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麻酔科医のお勉強ノート。

WPW症候群 

 

 動悸など、症状の頻度を確実に把握しておき、可能であればカテーテル焼灼術の適応を術前に検討する。頻拍発作が誘発される原因としては過少輸液・手術侵襲や術後痛による交感神経系緊張・投与薬物による頻脈の発生などがあるのでこれらに気を付ける。揮発性麻酔薬・静脈麻酔薬(プロポフォール、ベンゾジアゼピン系薬物)・オピオイドは心臓刺激伝導系への影響はほとんどないものとして安全に使用できる。血圧低下時にはβ刺激性を有しないフェニレフリンを使用し、エフェドリン、アドレナリン、イソプロテレノールの使用は避ける(局麻のボスミン添加にも注意)。脊髄くも膜下麻酔時には広範囲の脊髄ブロックによる交感神経系抑制に注意。術中に頻拍発作が起こった場合、心電図所見やこれまでの経過により、リエントリー性頻拍が疑われる場合には、Valsalva手技(息こらえ)や、意識がある場合には冷水を飲むといった迷走神経緊張手技により、頻拍を停止させることが可能。ATPの静注やベラパミル・ピルシカイニドやシベンゾリンも有効。心房細動を併発している場合はカルシウム拮抗薬はVFを誘発する可能性があること、また過度に血圧を低下させる可能性があるあるので注意。心房細動が発生した場合に使用する薬物は、超短時間作用型β遮断薬(ランジオロール、エスモロール)やVougham-Williams分類でⅠ群に含まれる抗不整脈薬(ピルシカイニド、シベンゾリンなど)。Afで頻拍となり血圧低下・ショックに陥った場合はまず同期下での除細動を行い無効なら非同期で除細動を行う。