テレビを観ていたら

精神的に病んで

引きこもりになっている人たちが

今年も大勢いたことを知りました




同じく私も十何年も前、ほとんど

外出をしなかった時期がありました



今は外出が好きになりましたが

それはけっして他人事ではなく

この社会が

生きにくい時代を

創り上げてしまったのかもしれません



それでも、それぞれの心の中で

たくさんの葛藤に涙をこぼしながら

皆、変わろうと

闘っているのだと思いました



昔から仲良しだった友達が

何年も前から

精神を病んで入院していて

その子を思って書いた詩がありました



お見舞いに行き

彼女にこの詩を渡したとき

最初はふざけて話しながら読んでいたのですが

途中から   真面目な顔つきになり

泣きそうな顔をこらえて

読んでくれたのがわかりました

そして読んだ後

微笑みながらありがとうと言ってくれました



あの子の心に灯った明かりと

同じような状況で明かりを待ってる人が

この世界にはきっとたくさんいる


だけど絶やすことなく

燃やし続けるためには

ひとりの力ではどうしようもない




同じように

精神的に辛い状況で

毎日を過ごしている方や

知人やご家族の方で引きこもりや

精神的に病みながら   闘っている人がいたら

伝えたいのです



その人たちの心の葛藤を、

けっして   逃げているわけではないことを

この詩で少しでも伝えられたなら…




この詩は私の詩集には載っていないのですが

詩の賞に何年も前に応募した詩です。


           「祈りは風と共に」

風が   地球のすべてを流れ
空は    果てしなく広がる
だけど   あなたは雑踏にのまれ
心に襲ってくる孤独感と
闘っていた

焼けるような言葉が
何度も   心を砕くたび

溢れる涙

それでも   あなたは
ここで   生きることを選んだ

逃げてばかりじゃ嫌なんだ
そんな言葉を   心の中で
何度も繰り返し
それを飲み込むように
ぐっと   顔を上げた

信じることも   願うことも
叶う保証なんて   どこにもない
毎日   それを思い知るのが
怖くて   苦しくて

人は   なぜ
感情を持って生まれてきたのだろう
目の前にある   すべてのことが
夢であってくれたならと
自分を責め   あなたの心は
闇に抱かれるように   生きる

どうか   この世界に
あなたは必要だと言って
ここにいてもいい証を
私に   与えてください

泣きながら   震え
それでも信じ   叫んだもの

けれど   自分自身と闘う
あなたの傷ついた心は
いつの日か   あなたのすべてを許し
守ることの愛に   気づき始める

涙が落ちた   その場所から
花が優しく   芽吹くように
あなたの人生が
人の悲しみを包む愛に触れる

世界がどんなに争い   人を傷つけようと
誰にも奪えないほど大切なものが
いつも   どんなときも
あなたの中に   必ずある

流した   その涙が
やがて   誰かの道しるべとなるとき
歯を食いしばって歩き続けた
あの遥かなる道は
いつの日にか
あなたの過去さえ   癒してゆくでしょう

あなたの祈りは
あなたを大切に思う人たちのそばで
風になり   今

                                    終わり



人は  きっと

感情を   表に出せないときがあるから

何も言えなくて

言葉が見つからないとき

笑ってごまかしてしまうけれど

何も言えなくなるのは

言ってる相手の気持ちになって考えすぎて

何も言えなくなるからなの

何も意見を考えていないんじゃない

私たちなりに

たくさんの痛みについて考えているから。



信じていてほしい

いつだって、どんなときだって

変わらずに。