

 

最後の舞台を観に来てくれて。

 

生の舞台を観てもらえた人は多分、

 

口では言い表すことのできない部分を共有出来ると思ってる。

 

人生の出会うタイミング。

 

 

小学生の頃から来てた子は

 

もう稽古は辞めてて、用事はないのに

 

「先生、顔見に来た」ってたまに顔出しに来たりしてた。

 

お母さんとはまた違うところからずっと見て来たからね。

 

 

 

卒業や就職で環境が変わって一度離れても、また落ち着くと

 

ジャンルを問わずとにかく私のクラスに来てくれた子もいて、

 

結局、あの子はバレエのクラスで入ってから

 

ジャズも、そしてYOGAも来てくれてた。

(最近はどうしてるかな、会ってないけど)

 

 

 

家庭の事情で一度離れても、やっぱり戻って来てくれる人もいる。

 

そういうケースは本当は珍しいのだということはよく知っている。

 

一度辞めると自分の生活のリズムの中に

 

稽古に行くという時間がなくなるので、

 

また時間を作って生活を変えるのはかなりの思い切りや

 

パワーが必要なのだ。

 

踊りがよほど好きじゃないと続かない。

 

バレエの元生徒だけど、今はYOGAをずっと一緒にやっている人も。

 

 

 

 

うちの生徒ではないけど、ずっと何年も関わってきた友人の

 

バレエ教室の生徒達。

 

それこそ幼稚園の頃から高校生くらいまでずっと見て来た子もいる。

 

バレエにも役に立つから、バレエの稽古の後で

 

YOGAをして、バレエとは違うやり方で

 

自分を見つめる時間や、

 

自分を大切にすることや、

 

自分でストレスを作らないことなんかを

 

分かってくれたら良いなあと思いながら一緒に過ごした。

 

 

合宿でキールタンもしたね。終わった後には「お母さんにありがとう」と思ったって。

 

 

 

ちょうどコロナの時に発表会のリハーサルをしてて

 

「ここに来たときだけでも、

 

人間らしく、自由にのびのびして」

 

という想い。

 

こども達がゲラゲラ笑って

 

ぴょんぴょん飛んで、手をつないで、

 

それを同じ気持ちで同じ方向を向いていた主催の先生の

 

おかげでそれが出来たわけなんだけど、

 

「ここではマスクしないでいいよ」

 

っていう場所を作れたことは今でも「ヨシ!」と思っている。

 

 

 

 

YOGAだけに専念してた時にRYTのスクールで出会った人達。

 

多くは、その場、その時だけの付き合いになってしまい、

 

卒業後はコンタクトをこちらから取ることはない。

 

でも、思い出はちゃんと私の中にあって。

 

縁があればまた会える。

 

 

新宿で月に一回やっていたYOGAクラスに

 

卒業したあとも来てくれてた人達。

 

ワークショップやリトリートなど、

 

参加してくれる人もいる。

 

 

 

つい最近こんなことを聞いた。

 

 

「霞先生がいてくださったから頑張って卒業しようと思った人たちたくさんいると思います。

 

 特にわたしたちの回は。」

 

 

短期間でいろんなことをぎゅうぎゅうに詰め込んで勉強して

 

いろいろ精神的にもキツイのだ。

 

YOGAはゆるいイメージがある人もいるかもしれないけど

 

解剖学や生理学、それから実技、

 

覚えることがたくさんあるだけでなく

 

ティーチングもやったことがなければかなりしんどい。

 

 

 

私達、講師の仕事は伝えつつ導く、支える。

 

しんどくなって学校を休みがち、遅刻しがちな人も出てくる。

 

だから話を聞く。

 

そんなことで、そう思ってくれたんだと思うけど、

 

何年もたって、改めてそうだったのか、

 

じゃあ、良かった、私、そこにいて。

 

と思った。

 

 

2年くらいしかいなかったけど、

 

これもその時に出会ったタイミング。

 

 

 

 

大人のバレエクラスに戻ったのは

 

私がずっと何十年もこの世界で生きていて、

 

その中での流れ。

 

「もう踊りには関わらない」と

 

一旦全部手放したけれども

 

自分がそこに戻るのが一番うまく行くのなら

 

そうしようと思ったから。

 

すごくそれはありがたいことなんだと思う。

 

時間とともに

 

これまで得たもの、自分の中にあるものを

 

最大限生かさないことは、傲慢かもしれないと思うようになり、

 

時間が空いていて、自分が出来ることならするようにしている。

 

これまでみなさんにしてもらったことをお返しする番だ。

 

 

 

ご縁があり、数年前から地元でYOGAのクラスを担当するようになって、

 

地域に貢献するというのもやるべき事の一つかもしれないなと

 

思うようになっていたので、

 

仕事なんだけど、自分の中ではこれまでとちょっと違う感覚で

 

来てくれる人達と良い時間を過ごさせてもらっている。

 

 

ダンスの元生徒がわざわざ電車を乗り継いで来てくれている。

 

YOGAの世界でもまた再会出来て本当に嬉しい。

 

生まれ変わった世界で前世で一緒に過ごした人に会ったみたいな気持ちだ。

 

 

 

「クラスの前のお話が好き」と言ってくれる人もある。

 

「家で自習したいから先生のvideoとかありませんか?」

 

と言うことで、YouTubeも作った。

 

みんなが家でもYOGA出来るように。

 

 

 

あそこが痛い、ここが弱い、

 

と言う一人一人の様子を観察しながら

 

クラスが終わって帰るときには少しでも楽になるように

 

メニューを考えている。

 

 

YOGAの哲学的な話もするからかどうかはわからないけど、

 

クラスの前にスタジオに早く来た人達は

 

掃除を手伝ってくれるようになった。

 

 

みんなが良い循環を生み出している。

 

見返りを求めず何か純粋な気持ちで物事をすると

 

必ずめぐり巡って良いものが回ってくるなあと思う。

 

 

カルマヨーガ。

 

 

オンラインでクラスをするようになって何年経つかな。

 

最初は鬱々とした世の中の空気をぶち破りたくて

 

なんかみんなが元気になるようなことしたいなと

 

Zoomでダンスクラスを無料でやってみたり。

 

 

そのうち、オンラインというのが自分の中でもレギュラーになっていって

 

ちゃんと仕事としてするようになり、

 

出会った人達もたくさんいる。

 

 

その頃に出会った人達とはもう4年くらい経つんだろうか。

 

それぞれに身体の悩みもあり、画面越しとはいえ、

 

心のやりとりがちゃんとあって、

 

顔を思い浮かべながら毎週のクラスのメニューを考えている。

 

いまだ会ったことはないけど、

 

会わないからこそいろいろなお話をしてくれることもある。

 

 


マンツーマンで毎週一緒にYOGAをしている人達とも

 

信頼関係で繋がっていると信じている。

 

 

私の人生のパズルには、生徒達のピースがたくさん。

 

 

 

いろいろな人に出会ってきたので

 

だいぶ長くなってしまったけど、

 

ここのところ、ずっと自分の中に感じていた事を書いてみた。

 

 

みんな、ありがとうね!

 

 

Kasumi