今日の読書「佐藤優/野蛮人のテーブルマナー」 | ハーゼスト丸の航海日誌

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妊娠、出産、育児、ベビー&マタニティマーケットのプロフェッショナル、HEARZESTのMURAKAMIです。


今日はちょっと男の子っぽい一冊。



完全版 野蛮人のテーブルマナー/講談社



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著者は佐藤優氏、月刊KINGに連載された、同名連載を単行本化したものです.



外務省でロシア担当の外交官として活躍しましたが、特別背任の疑いで逮捕。当時話題になった鈴木宗男氏の友人と言った方が、分かりやすいかもしれません。


その後、外務省時代の経歴を元に数々の著書を執筆。

日本で「インテリジェンス(諜報活動)」という言葉を広めた作家です。




さて本書は、プロの情報の取り方、インテリジェンスの手法を、
一般ピーポーでも飽きが来ない形で示唆を得られるようにまとめたもの。
スピード感のある書き口と、臨場感たっぷりの事例のバランスで、
ノウハウ本とはまた違った楽しみが出来る本です。




こんな風に書くと怒られるかもしれませんが、

映画ゴッドファーザーから学ぶビジネスマナー的な、男の子が好きなジャンルかと思います。




で、今回刺さったのがこちら




カネより甘美な認知欲をくすぐる


スパイというと大金をはたいて情報を取得すると言うイメージがありますが、
人によっては「承認欲求」を使った方が効果がある事を示唆しています。
うーん、確かに当てはまる気がします。




赤ワインには二つの顔がある


外交やビジネスの場でも赤ワインが登場しますが、

これは「同じ血を共有している」という刷り込みがされるからだとか。




イエス・キリストの最後の晩餐にもワインを掲げ
「これは、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である」
というフレーズが登場します。


いまでもキリスト教の聖餐式という儀式では、

パンと赤ワインでキリストの事を思い出すそうです。




また、映画アンタッチャブルでも、
デニーロ扮するアル・カポネが、晩餐会で裏切り物をバットで…

という有名なシーンがありますね。


真っ赤になったテーブルクロスと、
組織のルールがイメージされる場面です




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憎まれないで嫌われる技法


情報を扱う人は、いつか情報元と別れる時が来ます。

その時に大事なのが嫌われ方。憎まれるのは報復リスクがありますが、

嫌われるのは相手が一方的に自分を避けるだけでリスクは低い。


確かに、覚えておいて損はなさそうです。

本書で簡単に嫌われる方法は「相手の家族の悪口を言う」

「高級レストランでご飯を食べながら鼻くそを、相手がみえるようにテーブルになすりつける」

などの顰蹙の買い方が紹介されています。


あ、そうそうちなみに歴史上の出来事やキナくさい話もいっぱい出てきますが、

このブログでは割愛しています。






このようなインテリジェンス(諜報活動)のテクニックが、

実際のエピソードや歴史的な事件から語られていきます。


なかなか日頃の生活で使うことは無いですが、
ノンフィクションだからこその臨場感であっという間に頭に入ってきます。

スパイ映画を見るつもりで、楽しんでみても良いと思います!