夏休み真っ最中。
7月の終わり、次男が初めての昆虫キャンプに旅立った。
4泊5日のなかなかの長期。
全く知らない人達と、ADHDである彼が、うまくやってこれるのだろうか……

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次男はADHDであるとともに、喘息持ちである。
当然アトピーもあり、赤ちゃんの頃に、アロエベラジュースで、体の中の悪いもの、ぜーーーんぶ出して、きれいにしてやろー!!  と、頑張った。
出るは出るは、身体中に湿疹、湿疹、また湿疹。
赤ちゃんだったから、毎日暖かいのや冷たいのでシャワーをしょっちゅうしてやり、痒みを和らげた。
痒くて泣くので、来る日も来る日も、
一晩中だっこし続けた。
かわいい私の息子、きれいな体にしてやりたかった。
だって、私の中から持っていってくれたお陰で彼がアトピー……
ありがとう……

でも、途中で気づいた。
やっぱり病気って、肉体だけじゃなくて、心でもかかるんだね。

2才になるかどうかって子供を捕まえて、
「病は気から… 」なんて言っちゃいけないのかもしれないけど、
でもね、
最後の最後は、彼の心がアトピーを手放したがらなかったの。
こだわりがきついというのか、
裏を返して、自己主張が強いというのか……

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いま、

「君の心が直したたがらないもの、どうしようもないよ…」
と、言ってやる。
いまだ、アトピーと喘息に苦しむ。

薬を手放せずにいた。

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今回のキャンプにも、自分で薬の準備をした。
きっと、これさえあれば大丈夫… そう思っていたはず…
が、2日目の夕方、仕事中に携帯がなった。

「今回の○○キャンプの責任者のの○○です。実は昨夜、お風呂のあとの荷物整理で、薬がないと言い出しまして……云々カンヌン…… 」

どうやら、荷物を出したときに、薬をなくしたらしく、一瞬ひどく取り乱したらしい。
が、今、咳は出ておらず、本人も落ち着いてご機嫌に活動をしているらしい。
キャンプの代表者は、平に平にお詫びをしてくださったが、本人に問題がないのであればこっちは平気。
お詫びとお礼を言って電話を切った。

恐らくは、薬を持っている安心感を失い、
一瞬戸惑っただろう。
が、我を取り戻し、頑張っているという。
それだけでもいい経験だ……

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それから2日後、次男は元気に戻ってきた。

とにかく楽しかったらしい。
子供の心を理解してくれるスタッフ達のお陰で、ADHDでも心をほぐし、彼はキャンプでも虫博士としてみんなに協力し、コミュニケーションを取りながら作業にあたり、
昆虫の王さまを捕獲する極意を目の当たりにして来た。
自身の世界を探求する旅は、彼をすこーし、たくましくしてくれていた。

そして、私は、
彼の中で、
何かが変わっていることに気づいた……