絵の具の混色

絵手紙などにおいては、指導者によって 絵の具は極力混ぜない !

という方もおられますが、私はほとんどを混ぜます。

 

例えば単色を水で薄めただけだと妙にボケた色合いになります、これは水晒し効果。

それを避けるために胡粉(ハマグリ・カキ・ホタテの殻などが風化した物を砕いた物・白色)で適当な色目になるよう混色します。

これは好みの問題と片付ければそれもその通りでしょうが、効果はあります。

 

私の混ぜる基本は、元の色が花なら、混ぜる色は花の持つ薫りと言う感じのものです。

あくまで花というものはしっかりと視えていなければ薫りも匂いも異質になります。


ただ,世に言われる味わいのある色は、ほとんど混色です。

日本の伝統色である草木染めも純色はありません。

四十八茶百鼠とは日本人の見識眼

茶色は四十八種類、ねずみ色は百種類見分けたということですね、これは単なる語呂合わせで、

もっと多くの色目を見分け名付けているのです。

 

染織家の志村ふくみさんも「毎年同じ木から染出すのに、色は違って出る」と言われていましたが、

命をいただくという行為はそういうことです。

 

その時しか出ない色、出せない色それが混色という眼には観えない薫り立つものを求める行為です。

  

よく知られた所の、トスカーナカラーやフレンチカラー

レオナルド ヴィンチやミケランジェロが活躍したフィレンツェのある地方色は茶赤が基本これは土地柄を反映しています。                                               

 ここの色合いはとても落ち着いた温もりを感じます。

その大きな原因は殆どの色に黒が混ざっているという特徴があるのです。

印刷の仕事をする時、わずかに黒を数%入れるだけで、ハッとする味が出るのです。

 

フランスでは子供の頃から黒を基本にした色彩を教えるそうです。

素敵に黒を着こなせるのはそういう歴史に裏打ちされているからなのですね。

 

日本でも、冠婚葬祭には黒が基調ですね、黒の留袖や喪服は素晴らしい民族衣装です。

和服の意匠性は世界の衣装界でも群を抜いています。

 

機会があれば桃山から江戸にかけての時代衣装を観ることをお薦めします、

美意識を再認識しますよ。