新創世紀(22話)お祭りマンボ? | anemone-baronのブログ

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落書き小説根底にあるもの!
私の人生は、「存在しなければ、何を言っても正しい」という数学の存在問題の定義みたいなもの。小説なんか、存在しないキャラクターが何を言っても、それはその世界での真実なのだ。

 

 さあ~祭り当日だ!空は晴天。朝早くから、空には「バーン!バーン!ヒュン~ズボッ」と音玉が軽快に鳴り響く。

 

そう、子供たちと若者たちが作った花火だ。歓声と笑い声が飛び交い、今までで一番賑やかな日の幕開けを告げる。道に行く“ァイディア”の人々は手を振り合い、顔には晴れやかな笑顔が溢れている。

 屋台は早くも色とりどりの旗で飾り立てられ、甘い焼き菓子や炭火でじっくり焼かれる肉の香ばしい匂いが満たされはじめる。 

 

子供たちも新しく学んだ花火の技術を披露するためにわくわくしながら道具の手入れの取り込み、大小の音玉を青空に上げては、その一つ々に自分たちの成果への歓声を上げている。

 村の名前の誕生祝ということもあって、道行く人達の会話も名前に意識されて明るい話題に満ちあふれていた。
 
 村人(男a)「よう~。姉さんおまはんは、何処のもんだぁ」


 村人(女a)「わたしは~“ァイディア”の牧草地村からさ~、肉をたくさん持ってきただ。」


 村人(男a)「牧草地村か~。あそこは見晴らしが良くて気持ちええ所だんべ~」


 村人(女a)「嫁いだときは、家畜の糞尿の匂いでたおれそうだったべが~」


 村人(男a)「ハハハ、確かに~はずめてだと、鼻が曲がるな~」


      「そっちの姉さんはどっからだ!」


 村人(女b)「あだいは~“ァイディア”の黒石郷だ~」


 村人(男a)「お~黒石郷か~、おまはんも嫁いだときは石炭の匂いしんどかったぺ~」


 村人(女b)「あだいは~まだ一人もんだべ。早くいい男みつけなきゃな。」


 村人(男a)「どげん野郎がええんだ?」


 村人(女b)「やっぱ~燃えるような恋がしたいから石炭男がええな~❤」


 村人(男a)「石炭男?んだども、燃えたあとは灰にしかならんべな~」


 村人(女b)「そしたらまた、石炭食わせればええわな🔥」


 村人(男a)(……この村の女は手ださん方がええな……汗)
 
 などと、道行く人達はこんな会話を楽しんでた。通る場所で、このように笑い声が絶えず、みんなは新しい村名を祝いながら、笑いに満ち溢れている様子だった。
 
 ゼックスファミリー達もァイデアの人達と一緒にお祭りを盛り上げていた。


フロブは酒を売る屋台の手伝いを。自分が作ってきたいろいろな酒を屋台に並べていた。

 

屋台の店主はそれらの酒を不思議そうに眺め一本を手に取り
「これななんちゅう酒だんべ~ん~。なんか入ってるがな。」


「それはコブラ酒、コブラの酒漬け」


「え~え!コブラって、あの噛みつかれたら死んじまうコブラけ!飲めんの?」


「当たり前だ、精力酒ってやつだよ。飲んだらビンビンだから」


 などと言って持ってきた酒樽を説明し始めた。


 大サソリ酒、毒イモリ酒、ふぐ肝酒、24タイム蟻酒、マウイイワスナギンチャク酒……


「いや~フロブの旦那~。みんな猛毒だらけだっぺ。全部精力酒だっぺか?」


「毒系じゃないのもあるぞ、にんにく酒、マカ酒、紫生姜酒、カツアバ酒……」


「これ、全部混ぜて飲んだらどげんなるじゃろ。」


「多分死ぬ。」 (っか!どぶロックの”神のイチモツ”になるか!)
「……」


 何はともあれ、祭りの盛り上がりに一役買っていた。

 


 リーラ、グランマ・ユニア、セレナの女性陣はァイデアの女性たちのパンやシチュの屋台の手伝いに女同士でお喋りの渦に、グランパ・モルフは鍛冶屋職人になって色々な道具の実演販売を、オンタとゾラは太鼓や踊りのチームに参加してみんな楽しんでいた。

ゼックスは大きな山車に乗って大太鼓を叩き、笛や踊りに合わせ地元の太鼓隊と一緒にリズムを刻んでいた。

 

その力強い太鼓の音は、祭りの空気を一層盛り上げ、参加者たちを一つに結びつける魔法のようだ。
 
近辺の村や集落からもたくさんの人達がお祝いにと、集まってきてくれる。其々の言葉が理解できなくても仕草や笑顔でわりとどうにでもなるもんだ。
 
 丘の向こうから何なら白い物体がこっちに近づいてくる。

 

