東京の都心でも10cmの雪が積もった日

私は奈良にいました。

 

 

初日は宿近くの興福寺で何度でもお会いしたい阿修羅像を国宝館でじっくり拝見。堪能してまいりました。その周囲の十二神将など国宝の仏像の7割を所蔵する興福寺の展示の層の暑さを感じました。

 

奈良滞在の2日目、薬師寺のある西ノ京まで足を伸ばしたのは、高田好胤和尚にお話を伺った中学校の修学旅行以来ではなかったかしら。

 

 

坊主頭をさすりながら「MG5を使っています」と生徒たちの笑いをとって軽妙に語られた雰囲気の楽しさだけは印象に残っていましたが、行ってみても昔何を見たのか聴いたのか、さっぱり思い出せませんでした。

 

それでも修学旅行に意味は無いかと言えば有ると思います。

 

日本全国を廻って法話をされ、お写経勧進を拡めた好胤和尚は既に1998年に亡くなられていますが、子どもたちの心に撒いた種は芽を吹いていると感じます。

昨年の23回忌法要の記事はこちら

 

 

お写経勧進で集まった資金で再建された西塔の分解修理で出たパーツが展示されていました。

 

 

上部の相輪だけで3階建の建物くらい有る10m超えで、98式AVイングラムより大きい。上の水煙だけでも人の身長を超える大きさです。

 

 

建物内部の仏像は撮影禁止で心に焼き付けて帰るしかありませんが、外観や灯籠の宝珠などのディテールも美しい。

 

昔読むんだ本を読み返して印象が変わるように、子どもの頃には気が付かなかった色々なことに気付ける自分を見つけることも嬉しいのです。

 

ゆっくり廻って脚が疲れてしまい、また違った風情を漂わせる唐招提寺には辿り着けず。鑑真和尚にはお目に掛かれずじまいでした。これだけは中学生の自分が羨ましい💦

 

3日目は京都で夕飯でもと思っていましたが、無理は禁物。

初日に回りきれなかった興福寺の中金堂では、昨日7日までしか閲覧出来ない吉祥天の優しく可愛らしいお顔を運良く拝見して帰りました。

 

 

6日よりは少し雲がかかっていたので太陽の周りに小さく光輪が見えました。

 

鹿との出会いに期待と不安に胸を躍らせていたのですが、この時期は駅周辺にはいないようです。

 

 

たまに見かけても、そもそも鹿せんべい屋さんが出ていないので人間には全く関心を示しません。

 

 

目を合わせる事もなく、フンッって感じ。

 

以前、鹿の大群に地図を食われたり、太ももを噛まれたりと散々な目に合っていたので覚悟していましたが、鹿だけにほぼシカトされて拍子抜け。

 

奈良の行く先々、ホテルやタクシーで出会う人たちには京都や大阪を立てながら、古都の誇りを覗かせる郷土愛を感じました。奈良県民の奥ゆかしさでしょうか。

 

東京に戻る道すがら、大雪で麻痺状態になった首都圏の状態を知りました。雪かき出来ていない家の周りを想像して憂鬱になっていましたが、期待は良い方に裏切られてすっかり溶けていました。

 

今年最初の御利益かもラブ

 

しばらくはコロナの第6波で、また遠出が出来ない状況になりそうです。

世界の健康と平和を祈った年初の旅でした。(目的語大きすぎ)