シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その456〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

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今回はホツマツタヱ13アヤの解説、そのPart5をやります。

まずは本文から。

●一行訳9

13-47 つくばうし ほしおさるにハ ツクバウシ ホシオサルニハ 【ツク、筑・バ、波・ウ、大・シ、使、ツクバウシが問います】、【ホ、欲・シ(分詞)・オ(対格)・サ、去・ル(分詞)・ニ(造格)ハ、欲を捨てるには】、
13-48 みなすてゝ たのしみまつや ミナステテ タノシミマツヤ 【ミ(寧)ナ、名・ス、捨・テ(分詞)・テ(態)、御家を離れて】、【タノ、楽・シ(受動)・ミ(分詞)・マ、待・ツ(分詞)・ヤ(反語疑問)、(新たな)楽しみを待つのですか】?
13-48 かすがまろ しからずやめて カスガマロ シカラズヤメテ 【カ、春・スガ、日・マロ、麿、カスガマロが答えて】、【シカ、然・ラ(分詞)・ズ(否定)・ヤ、止・メ(分詞)・テ(態)、いいえ(御家を)放置して】、
13-48 たらざらバ うえバほどこし タラザラバ ウエバホドコシ 【タ、足・ラ(分詞)・ザ、然・ラ(自発)・バ(否定条件)、足らなくなって】、【ウ、飢・エ(分詞)バ(順接)・ホドコ、施・シ(分詞)、飢えれば施しを】、
13-48 うけんかや いわくきたなし ウケンカヤ イワクキタナシ 【ウ、受・ケ(分詞)・ン(意思)・カ(反語疑問)・ヤ(反語強調)、受けるというのですか】?【イワ、曰・ク(分詞)・キタ、汚・ナ(分詞)・シ(推量)、それでは正しくないでしょう】、
13-49 ほとこしお うけバほゐとぞ ホトコシオ ウケバホヰトゾ 【ホトコ、施・シ(分詞)オ、施しを】、【ウ、受・ケ(分詞)・バ(順接)、・ホ、欲・ヰ、飯・ト、人・ゾ(強調)、受けるなら(それは)乞食です】。
13-49 きかさるや なおからされバ キカサルヤ ナオカラサレバ 【キ、聞・カ(分詞)・サ(再帰)・ル(完了)・ヤ(反語疑問)、聞いたことはありませんか】、【ナオ、直・カ(分詞)・ラ(推量)・サ、然・レ(分詞)・バ(結果)、正直でないなら】
13-49 ヒとならず よにありながら ヒトナラズ ヨニアリナガラ 【ヒ〔仁〕ト、人・ナ、也・ラ(分詞)・ズ(否定)、貴人ではない(という言葉を)】。【ヨ、世・ニ(前置格)・ア、在・リ(分詞)・ナガラ(接続格)、世に生きていて】
13-49 そのわざに うめるたからお ソノワザニ ウメルタカラオ 【ソ、其・ノ(生格)・ワザ、業・ニ(造格)、それぞれの・生業によって】、【ウ、産・メ(分詞)・ル(当然)・タカラ、宝・オ(対格)、生産すべき成果物を】、
13-50 たゝこひて くらふいぬこそ タタコヒテ クラフイヌコソ 【タタ、只・コ、乞・ヒ(分詞)・テ(態)、(お情によって)ただ乞い】、【クラ、喰・フ(分詞)・イヌ、犬・コソ(強調)、喰らうだけの犬になるなら】、
13-50 アのつみよ またとふたから アノツミヨ マタトフタカラ 【ア〔天〕・ノ(生格)・ツ、責・ミ(分詞)・ヨ(詠嘆)、(それは)生来の習らいに過ぎません】。【マタ、又・ト、問・フ、タカラ、宝、(ツクバウシは)また問いますが・宝を】、
13-50 さることハ かすがまたとく サルコトハ カスガマタトク 【サ、去・ル(分詞)・コト、事・ハ(仮属詞)、(やはり家業を)離れてしまうのでは駄目ですか】?【カ、春・スガ、日・マタ、又・ト、説・ク(分詞)、カスガがさらに説きます】。
13-50 ほしさるハ すてずあつめず ホシサルハ ステズアツメズ 【ホ、欲・シ(分詞)・サ、去・ル(再帰)・ハ、(仮属詞)、欲を・離れる・には】、【ステズアツメズ、(家業を)投げ出すことなく(無理に)集めず】、
13-51 わざおしれ たからあつめて ワザオシレ タカラアツメテ 【ワザ、業・オ(対格)・シ、知・レ(指示)、(自分の)為すべきことに邁進することです】。【タカラ、宝・アツ、集・メ(分詞)・テ(態)、宝を集めて】、
13-51 くらにみつ ちりやあくたの クラニミツ チリヤアクタノ 【クラ、蔵・ニ(前値格)・ミ、満・ツ(仮属詞)、蔵に満ちたとしても】、【チリ、塵・ヤ(並立)・アクタ、芥・ノ(生格)、それは塵や芥と】、
13-51 ことくなり こゝろすなおの コトクナリ ココロスナオノ 【コト、如・ク(態)・ナ、也・リ(分詞)、同様ではありませんか】。【ココロ、心・ス、素・ナオ、直・ノ(生格)、(もともと)心根が素直な】、
13-51 ヒとあらハ わがこのことく ヒトアラハ ワガコノコトク 【ヒ〔仁〕ト、人・ア、在・ラ(分詞)・ハ(条件)、逸材がいれば】、【ワ、我・ガ(生格)・コ、子・ノ(生格)・コト、如・ク(態)、我が子のように】、
13-52 とりたてゝ みなたすときハ トリタテテ ミナタストキハ 【ト、取・リ(分詞)・タ、立・テ(分詞)・テ(態)、取り立てて】、【ミ(寧)ナ、名・タ、治・ス(自発)・トキ、時・ハ(結果)、全て治まったときには】、
13-52 ほしもなし ちりとあつめて ホシモナシ チリトリアツメ 【ホシ、欲・モ・ナシ、成し、望みを果たし】、【チ、散・リ(分詞)・ト、執・リ(分詞)・アツ、集・メ(分詞)、さまざまな層から】、
13-52 よにせまり うらやむものが ヨニセマリ ウラヤムモノガ 【ヨ、世・ニ(与格)・セマ、迫・リ(分詞)、知られるなら】、【ウラヤ、羨・ム(分詞)モノ、者・ガ(主格)、羨むものが】、
13-52 かむゆえに たまのヲみたれ カムユエニ タマノヲミタレ 【カ、絡・ム、(分詞)・ユエ、故・ニ(与格)、絡むので】、【タマ、君・ノ(生格)・ヲ〔緒〕・ミタ、乱・レ(分詞)、君との契約は縺(もつ)れ】、
13-53 みやなくて すえまもらぬお ミヤナクテ スエマモラヌオ 【ミ、身・ヤ、屋・ナ、無・ク(分詞)テ(態)、(受けたカバネの)、成果が無いために】、【スエ、末・マ、間・モ、守・ラ(分詞)・ヌ(否定)・オ(対格)、この先主従を守るができないなら】
13-53 たまかえし なせバヲとけて タマカエシ ナセバヲトケテ 【タ、手・マ、間・カエ、還・シ(自発)、カバネの返還を】、【ナセバヲトケテ、すれば緒が解けて】
13-53 みやにいる なさねハながく ミヤニイル ナサネハナガク 【ミ、身・ヤ、屋・ニ(前置格)・イ、入・ル、元の(自分の)身分の状態になります】。【ナ、為・サ(自発)・ネ(否定)・ハ(結果)・ナガ、永・ク(態)、(もし)そうしなければ永遠に】、
13-53 くるしむぞ ときにしほかま クルシムゾ トキニシホカマ 【クルシ、苦・ム(分詞)・ゾ、苦しい立場になります】。【トキ、時・ニ(前置格)・シホ、鹽・カマ、竈、その時、シホガマ(ツクバウシ)が】、


