紀州犬の小梅は2014年5月に生後6ヶ月で行政に持ち込まれ、殺処分寸前のところを引き取ったうちの1頭です。
引き取り当初からの体調不良はずっと続いていて、3歳を過ぎた今も仔犬のように小さいままです。
元気だった頃の小梅!
皮膚疾患に始まり慢性の下痢がずっと続きガリガリに痩せています、様々な治療を試みましたが決め手はなく、原因不明の免疫不全というところに落ち着きました。
食事療法や対象治療は繰り返して来ましたが、このところは立ち上がることも吠えることもおぼつかなくなりました。
骨と皮になって小さくなった小梅ですが、唯一美味しい缶詰は食べます、食べたい気持ちだけで生きているようにも見えます。
残された日々の最後まで食べて欲しい、そう願う毎日です。
2年前の夏、飼い主に捨てられ行政に持ち込まれた愛吉、口腔腫瘍で下顎の半分近くを切除したのが1ヶ月半前、その後に顎の歪みのために犬歯が下顎に突き刺さっていて抜歯して形成手術もしましたが、体調不良が続いたため検査をしたところ全身に悪性腫瘍が転移していることが分かりました。
もうほとんど寝ています、経管チューブから栄養や水分を与えていますが愛吉にとって生きていくことが辛い日々だと分かります、生きて欲しいと思う気持ちと、もう頑張らなくても良いよと言ってやりたい気持ちが交錯します。
願うことはただひとつ、苦しみだけは与えたくない、安らかな最後を迎えさせてやりたい、それだけです。
水頭症のチワワの福吉こと福ちゃん、5年半前に廃業したブリーダーから引き取り我が家から預かり先に4年ほどいて2ヶ月前に事情があって戻ってきました。
全盲で小さなサークルの世界しか知らない福が愛おしくて仕方がありません、時折ちょっとした物音などの刺激で発作が起きます、バタンと倒れて頭をガンガンあちこちにぶつけて泡を吹いて痙攣が数分続きます、すぐにタオルや毛布などで包みしっかりと治まるまで抱いています、何とか痙攣が治まったら静かに寝かせますが半日から一日中昏々と眠り続けます。
発作のあと眠り続ける福吉
福の発作が起きませんように、、穏やかに過ごせるように祈るばかりです。
病魔と闘う子たち、小梅に愛吉、そして福吉、どの子も前向きにただただひたすら生きています、生きている意味など問うこともなくひたむきに生きる姿があります。
私たちは彼らからたくさんの愛を貰いますが、生きるうえでの原点も教えてもらうのだと気づかされます。