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今日は母の日ふんわりウイング


って、

あっ、ちゃいますょアセアセ
母の日って、その母の日ぢゃないの

今日は 午前も午後も
母の予定にお付き合いして

母一色の日なもんだから.....花火



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午前中は母の病院へ

ちょうど1ヶ月前に脳神経外科で
脳を詳しく調べてもらって

今日はその内容に基づいて
主治医の先生と相談して
お薬を処方してもらう日

母は脳を調べてもらったこと
すっかり忘れてる

でも先生はそんなこと気にもとめず
「結果はねぇ......」
と優しく話してくれる

「結果わぁ、認知症ということでしたょ」

「認知症になる原因として
小さな脳梗塞と、アルツハイマーがありました星

「ショックだったぁ!?ニコニコ



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先生の受け答えに
自分もそうあらねばな.....
と再確認


この1ヶ月、
母の物忘れはますますはかどっている

自分でも
「すごく進んでいってるってわかるねん」

と言っていた

確かに.......


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診察のあと、先生と2人で話した
もう母が物事を認識できないとわかるからか

今日は先生が母を先に待合に追い出し
どのお薬にするかを私に相談してきた
ジェネリックだけどお高いらしく.....

先生曰く、
母の認知はまだまばらな状態で
すっかり記憶がなくなっているのではなく
脳の検査をしたことも
ふと、そのカケラが浮上することが
あるだろうとのことだった

母にとって
もう連続した時間の感覚は失われ
毎日が新たな始まりで
だから
当然彼女の中に
昨日は存在しない
1週間という日常も存在しない


最終は
食事が何か認識できない
お風呂が何かわからない
産まれたての赤ちゃんと同じになるんだって

そばで見ている身内としては
わかっていたことがわからなくなる有様や
いろいろなことを
「お前のせいで!」
と こちらのせいにしてヒステリックになる様子に
とてもキツイ思いをするって

........って
すでに味合わされてるけどね....

でも
「産まれたての赤ちゃん」
という表現が
私の中にすんなり入ってきた
「今更子供を産んだんだと思えばいっか.....」
なんて思って聞いていた





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午後

アルフレッド・ハウゼン・タンゴ・オーケストラ
のコンサート
フェスティバルホールでだ





以前は母が道順をわかってて
ついて行くだけで良かったが
どこで開催されるものなのかも
もうわかってなくて
(彼女がわかってて
自分でチケット手配したんだょ!?)
道順もわかるはずもなく
私が寝てない頭でググって調べて.....


ホールに入り席に着くと
「おかぁちゃんここ来たん始めてラブ
と......


いえいえ
私はあなたに
こっちに来てからのこの10年
幾度となく連れてきてもらったんだょタラー

心の中でつぶやく





ハウゼン・オーケストラが 
フェスで演奏するようになってから54年

母が若かりし頃
タンゴに魅了され
ダンスホールで踊ったり
コンサートを聴きに来たりしていたんだろう

その
「好き」
という記憶は
彼女にとっての初めての場所に対して
やはり興味を抱かせた

「ここ、何人  人がはいるの?
「やっぱり舞台の造りが大きいね」

演奏が始まる
昨夜.......もとい
今朝、いくらも寝てない私は
その演奏時間のほとんどを寝てた

終わり頃
ふと目が覚めて
壮大なオーケストラの演奏が胸に響く
すでにアンコールに答える演奏になっていた




きっとこれが
母とこうして出かける最後になるだろう....
意識の中にそんな想いがよぎる

母を見ると
お得意のグスグス涙目である
若かりし日を思い出しながら
歳をとってしまったんだなぁ.....と
認知症になって
情けなく複雑な思いが絡み合い
涙がにじむんだろう




母が
最期の時に向けて
必死に己と戦いながら
ただ一人
不安と恐怖に耐えている

ハウゼンの奏でる音とともに
母の想いが胸に流れ込んで

涙をとめるのに
必死になった


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母が今日は可愛らしいカッコをしているから
写真を撮ってやろうと思った
こんな服  いつのまにか買って....
真珠のネックレスをして
足が痛くて  いつもなら
軽くて歩きやすい愛用の運動靴なのに
今日はサンダルを履いている

いい笑顔だ乙女のトキメキハート乙女のトキメキ