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●連続訳9
ツクバウシが問います、欲を捨てるには、御家を離れて、新たな楽しみを待つのですか?
カスガマロが答えて、いいえ御家を放置して、足らなくなって、飢えれば施しを、受けるというのですか?
それでは正しくないでしょう、施しを、受けるなら、それは乞食です。
聞いたことはありませんか、正直でないなら、貴人ではないという言葉を。
世に生きていて、それぞれの生業によって、生産すべき成果物を、お情によって、ただ乞い、喰らうだけの犬になるなら、それは)生来の習らいに過ぎません。
ツクバウシは、また問いますが宝を、やはり家業を離れてしまうのでは駄目ですか?
カスガがさらに説きます。
欲を離れる・には、家業を投げ出すことなく、無理に集めず、自分の為すべきことに邁進することです。
宝を集めて、蔵に満ちたとしても、それは塵や芥と、同様ではありませんか。
もともと、心根が素直な、逸材がいれば、我が子のように、取り立てて、全て治まったときには、望みを果たし、さまざまな層から、知られるなら、羨むものが、絡むので、君との契約は縺(もつ)れ、受けたカバネの、成果が無いために、この先、主従を守るができないならカバネの返還を、すれば緒が解けて、自分の身分の状態になります。
もし、そうしなければ永遠に、苦しい立場になります。

