今日の読書「センスは知識からはじまる」 | ハーゼスト丸の航海日誌

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妊娠、出産、育児、ベビー&マタニティマーケットのプロフェッショナル、
ハーゼストのMURAKAMIです。

週末久しぶりに本屋をブラブラしまして、たまには新刊書でも書こうと読んだ本です。
センスが良くなるといいなと願いつつ・・・



センスは知識からはじまる/朝日新聞出版

¥1,512
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good design company クリエイティブディレクター水野学さんの一冊。
「くまもん」「ドコモiD」のロゴデザインが有名な、クリエイターです。

さて、そもそも「センス」って何でしょうか?
日本語だと「感覚」に近そうですし、「ファッションセンス」なんて言葉からは、
なんとなく「美意識」みたいな気もします。
でも、「彼はバッティングセンスがある」とかの言い回しもあるとおり、
結構よくわからない言葉ですよね。

ちなみに、私は英語はカラキシダメなのですが、
以前外国企業の打ち合わせに参加した際、
先方の担当者(アメリカ人)が、我々日本人メンバーに
しょっちゅう言っていた言葉がありました。

それは、「Make sense?」。

話の節目節目に、「Make sense? make sense?」と確認していました。
あとから調べてわかったのですが、make sense? とは「伝わったか?」みたいな
ニュアンスなんですね。 つまり感覚ではあるものの、「同じイメージ描けたか?」
みたいな感じなんです。

話を戻すと、水野さん(著者)はセンスを以下のように定義しています。


センスとは、数値化できない事象を最適化することである

おお、なるほど。確かに、美意識も、バッティングセンスも、洋服のセンスも
数値化できない。 で、数値化できないけど「いい感じに」処理している人は、
「センスが良い」と言いますね。


でも、どうやったらセンスが良くなるのでしょうか?

まず「普通を知ること」が必要である

普通を知っていることは、その領域において、定規をもっていること。
数値化できないけど、まずその真ん中にある「普通」を知っていないと、
最適化はできない、というものです。

で、こちら。

センスとは知識の集積である。 
イノベーションとは知識と知識の掛け合わせであり、
「あ!」よりも「へー」にヒットは潜んでいる


確かに、世の中でヒットしているものって、これまでの歴史だったり、
出来事だったり過去の製品からの延長だったりしますよね。

例えばiPhone。スティーブジョブスのプレゼンで
「iPod」「Telephone」「Internet」→iPhone(だっかな?)
というフレーズのがありました。

確かに革新的な商品ですが、iPodと携帯電話とインターネットは、
それまでもありましたので、延長上にあったりもします。 
この本に従えば、iPhoneはこれまであった普通の技術を、
ものすごい最適化した製品だったんですね。 まさに、センス。


本書の後半では、実際にビジネスでセンスを磨くために、
知識がどのように関係してくるかが語られます。
そして、大事なのは知識。つまり、努力でカバーできることだったりします。


センスが良いと言われる人も、悪いと言われる人も、
ぜひ読んでみてください。

センスが良くなるかはわかりませんが、
少なくとも自分のチカラで何とかできそうな気がしてくる一冊です。