殺人の門 | ラーメン二郎仙台店を中心としたラーメン日記になるだろう



吉太郎でーす♪







花粉症+慢性鼻炎につき、集中力散漫で読書もままなりません





そんなわけで、以前読んだ思い出深い本についての話を。









東野圭吾。



読書をされる方におかれましては、たぶん知らない人は少ないのではないか、と思われるメジャーな作家さんですね。






私も、一応ほとんどの著作に目を通させていただいております。






数々の名著がありますが、彼の作品で個人的に一番好きなものがこれです。

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殺人。
たいていの娯楽小説には付き物ですが、実際のところ、それはどのように実行されるものなのか。




人が人を殺す・・・・それはどのような心理、愛憎、タイミングなどによってもたらされるものなのか?







そんな素朴な疑問が主題となっている小説です。





物語そのものは、両親の離婚、事業の失敗、近しい者との死別、愛憎劇、イジメ、悪徳商法への関与・・・・・など、現代社会に生きる私達にとっても、いつ関係してもおかしくない身近な状況にある主人公の主観により、細かく具体的に語られます。







そんな主人公の人生に、暗雲を運び込む人物に対する殺意。
殺したいほど憎い人間であるけど、どうしたらこの殺意は遂行することができるのか?






びっくりするような仕掛け、トリック、感動的なシーン、映像化したくなるようなシーンなど派手さはありませんが、著者の人間観察力、理詰めで説得力のある筆力をもってすれば、このような哲学的とも言える主題に真っ向から取り組んだ作品のほうが読みごたえがあるように思います。地味ではあるが、私達のすぐ隣にある問題が身につまされるような・・・・妙に印象に残る小説に仕上がっておりますね。たびたび、ふと思い出したように本棚から取り出すことも多いですね。







殺人・・・・・
人と人が関わる中において、絶対ないとは言い切れないことですね・・・・その門をくぐらずに済む人生でありますよう。








これに似たような(?)コンセプトとして、犯行において、その動機というものは、どのようなものなのか?というテーマで書かれている「悪意」という作品も非常に好きです。











この「殺人の門」を夢中になって読んでいる時に上役から電話で邪魔され、「そんなことで電話するな(怒)」と切ってしまい、翌日大目玉をくらったことがあります(笑)





妙にこの本の印象が強いのは・・・・そのエピソードのせいもあるだろうな(笑)