よく見ると大きな荷車が”ガラゴロガラゴロ”と音を立てて巨大な白い物を乗せていゆっくりと向かってきている。
 
「なんじゃ!ありゃ~ しかしでけげもの(デカい物)じゃの岩みたいじゃな?」
 
「荷車引いてる牛と比べてもかなりでけげもんじゃ?」
 
徐々に近づいてくるとその大きさにはみんな驚いていた。やって来たのは北方の民、お祝いにとマンモスを一頭丸ごと荷車に乗せて馬で引いてきた。
 
 「いや~めんみん。おめでっとうござんすわ。おみやげにA5くらいのマンモスを1ぴきもってきたげね。」
(いや~皆さん。おめでとうございます。お土産にA5級のマンモスを一頭持ってきました。)


 
「これが噂に聞いたことあるマンモスか~しかしでけげものじゃのぉ。これを食うとかいうのけ?」

「もっちょん。おいしいげね〜こんなぁあんぶらのんだメンモズはなかなかおめぇにかからひんでがすわ。」
(もちろん。美味ですよ~なかなかこれだけ油の乗ったマンモスはお目にかかれ無い。)


 
「こんなぁ毛むくじゃらの外見から、油ののりが分かるのけ?」
 
 「あんべっか?おれらプロげなもん。」
(当たり前だです。我々プロですから。)
 
祭りの人達も初めて見るマンモスに興味津々でマンモスの周りにあっと言う間にひどだかりになっていた。
 
「いや~北の民さん。ありがとうごぜいます。これ焼いて食ったら1000人前くらいあるべや~」
 
 「あんぶらののりがえけげね、しおづけにしてなまハムやくんせいも絶品でげすわ〜」
(油ののりがいいので、塩漬けにして生ハムや燻製も絶品ですよ~)
 
「あんがと、あんがと、北の民さんも楽しんでいってケロや~。色んな食いもんや珍しい酒もあるべ。」
 
 「へぇへぇ。遠慮なしに食らぃしてもらうべな〜」
 
 様々な地域から集まった人々が、それぞれの特産品を置いてァイディアの祭りに参加して、会場はまるで国際食品展示会のような賑わいを見せて、来場者の期待感を一層高めてた。
 
 ァイデアの祭りは、ただの地域の集いではなく、文化や食の多様性を称える場としても機能して、来場者にとっては新しい味と未知の人達の出会いの場となっていた。
 
 そんな祭りの最中、山車のてっぺんで大太鼓を叩いていたゼックスが遠くで黒く大きな山のようなものがこちらに動いてくるのを見つけた。

 

ゼックスは太鼓を叩くのを止めて「あれはなんだ~?」と大声を出した。
 
 黒い山がドンドン近づいてくると、突然のどよめきが広場の端から起きた。

 

 海から道を進んでくる巨大な荷車が人々の視点を一点に集めてその迫力に一瞬で広場は静まり返えった。

人々は目を見開き、口を大きく開け、慌てふためいていた。


 「"Ουάου, ουάου, μητέρα! Κοίτα αυτό! Τι είναι αυτό;」
 (おっ、おっ母さん!あれ見てみろ!あれは一体何じゃ?!)
 
両手で大きさを表す仕草をしながら


 「"كبير، كبير، كبير! كبير، كبير، كبير، كبير ! أكبر من أي شيء رأيته في حياتي!"」
(でっけえ!でっけえでっけえ~! おれ人生で見たことねえくらいでっけえ!)
 
舌を出して頭を振リ回しながら


 「Вау, он просто огромный! Я не могу поверить, что в мире есть что-то настолько большое!"」
(うわあああマジでデカい!こんな巨大なものが世の中にいるなんてとんでもねえ!)
 
手で大きく円を描きながら


 「看看那东西的长度! 至少有 30 米长! 不,不,也许50米!"」
(あの体長を見ろよ!少なくとも30mはあるぜ!いやいや、50mくらいあるかもしれねえ!)
 
ガクガクと震える


「ゔぅゲゲぇぃ~こわっぺこわっぺ...これに襲われだらすんじまうべな!」
(おう怖い怖い...これに襲われたら終わりじゃないか!)

