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麻酔科医のお勉強ノート。

*Brugada症候群

 原因は「脱分極の不均一性」にある。右室側に脱分極が周囲と連動しない部分があり、特徴的な心電図となる。カルシウムチャネルは自律神経の影響を受け、交感神経緊張低下や迷走神経緊張亢進で減少し、心外膜側と心内膜側の拡張期の電位差(電気的なばらつき epicardial dispersion of repolarization)が増大すると局所の興奮旋回(リエントリー)が起こり、ST上昇やVFが誘発される。

 術前12誘導心電図V1~V3誘導でcoved型(TypeⅠ。QRSとSTの接合点であるJ点の0.2mV以上の上昇と陰性T波を伴う)またはsaddle-back型(Type2)のST上昇を認めたら失神や心停止、夜間異常呼吸などの既往、また突然死の家族歴を聴取する。迷走神経の刺激や徐脈、体温の変化が異常心電図や致死的不整脈を誘発する。TypeⅠは悪性不整脈に転換する可能性が高い。術中不整脈が頻発したらイソプロテレノールを投与。①1μg/minの持続 ②1~2μgのボーラス後、0.15~0.30μg/kg/minの持続 ③0.01μg/kg/minで開始後適宜調節 など。頻脈と血圧低下に注意。

 

 治療効果がある薬物  β刺激薬(イソプロテレノールなど)

            α遮断薬

            リドカイン

                 

 問題なく使用したことのある薬物

     プロポフォール

     チオペンタール

     揮発性麻酔薬

     非脱分極性筋弛緩薬                        

     オピオイド(フェンタニル、レミフェンタニル)

     アトロピン

     エフェドリン

 

 注意すべき薬物         ブピバカイン

                 ロピバカイン

                 ドロペリドール

 用いるべきでない薬物   

     Ⅰa群、およびⅠc群抗不整脈薬                           

     コリン作動性薬(ネオスチグミンなど)

     α刺激薬(クロニジン、デクスメデトミジン)

     β遮断薬 

     カルシウム拮抗薬