賞味期限 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

横浜では、朝晩は1枚余分に羽織りたくなる時期になりました。

それでも、休日の朝、陽が少し高くなると、
少し灼けてきたカーテンの大きめの編み目をとおして陽が部屋中にさしてきて、
円みをおびた温かさが部屋にひろがってきました。

    

もっと気温が上がってきたら、
そろそろ百日紅(さるすべり)の枝をはらっておかなければ、
などと考えながら、まだ部屋の陽だまりにこもっています。

ぐりぐりと豆を手動のミルで挽いて淹れたばかりのコーヒーの、
褐色の芳ばしさが陽射しにまぎれながらひろがってきます。

    

陽だまりやコーヒーの香りがこわれていしまわないように、
少しくぐもった音も部屋にまこうとCD(*1)をかけました。

コーヒー豆はインドネシア産まれですが、
気分から選べば、コーヒーの香りにはやはりブラジルの音が欲しくなります。
たとえ、インドネシアの音楽のCDを持っていたとしてもね。

前の晩に読みさしにしていた本の、ひもの栞を頼りに少し前の文章をだどり、
そうそう、そんな場面だったっけ、と話の流れをとりもどします。

    

冬に浸りきる前の時季、休みの日の午前中のこの円い温かさは、
賞味期限が短すぎます。

  *1:GETZ/GILBERTO (1963年)
     VEGAMENTE / WANDA SA (1964年)

[end]

*********************
本の紹介の目次はこちら
*********************

<----左側の
①「ライブラリーを見る」をクリックし、
②ライブラリの各本の"LINK"をクリックすると
 その本を紹介した記事にとびます。
ペタしてね