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●解説9
今回、特筆すべき事柄として、「ながら」という言葉(現代文法で接続助詞)を格助詞として捉え、この格を「接続格」と表現することにしました。
これは、フランス語の、subjonctif【スユブジョンチフ】に相当する用法で、考えただけ、想像しただけ、こうあって欲しい、〜ならないかという恐れ、不確実な事象等、という、接続詞 "que"を伴う構文を持つ、ギリシャ語由来の文法を日本語に適用したものです。
ロシア語では格は語尾変化として現れてきますが、日本語では全て格助詞によって限定されているのです。

ここで、御家というのは備蓄のことだと想像してください。

肺(はい)や脳関門(のうかんもん)は、間質(かんしつ)と呼ばれるジェルで構成されています。
ここでは血液から酸素を取り、二酸化炭素を血液に渡す役割をしているのですが、血流が滞ったり、外呼吸が減ったりしても、内側の組織への影響が少なくなるような働きをしているのです。
この間質の組成が悪化して、酸素と二酸化炭素の分圧が悪化した状態が続くと、間質性肺炎とよばれる症状、息切れ、疲労感に襲われ、ひどいときには死にいたります。


間質の中の酸素が、現代では「通貨」、弥生時代では「人」を表しています

特に、脳関門にはチャネルがあるわけではないので、細菌は通さないがウイルスは通すなどという機能が有るわけではありません。
(巷説にだまされてはいけません)
脳神経は、その一部が脳関門に覆われています。
内部の酸素、栄養の消費が、外部の呼吸に囚われていては機能できなくなってしまうので、緩衝地帯を儲けてガス分圧が変動しても、内部組織の要求がひどく変化しないようになっているのです。(恒常性)

これは電子回路におけるバイパスコンデンサ(パスコン)の作用に似ています。
バイポーラ型のIC(集積回路)では、動作に多くの電流を消費しますので、共通の電源に接続されているロジックICは電源電圧が変動すると、内部動作が不安的になり(ノイズ)誤動作しないように、ICの近傍にパスコンを配置して信号線への影響を排除しているのです。


これは在りし日のPC9801用の拡張メモリボードです。
昔、昔、この当時はこんなに沢山のパスコンを搭載しなくては安定動作させることができなかったのです。

現代ではM2機関にささっているSSDカードにもパスコンなどは見当たりません。
テクノロジが進歩して、電子回路はノイズに強くなりました。

アメ族は中華帝国の通貨経済を嫌って、日本列島に来訪したので、敢えて通貨を使わないようにしていたようです。

アメ族は明確な貨幣経済を持たないので、全ての冨(とみ)は人に蓄えているのです。
このため、人の心の動きが、外界のノイズに影響されないように「御家」を「間質」や「パスコン」のように使うのです。


