全身麻酔中に、

突然、気道内圧アラームが鳴り出し、

換気量が低下、

さらにはSpO2が低下してくる。

血圧も下がってくる。

 

すかさずそばにあったエコーを患者の胸に当ててみると・・。

 

lung slidingは?

lung pulseは?

B-lineは?

 

何も確認できない。

そのままプローブを肋間にそって背側にスライドさせていくと、含気のある肺実質と、虚脱している気胸部分の境目であるlung pointが確認できた。

lung pointより腹側の、lung slidingのない部位を穿刺したところ、プシューという音とともに・・・。

 

気胸に関するエコーのお勉強

 

lung sliding

エコー画像上で臓側胸膜が換気とともに水平方向に左右に反復運動すること。

観察できない場合は、その部位が換気されていない、あるいは壁側胸膜と臓側胸膜の間に空気がある。

 

YouTube先生

 

lung pulse

換気していない時(肺が動いていない時)に心拍動と同期して壁側胸膜(肺)が振動する所見。観察できる時は肺実質が壁側胸膜まで接している証拠になる。

 

YouTube先生

 

B-line

エコー画像上(特にコンベックス、セクタープローブで)に放射状に伸びるコメットテイル陰影。Lung slidingと同調して左右に動く。正常初見は1肋間に2~3本。多いと肺胞内がwetである。

 

YouTube先生

 

lung sliding、lung pulse、B-lineはその場所に壁側胸膜、すなわち肺実質があることの証明になる。全てなければ気胸を疑う。エコーでの確定診断はlung pointの確認である。

 

lung point

虚脱して肺実質がなくなった部分に、換気とともに正常な肺実質が背側から前方にlung slidingしてくる部分である。

 

YouTube先生

 

文献

日集中医誌 2016;23:123-32.

 

日本麻酔科学会第65回学術集会に参加した。

 

麻酔関連の新刊本も多数あったので紹介する。

 

目立ったのはレジデント向けテキストである。

これからのニュースタンダードとなるのだろう。

この領域は今までS先生の独壇場だったのだが、

勢いのあるM先生に飲み込まれてしまったのだろうか。

 

麻酔科臨床SUMノート
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メディカルサイエンスインターナショナル(2018-05-18)
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こちらも同じようなテキストだが、

扱いがちょっと悪くあまり目立っていなかった。残念。

↓こちらの方が随分安い。

 

IPACK blockって何ですか?

テーマ:

IPACK blockって何?

 

TKAの術後鎮痛で使うblockらしい。

 

最近では、

筋力低下を最小限にするために、

 

大腿神経ブロック→内転筋管ブロック

 

のようにより末梢でブロックする流れがある。

 

で、坐骨神経ブロックをさらに末梢で、

膝関節に入る枝レベルでブロックするのが

IPACK blockのようである。

 

IPACKのoriginal文献としては、

 

Novel Regional Techniques for Total Knee Arthroplasty Promote Reduced Hospital Length of Stay: An Analysis of 106 Patients

 

であるが、

 

手っ取り早く、YouTube先生に教えてもらうのが良い。

 

IPACKの動画

 

これが一番わかりやすい。

 

 

それでは書籍紹介。

 

 

日本外科学会に行ってきました。

 

 おきまりの本屋巡りをしてきましたが、

 やはり外科学会なだけあって、

術式関係の本が目立ちます。 

そんな中で麻酔科領域に直接関係ありそうな本はあまり目にとまりませんでしたが、

この本は一回は読んでおくべき本かと思います。 

 

もちろん知っている人にとっては常識かもしれませんが、 

レジデントの人や、

 後輩を指導しなければいけないいけないような立場の人にとっては、

 一般教養として必読と思われます。

 

論文を正しく読むのはけっこう難しい: 診療に活かせる解釈のキホンとピットフォール
 
次は特に学会本屋巡りで出会ったわけではありませんが、
Amazon巡りで出会いました。
発売直前ですね。
 
HEATAPP!(ヒートアップ!) ~たった5日で臨床の“質問力
 
 
 
 

最近のおすすめ麻酔関連本

テーマ:

最近の輸液の考え方を知る上で、

この本はとても参考になる。

 

載っている概念を紹介している本は、

これまでやや難しく、とっつきにくかった。

 

この本はとっつきやすく、

肩肘張らずに寝転んで読める。

 

レジデントに加え、

レジデントを指導する立場の人にもオススメ。

 

 

知っておきたい!予後まで考える!!周術期輸液・輸血療法KEYNOTE
 

 

そして、

埼玉、順天堂に加え、

とうとう北里も無痛分娩の本を!

 

日本の産科麻酔をリードする中心的三施設が揃い踏み。

施設間の違いを見るのも面白い。

 

↓北里

 

 

 

開頭血腫除去術の麻酔におけるpointは、

 

 1. 脳出血増大の回避(一次性脳障害)

 2. 脳灌流圧の維持→脳虚血の回避(二次性脳障害)

 

である。

 

そのために大切なのは血圧管理である。

 

(191) 開頭血腫除去術の麻酔における血圧管理

 

ちょっとした配慮で脳出血症例患者の神経学的予後が変わると思えば、

日々の日常診療を丁寧に実施していく必要がある。

 

 

麻酔科医から睡眠時無呼吸症候群は切り離せない。

しかし、

睡眠時無呼吸症候群の認識に関しては、

施設間でかなりの温度差がある印象がある。

 

睡眠時無呼吸症候群をあまり意識していない麻酔科医は、

最新刊のLiSAをどうぞ。

 

そして、

明日からは術前に、

睡眠時無呼吸症候群のリスクを層別化を!

 

(190) 睡眠時無呼吸症候群に関する術前の対応

 

脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔では、

硬膜外血腫の発生リスクが常に問題になる。

そのため、出血傾向の有無を術前にチェックすることになるのだが、その指標の一つに血小板数がある。

血小板がどのくらいだと、

硬膜外血腫の発生リスクはどのくらいなのだろうか。

 

(189) 脊髄くも膜下麻酔:血小板数低下と硬膜外血腫の発生リスクhttps://anestheman.blogspot.jp

 

を更新しました。

 

 

 

 

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