環境が、
変化をもたらす.....





引っ越しからはや1ヶ月半。

会う人会う人うちの次男が言われる...

「肌の調子が落ち着いたねぇ。」
「やっぱり空気が違うからええねんな」
「引っ越して正解やな!」

などなど.....





うちの次男はアトピーです。


生まれた時からで、
花粉症もあると思う。
もちろん喘息も持ってる。


小さい時、
少しでも症状が軽くなるように
いろんなことした。
私の時間は全てそれに費やすくらいにつきっきりで......


でも、

おっきくなって
体力ついても
彼の症状は季節の変わり目ごとに、
また、
学園や家での生活で
ストレスがかかるたびに、
ひどくなって行った。






中学生になって
寮生活を始めた。

それはそれはストレスで
どんどんひどくなって、
時には発作を起こし、
何度も車で2時間の道を
急ぎお迎えにも駆けつけた。


高校生になって、
やっぱり痒くて真っ赤に腫れた顔して
かわいそうだった。



でもね、

いつの頃からか、
私がそれ見てイライラ気にしちゃったら
余計よくないよなって思って、
これが普通なんだ と
それをそのままを受け入れたから、
今回の引っ越しを機に
次男の肌が変化してたことに  
私はまるで気づかずにいた....



でも、
お引越し後1ヶ月ほど経った頃に会った
彼の実の兄も、
お引越しを手伝ってくれたおっちゃん連中も、
彼のおばあちゃんも、
みんなが

肌が落ち着いて綺麗になったね....

と言ってくれた。


で、
初めて私も

「ああ、そうだったのか.....」

と気がついた






もともと住んでた家は
古い古い木造の平屋。
隙間風が吹きすさび
この上なくホコリだらけで、
うちの中までツタが絡まり、
季節を問わず、
あらゆるクリーチャーに会わない日はない程に


ボロい.....


どう考えても衛生的ではなく、
まるで公園で暮らしてると言ってもいいかもしれないほど......


それはそれは悲惨な環境だったろう。


でも、
暮らしに追われ、
苛立ちを募らせて常にしかめっ面に私遠慮して、
文句ひとつ言うこともできず、
身体中ボリボリ掻き壊し、
体液を流しながら、
また、
身体中から
かさぶたや体のカサカサの皮膚の粉を振りまきながら、
じっと耐えてくれていた.......




引越した新居は、
いわゆるマンションで、
中は真っ白で何もかもが新品

って、築は古いみたいなんだけど、
綺麗にリノベーションされてたりして、
現代の建築業界の技術の進歩に眼を見張る



そんな新居で
彼は自分の部屋もいただいている
........狭い部屋だけど
彼にとっては一人になれる安住の部屋



生活も一変。
色々な状況もすっかりいい方へ流れ、
クリスマスプレゼントに、
お年玉に、
おせち料理にジュースやお菓子.....
子供らにとってはいいことづくしの年末年始....

そりゃそりゃ楽園でしょ〜






新しい住処で、
今までないほどに満ち足りた生活に、
次男は何を思っただろうか...

彼なりに私の状況を考慮し、
いろんな想いを押し殺し、
我慢してたことがたくさんあっただろう。

でも、
苦しい生活から一変、
生活に落ち着きを取り戻し始めた中で、
私の表情にも変化があったのかもしれず、
次男はそれを見逃さなかったのだろう。

何せ前の住居のように
部屋が離れてて母親の姿が見えない.....
なんてことはなく、
居間に来ると常に母の姿が見えて、
いつでもそばにいる感じでもあるはず。
台所仕事してるところもよく見えるし、
安心感を感じてるんだろうか.....

毎日お菓子やジュースを買いに行かない日のない彼らに、
引越しを機に
お金の無心を
前ほど遠慮しなくてもよくなったんだ、
という安堵感もあるだろう。


でもその反面、
勘のいい次男は、
今までより物理的にも近くにいる分、
私の状況が手に取るようにわかるらしく、
私の肉体的、
あるいは精神的疲労度合いに合わせて
まさにかゆいところに手が届くかのごとく
何気ない言葉で気遣ってくれるのである


とてもとても温かくて
穏やかな空気......
乾いて硬く固まった心が
ほんわかゆる〜く溶けていく。
こんな感覚、感じたことない.....






環境の変化は、
息子を変えたかもしれないが、
誰より私を変えたのかもしれない。
そして、
息子との関係性をさらに大人へと
変化させた....


なにより、
息子が感覚的に相手を感じ、
それに対して自然に反応して
適切な対応ができるようになっていることに
驚きを隠せない。
あんなに人の気持ちわかんなくて
言葉が上手に吐けなくて
お陰でコミュニケーション取れなくて
悔しくていっつも人のせいにして
グズグズブーブー言ってたのに、
いつのまにかこんなに落ち着いて......
こんなに成長していたことに
全然気づいてなかった.....
あ、
成長というよりかは、
彼のもともと持てる才能が
また1つ開花したに過ぎないか........



でも、
今回の気づきで、
やっと次男の成長もひと段落ついたんだと
ホッとした。
あとは真面目に
彼が自分の力で生きることが
できるようになってくれるだけ....
その時を待つだけ.....


楽しみに待ってるょ