 腕を組んで考えながら


 「איך הצלחתם לתפוס דבר כל כך ענק?」
 (あんなでっけいの~どなんして捕まえることでけんだべ)

男a「あれは何だ!」


男c「黒い悪魔か!」


男d「敵の要塞か!」


長老「……クジラだっぺ。」


  「おめ~ら大騒ぎすんでね~どよ。あんれは海の生き物で”クジラ”っつうもんだぁ」
 
その時、海の民の代表者が前に出て、このクジラは”リヴィアタン・メルビレイ”と言う種類で最大最強のクジラだと、祭りへの参加祝としてみんなで食べてくれと
 
 「一番うっとぅいくじらぁ、みやげにちューってきたどぅ。」
 (たく、遠路はるばる運んできた。)
 
彼の言葉に、住民たちは感謝の意を表しつつも、その巨大な贈り物に驚愕した。その場に集まった人々は、クジラという海の怪獣に驚きのあまり口を大きく開けていた。
 
それでも子供たちは、安全距離を取りながらも、好奇心旺盛でその巨大な生き物に触れようと手を伸ばしていた。
 
 ゼックスファミリー達も生でこれほどの巨大生物を見るのは初めてだったようで、それぞれ驚いていた。


 「これがクジラか……肉の量を見るだけでも、圧倒的だな 一頭で村一年ぐらい賄えそうだ。」とグランパ・モルフがつぶやく。
 
ゼックスも興味深く「こんなに大きな生き物が、一体どんな食生活をしていたんだ?」

 

ゼックスが感じながらも疑問を投げかけて、オンタが隣で笑いながら、

 

「どんだけでっかいウンコするんだろ~?」と返した。
 
キラとトラも目を丸くして「資料とかで見たことが有るけど本物は迫力が凄いな。」
 
フロブはすでに酔っているようで「昔。シャチ族に聞いたこと有るわ。(ヒェクッ)クジラは絶好の獲物だが”リヴィアタン”だけは近づかね~ってさ(ヒェクッ)!」
 
ゾーランは天を仰ぎながら

 「人類はついにレヴィアサンをその手中に収めたのか? 


 この巨大な力を持っていれば


 彼らの終焉も予想より早まるかもしれない。 


 さあ人類はその力をどう扱うべきか


 それが今後の彼らに問われている課題では!」
 
隣で聞いていたセレナは「……何いってんだか?また変なこと言ってる……」と相手にしていなかった。

 祭りの中央広場では、クジラを中心に音楽とダンスが祭りの心を躍動させていた。

 

太陽が空高く昇る途中、様々な地域から集まった楽師たちが一堂に会して、その腕前を披露し始める。

伝統的な笛、太鼓、弦楽器を学び、ワイディアの歴史と文化が息づいた旋律を奏でていた。
 
女たちの踊り手は、時には空中で華麗なジャンプを見せる。その布が風になびく様子は、まるで彼女たちの一瞬、空に舞い上がるように見える。
 

♪雨が降ろうが やりが降ろうが

 

朝から晩まで  おかくら見物

 

ピーヒャラピーヒャラ(ピーヒャラピーヒャラ)

テンツクテンツク   (テンツクテンツク)

 

ソーレソレソレ お祭りだ~!♪

 


 ァイデアの若者たちも負けてないと、太鼓のリズムは力強く、土の広場を震わせるほどに、それに合わせて踊り始める。

 

衣装は色とりどりのリボンや布で飾られ、動くたびに陽光を反射してキラキラと輝いている。
 
祭りのクライマックスに差しかかえると、夜空は星長く月明かりでほのかに照らされ、その中で子供達が用意した花火が打ち上げられる時が来た。

 

光を爆発させながら夜空を鮮やかに彩り、下界を照らす。

人々は、手にした酒杯を冷静に、その壮絶な光景に酔いしれている。 笑い声とともに、楽しい会話が飛び交い、いくつかのグループでは歌が始まり、祭りの喜びが夜空に響きわたる。

 花火の一つがァイデアの未来への工夫と努力の結晶であり、それを夜空で爆発させることができる喜びを噛みしめている。

 

人々の目は、上空で開いた花火に釘付けになり、その表情からは誰もが子供のような純粋な驚きと感動が読み取れる。

 しかし、その一群の中でゾーランだけが異なる感情を抱いていた。 

 

彼の目の差しは花火の美しさを楽しむよりも、その裏にある人類の技術の進歩さをとその未来への不安を感じていた。

彼はやりぼんと花火の華麗な夜空を見つめながら、心の中で思いを巡らせていた。

「この美しい景色が、いつか災害を起こすのではと思うと心配ではない。


 人類はこの力をどう扱うのだろうか。


 技術の進歩が実現するものは、時として予想もしない結果を考えて。


 我々が見守る中で、彼らがどのように成長し

 

 どのようにこの力を置くか、それが問われているのだ。」

ゾーランの心配をよそに、祭りはその夜遅くまで続く、人々は笑い、踊り、歌いながら、共に時を過ごした。

花火は上空で輝き続け 

 

三日三晩祭りは続き 

 

それは伝説となった。