●一行訳10

13-53 くるしむぞ ときにしほかま クルシムゾ トキニシホカマ 【クル、苦・シ(分詞)ム(推量)ゾ(強調)、困ることになります】。【トキ、時・ニ(前置格)・シホ、鹽・カマ、釜、その時、シホガマ(ツクバウシ)が】、
13-54 こなきとて とえバかすがの コナキトテ トエバカスガノ 【コ、子・ナ、無・キ(分詞)・ト(態)・テ(理由)、(私は)子が無いので】、【ト、問・エ(分詞)・バ(結果)・カ、春・スガ、日・ノ(生格)、どうすれば良いかを尋ねると、カスガの】、
13-54 ヲしゑにハ アゆきワすきの ヲシヱニハ アユキワスキノ 【ヲ〔尊〕シ、教・ヱ(分詞)・ニ(造格)・ハ、教え(ハタレの乱の時のタマカワの事跡)には】、【ア〔天〕・ユ、悠・キ、紀・ワ〔地〕・ス、主・キ、基・ノ(生格)、「天」を通字とする悠紀一族と「地」を通字とする主基一族の】、
13-54 まつりぬし たのみてそれの マツリヌシ タノミテソレノ 【マツ、祭・リ(分詞)・ヌシ、主、それぞれの神主に】、【タノ、頼・ミ(分詞)・テ(態)・ソ、其・レ(分詞)・ノ(生格)、頼んでこの】、
13-54 たまかえし なさハくるしむ タマカエシ ナサハクルシム 【タマ、霊・カエ、還・シ(分詞)、霊還しの儀式を】、【ナ、為・サ(分詞)・ハ(条件)クルシ、苦・ム(分詞)、すれば・縺れている】、
13-55 たまのヲも とけてむねかみ タマノヲモ トケテムネカミ 【タマ、霊・ノ(生格)・ヲ〔緒〕モ(例)、霊の緒が】、【ト、解・ケ(分詞)・テ(態)・ム、胸・ネ、根・カミ、上、解けてそれぞれの親の】、
13-55 みなもとえ たましゐわけて ミナモトエ タマシヰワケテ 【ミ、身・ナ、名・モト、元・エ(前置格)、本家の家元へ】、【タマ、霊・シ、肉・ヰ、体・ワ、分・ケ(分詞)・テ(態)・分かれて・あるべき処の】、
13-55 かみとなる たふときヒとの カミトナル タフトキヒトノ 【カミ、上・ト(造格)・ナ、為・ル(自発)、基である】、【タフト、貴・キ(分詞)・ヒ〔仁〕ト、人・ノ(生格)、貴い人の】、
13-55 ことうまる なれとゆきすき コトウマル ナレトユキスキ 【コ、子・ト(造格)・ウ、生・マ(分詞)・ル(推量)、子と生まれてくることができます】。【ナ、也・レ(分詞)・ト(逆接)・ユ、悠・キ、紀・ス、主・キ、基、しかし、この世の事は】、
13-56 たまゆらぞ すゑおヲもひて タマユラゾ スヱオヲモヒテ 【タマ、偶・ユ、揺・ラ(分詞)・ゾ、偶然も多く、思い通りにはいかないのです】。【スヱ、裔・オ(対格)・ヲ〔尊〕モ、想・イ(継)・テ(態)、子孫の栄えを信じて】、
13-56 むつましく わざおつとむる ムツマシク ワザオツトムル 【ムツ、睦・マ、間・シ(相互)・ク(態)、睦まじく】、【ワザ、業・オ(対格)・ツト、務・ム(当然)・ル(不完)、(それぞれの)・役目を務めるのが】、
13-56 いせのみちかな イセノミチカナ 【イ、伊・セ、勢・ノ(生格)・ミチ、道・カナ(詠嘆)、イセの作法なのです】。
13-56 このみちお まなふところハ コノミチオ マナフトコロハ 【コ、此・ノ(生格)・ミチ、道・オ(対格)、この道理を】、【マナ、学・フ(分詞)トコロ、処・ハ(主格)、学ぶ所は】
13-57 かんかせの いせのくになり カンカセノ イセノクニナリ 【カン、神・カセ、風・ノ(生格)、御上の権威の(枕)】、【イ、伊・セ、勢・ノ(生格)・クニ、国・ナ、也・リ(詠嘆)、伊勢の国なのです】。
13-57 ちゝヒめも のちにハいせの チチヒメモ ノチニハイセノ 【チ、千・チ、乳・ヒ〔仁〕メモ、媛・モ(例)、チチヒメも】、【ノチ、後・ニ(前置格)・ハ(主格)・イ、伊・セ、勢・ノ(生格)、(ヲシヒトの崩御の)後に伊勢の】、
13-57 をんかみに つかえすゝかの ヲンカミニ ツカエススカノ 【ヲ〔敬〕ン、御・カミ、守、アマテルの神官に】、【ツカ、仕・エ(分詞)・スス、鈴・カ、鹿・ノ、仕え・ススカの】、
13-57 みちおゑて いせとあわちの ミチオヱテ イセトアワチノ 【ミチ、道・オ(対格)・ヱ、得・テ(態)、道理を会得し】、【イ、伊・セ、勢・ト(並立)・アワ、淡・チ、路・ノ(生格)、伊勢と淡国の】、
13-58 なかのほら すゝかのかみと ナカノホラ ススカノカミト 【ナカ、中・ノ(生格)・ホラ、洞、中間の洞(で神上り)】、【スス、鈴・カ、鹿・ノ(生格)・カミ、神・ト(並立)、鈴鹿の神と】、
13-58 はこねかみ むかふいもヲせ ハコネカミ ムカフイモヲセ 【ハコ、函・ネ、根・カミ、神、箱根神となり】、【ム、向・カ(相互)・フ(分詞)・イモ、妹・ヲ〔雄〕セ、背、向き合う妹背を体現する】、
13-58 ほしおさる すゝかのヲしゑ ホシオサル ススカノヲシヱ 【ホ、欲・シ(分詞)・オ(対格)・サ、去・ル(不完)、欲に囚われない】、【スス、煤・カ、明・ノ(生格)・ヲ〔尊〕シ、教・ヱ(分詞)、ススカの教えは】、
13-58 ヲゝいなるかな ヲヲイナルカナ 【ヲ〔尊〕ヲ〔尊〕、偉・イ(分詞)・ナ、也・ル(態)・カナ、哉、なんと偉大なことでしょう】。


