「日日是好日」を読んだのはもう3年も前。


今日はたまたま本屋さんで見かけて買っておいた本(いつ買ったかも覚えていない。)を読了しました。







『青嵐の庭にすわる 「日日是好日」物語』を文庫化したとき題名を変え口絵のカラー写真も変えたということです。

表紙の絵も作者が描かれたということで、多才な方です。

この本も本当に読んでよかったと思える本でした。
暑さを理由に怠けている土曜日が一転して、価値のある時間になりました。

読後まず、初めに思ったのは『七人の侍』みたいだなということです。
ことを成し遂げるために、まずは人(才能)集め、後半は勝負!という展開。

「強く風が吹いてくる」を読んだときにも同じように感じました。



しかも人を集めるのが、プロデューサーの吉村知己氏が中心だけど、大森立嗣監督や樹木希林さんも加勢する。

日本映画の底力を見せられた気がします。

樹木希林さん、黒木華さん、多部未華子さん、鶴見辰吾さんらについての記述から、映画俳優の演技力とはどういうものかということがわかったような気がしました。

みなさん個性的で美しい方々だけど美しいだけではないんですね。(当たり前か⁈)

わたしがなぜそのように思ったか細かいエピソードは書きたいけど、本を読んだ方が絶対おもしろいから辞めておきます。


この作家はよく見ているだけでなく、耳の感覚が鋭い方だと思います。

聴覚的な表現が随所に出てきました。

見る、聞くことも茶道によって鍛えられたのでしょうか。

わたしより4歳だけお姉様。

当時女子学生の就職が厳しい状況は知っているので(それでわたしは教員採用試験と司書の試験しか受けず一般企業の採用試験は一社も受けていません)、数寄屋橋交差点で立ち尽くしたことを思い出す場面は胸に迫ってきました。

大学時代から週刊朝日のデキゴトロジーの取材記者をしていた経歴。

当時、週刊誌は読み物としておもしろくデキゴトロジーは愛読していたので、知らずに森下氏の文章を楽しんでいたのでしょう。


とても読みやすくわかりやすいのに、深いことが書ける文章はデキゴトロジーで培われた?


映画も今更だけど見たいです。

まだ読んでない本も読みたいです。