ヒッピー

Mちゃんは私のことをヒッピーといい、

 

YOGAを含め、アロマテラピーとか民間療法の類いを”Hippie Stuff”と

 

言って聞く耳を持たないといった態度。

 

最初聞いたとき、「ヒッピーって何だ?」

 

ぼんやりと、髪に細い紐巻いて長髪、フレアーパンツとかのイメージしかなくて

 

 

いつかのジョンレノン的な感じなのかなと捉えていた。

 

それでもちゃんと調べてみると

 

ヒッピー(英: hippie, hippy)

 

1960年代後半にアメリカ合衆国に登場した、

旧来の価値観に対抗するカウンターカルチャー

の一翼を担った若者を指す。 by ウィキペディア

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既成の社会体制や価値観を否定し、脱社会的行動をとった若者たち

 変わった服装や、放浪など奇抜な行動が特徴。 by コトバンク

 


なるほど~

 

それはヒッピーだわ、私。

 

ヒッピー結構。

 

薬物(市販の薬、病院の薬のこと)とかは逆にとらないようにしてるけど。

 

それで、毎日森へ出かけて花や草をとってきて食べたりしているので眉をひそめられていた。

 

 

”Did you tick check?”(マダニのチェックはしたか?)

 

帰ると必ず聞かれる。

 

Mちゃんは森や虫が大嫌い。

 

 

 

    

原種の薔薇の花びらを求めて

 

フィンランドには原種の薔薇があちらこちらで見られる。

 

毎日毎日その花びらをはらはらと落としていくのを見て、ふと思った。

 

花びら集めてジャム作ろう。

 

良い記念になるし。

 

これは一重の薔薇。

 

力強いシュートがたくさん出ている。

 

冬には大きなローズヒップが楽しめる。

 

花びらはただ落ちるだけなので、枝を切らなければ問題なし。

 

タッパを借りて毎日薔薇の花びらを少しずつ集めた。

 

いくらでも森があるので散歩に困らない。

 

こっちに来てから気付いたんだけど、

 

・肌に密着しないもの

・さらっとして乾きやすい

 

そんな基準で服を持って来たけど靴から帽子まで全部似たようなピンクになっていた。

 

バッグまで・・・

 

「大人なのにピンクを着ているのはここではKasumiだけだからどこにいてもすぐ見つかる」

 

「黒だ、黒!」

 

とMちゃんに言われたように、フィンランドの大人の女性はあまりピンクを着ないみたい。

 

とても頼りがいのある根性のあるリーダーシップをもった女性が多いように感じるから

 

ピンクとか着ると気持ちが萎えるのかも。

 

ヒッピーは気にしない~

 

 

 

    

ポイズンセンター

 

歩いているといろんな場所を見つける。

 

あるところできれいな赤い実を発見。

 

おおお、美味しそう。

 

食べてみようか。

 

 

一つ口に入れるとなんか、苦い。

 

正直あまり美味しくない。

 

でもよく熟してそうなものを探していくつか食べてみた。

 

そのまま食べるタイプの実じゃないのかもね、ジャムにするのかもね。

 

そして薔薇の花びらと安定のブルーベリーとワイルドストロベリーをタッパに入れて帰った。

 

ワイルドストロベリーは日本でも育ててるから大丈夫、わかる。

 

 

夜にちょっと気になって「mamaにこの実何だか知ってるか聞いてみて」と写真を見せた。

 

 

すると「Älä syö(食べちゃダメ)」と。

 

 

mamaもそこまで詳しくなくて、でも、Mちゃんそのあと急に顔色変わって色々調べだした。

 

”オイ!It's poisonousドクロ・・・ ”

(オイ、毒があるぞ、それ)

 

えー「お腹痛くないし」

 

えー「吐き気もないし」

 

口笛「苦かったからちょっと食べただけだし」

 

ムキー「苦い時点で疑わないで食べ続けた?!」

 

フィンランドには毒を食べてしまった、毒の何かに刺されたという時の為の

 

ポイズンセンターというのがあるらしく、そこに電話して欲しいかと聞かれる。

 

チュー「いや、別に何ともないし、いいよー」

 

FREE「freeだよ」

 

てへぺろ「I don need it」

 

でも数十分後に電話するMちゃんの声が聞こえた。

 

 

”japanilainen”(日本人)

 

”nainen”(女性)

 

そして年齢を聞かれたらしく答えていた。

 

え、ポイズンセンターに電話してる?

 

 

しばらくして電話を切ったMちゃんが

 

「今、症状がないなら、大人なら30粒未満くらいなら心配しなくてもいいらしい」

 

「ただ、吐き気とか下痢はあるかもしれない」

 

「どんなに小さな事でも何か異変があったら俺に報告すること」という。

 

なんか、大事になってる?