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●連続訳10
その時、シホガマ(ツクバウシ)が、私は子が無いので、どうすれば良いかを尋ねると、カスガの、教え(ハタレの乱の時のタマカワの事跡)には、「天」を通字とする悠紀一族と「地」を通字とする主基一族のそれぞれの神主に、頼んでこの、霊還しの儀式を、すれば、縺れている、霊の緒が、解けてそれぞれの親の、本家の家元へ、分かれて、あるべき処の、基である、貴い人の、子と生まれてくることができます。
しかし、この世の事は、偶然も多く、思い通りにはいかないのです。
子孫の栄えを信じて、睦まじく、それぞれの役目を務めるのが、イセの作法なのです。
この道理を、学ぶ所は、御上の権威の(枕)、伊勢の国なのです。
チチヒメも、ヲシヒトの崩御の後に伊勢の、アマテルの神官に、仕え、ススカの、道理を会得し、伊勢と淡国の、中間の洞で神上り、鈴鹿の神と、箱根神となり、向き合う夫婦を体現する、欲に囚われない、ススカの教えは、なんと偉大なことでしょう。

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●解説10

この、最後の部分はおなじことを繰り返して言っているように、読んでしまうと間違いで、これは、弥生時代の神学(しんがく)と、キミ・トミの信仰(しんこう)について語っているのです。


この図のように、鈴鹿と箱根でヲシホミミとチチヒメが向き合って埋葬されているのが解るでしょう。
ヲシホミミは典型的なモノガミイ(単婚主義)だったようで、生涯でチチヒメだけを妻としていたようです。


箱根といっても、ここは湯河原ですね。

五所神社(ごしょじんじゃ)
神奈川県足柄下郡湯河原町宮下359-2
35.142694,139.094028

祭神
天照大神
天忍穂耳尊
瓊々杵尊
彦火々出見尊
鸕鷀草葺不合尊
誉田別命
素盞嗚尊
伊弉册尊

標高 44m
利用河川 千歳川

祭神に誉田別(ほんだわけ)が出てくるので、後世の簒奪者ホンダワケが「ここは重要な場所だ」、と折り紙をつけているのです。
下に流れる千歳川も、伊豆山同様、「湯の走り」なのでしょう。
左側の注目記号で示す、五所神社から西に1.2km行った所に山の神社(やまのかみしゃ)があります。



これは山の神社の「聖堂」、ヲシホミミの墓所です。

チチヒメの墓所は、

椿大神社(つばきおおかみやしろ)
三重県鈴鹿市山本町字御旅1871
34.964444,136.451667

祭神
猿田彦大神
瓊瓊杵尊
栲幡千千姫命

標高は220m
川筋は鍋川(なべかわ)


これは御船磐座(みふねいわくら)タクハタチチヒメの墓です。

13アヤはこれで終わりですね。


さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
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