 

 

さっきからずっとニコリともしないMちゃんが

 

「俺はすごく怒っている、でもそれ以上に心配をしている」

 

と真面目に言い、今度から絶対にやたらなものを食べるなと釘を刺された。

 

 

ごめんなさい

 

大人なのに怒られた。

 

いい加減大人なのに。

 

そのあと、冷蔵庫のViiliを食べさせられ、Piimäも飲まされ、

 

多分そのせいでお腹がゆるくなったと思うんだけど、トイレに行った。

 

だけどそれは報告しなかった。

 

 

 

ちなみに北欧でよく見る赤い実といえば

 

赤い実で食べていいのはこっち。

【レッドカーラント/フサスグリ】

 

2週間後くらいに違う場所でみつけたけど、Mちゃんの怖い顔が浮かんで食べなかった。

 

ムキー

 

 

    

ノッコネンの一撃

 

次の日から帰ったときにはティックチェック、

 

行く前には「Don't eat a red berry」

 

と付け足されるようになった。

 

そんなある日、夕方珍しく3人で散歩に行くことになった。

 

私とMちゃんとMauri(マウリ)、猫だ。

 

たまにはマウリに外に空気を吸わせたかったのかもしれない。

 

どこかに行ってしまわないように、また、急な野生動物にやられないようにハーネス付き。

 

外の空気は好きなのにあまり歩きたがらないので、だいたいMちゃんが抱っこしてたけど。

 

 

夕方?夜?時間は忘れた。

 

 

私は私のペースで写真など撮りながら寄り道しつつ歩いていた。

 

すごく可愛らしい花が見えたので近づいて撮ろうとしゃがみかけたときに、膝裏に激痛が走った。

 

 

「痛~」

 

近くにMちゃんいなかったので、おそるおそる見て、ダニ?マダニ?なに?

 

とにかくパンパン払った。

 

追いついて「なんか刺された」というと見せてみろというのでまくってみたら

 

 

えーっ笑い泣き 蕁麻疹みたいに何カ所も腫れてる

 

チクチクするし

 

一気に気持ちが沈んで、しゅんとなった私にMちゃんがこれはNokkonenだという。

 

 

Nokkonen(西洋イラクサ)

 

茎にも葉にも多数の刺毛触れると触れると表面が破れて中から燃えるようなギ酸のような

液体が噴出する。これは肌の敏感な部分に当たると痛みを感じることがあります。

これは加熱乾燥すると消滅する。

 

葉はほうれん草と同様に食用に出来る。

利尿作用があり、鉄、カルシウム、ビタミンC、たんぱく質が含まれている。

民間伝承ではリウマチ、腎臓結石、喘息に効果があると言われる。

 

あとで調べたらこのNokkonenってネトルじゃないの。

 

私も時々ハーブティーで飲んでる。

 

花粉症やアトピーの症状の改善のために。血の浄化って言われてるんだよね。

 

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妊娠中の方や赤ちゃんは避けます。

 

心臓や腎臓に障害のある方も避けます。

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でも栄養はほうれん草のほぼ3倍、ニンジンの2倍だって。

 

ネトル、こんなに痛いなんて!

 

でも翌日はほぼ気にならないくらいに消えた。

 

 

 

触らないように気を付けて今度摘みに来よう。(懲りない)

 

あっちこっちにはえてるんだよね。

 

これまで平気だったのはさっと触れただけだったからなんだ。

 

しゃがんで膝で挟んじゃったからね。

 

5,6匹の蜂に一気に刺されたみたいな感じだった。

 

 

 

ヒッピーKasumi、ほとぼり冷めた頃(自分の)手袋をして摘んだけど

 

やっぱり途中から指が痛くなってきてそこそこに諦めました。

 

 

摘んだNokkonenをベランダで干したもの

こうなるともうハーブティーの感じだね。

 

よく見るとトゲトゲ。

 

 

 

これでマダニに噛まれたらフィンランドの夏の危険物コンプリートするところだった。

 

あと蛇もいるって。

 

Pくんが言ってたけど、「クサリヘビは血清があるから大丈夫」だって。

 

こわ・・・

 

 

マダニ対策

 

・脚の長い草ムラには入らない

・素脚で森を歩かない

・膝の裏、服をよくチェックしてから家に入る

 

まだまだ続きます、夏のフィンランド。

 

今日も見て下さってありがとうございます。

 

 

危険植物のYouTubeも作りましたよ。

 

 

一人でブツブツ言いながら森探索してます。

 

初めて夏のフィンランドの森に行く方、こんなものたちに気を付けてね。

 

 

Kasumi