シベリアの夜長を古代史に夢を馳せて〜その313〜 |  アンドロゴス生涯学習研究所

 アンドロゴス生涯学習研究所

   生涯学習はじめませんか


今日は、ホツマツタヱ27アヤの解説、そのPart4ですか。

もうね、読み直していると、ため息が漏れてしまいます。
よくもここまで改竄をしたものだ、と。
(まだ、本命の神話はもうすこし後ですが)

では、本文から。

●一行訳7

27-34 このこゝろ ヨろのまつりお コノココロ ヨロノマツリオ 【コ、此・ノ・ココロ、心、その狙いは】、〔ヨ〔百〕ロ、皆、ノ・マツリ、奉・オ、人々の奉言を】、
27-34 きくときハ かみもくたりて キクトキハ カミモクタリテ 【キク、聴・トキ、時・ハ、聴くときには】、【カミ、神・モ・クタリ、降・テ、神が降って】、
27-34 うやまえバ かみのみをやぞ ウヤマエバ カミノミヲヤゾ 【ウヤマエ、敬・バ(理由)敬うことになり】、【カミ、神・ノ・ミ(寧)ヲヤ、親・ゾ(強調)、御親神と成るのです】。
27-34 このみちに くにヲさむれバ コノミチニ クニオサムレバ 【コ、此・ノ・ミチ、道・ニ、この原理に従って】、【クニ、国・オサム、治・レ(例示)バ(結果)、国を治めるなら】、
27-35 もゝつかさ そのみちしとふ モモツカサ ソノミチシトフ 【モモ、全・ツカサ、司、全ての配下は】、【ソ、其・ノ・ミチ、道・シトフ、慕、その治世に従う】、
27-35 このことく これもみをやぞ コノコトク コレモミヲヤゾ 【コ、子・ノ・コト、如・ク(推量)、子であるように(なります)】。【コレ、此・モ・ミ(寧)ヲヤ、親・ゾ(強調)、これこそ御親御上なのです】。
27-35 このこすえ たみおめくみて コノコスエ タミオメクミテ 【コ、此・ノ・コ、子・スエ、裔、その裔は】、【タミ、民・オ・メクミ、恵・テ、民を可愛がり】、
27-35 わがこぞと なづれハかえる ワガコゾト ナズレハカエル 【ワ、我・ガ・コ、子・ゾ(強調)・ト、自分の子のように】、【ナズ、撫・レハ(順接)・カエル、還、撫でたので、そうのように報われました】。
27-36 ヒとくさの みをやのこゝろ ヒトクサノ ミヲヤノココロ 【ヒ〔人〕ト・クサ、種・ノ、貴人のなかでも(優れた)】、【ミ(寧)ヲ〔敬〕ヤ、親・ノ・ココロ、心、御親の真心は】、
27-36 すへいれて もゝのヲしての スヘイレテ モモノヲシテノ 【スヘ、全・イレ、入・テ、(記述された)全ての文で】、【モモ、全・ノ・ヲ〔尊〕シテ、文・ノ、(カグの文の)全文の】、
27-36 なかにあり あやしげゝれバ ナカニアリ アヤシゲケレバ 【ナカ、中・ニ・アリ在、中に在ります】。【アヤシ、怪・ゲ、的・ケレ(推量)バ、曖昧な書き方なので】、
27-36 あぢみえず にしきのあやお アヂミエズ ニシキノアヤオ 【アヂ、味・ミエ、見・ズ(否定)、理解しずらく】、【ニシキ、錦・ノ・アヤ、綾・オ、錦の綾の】、
27-37 ヲることく よこべつうぢに ヲルコトク ヨコベツウヂニ 【ヲ〔尊〕ル、織・コト、如・ク(例示)、機織りのように】、【ヨコ、横・ベ、遍・ツウ、通・ヂ、路・ニ、横と・通した糸を】、
27-37 たておわけ やみぢのとこハ タテオワケ ヤミヂノトコハ 【タテ、縦・オ・ワケ、分、縦に俯瞰するように】、【ヤミ、闇・ヂ、路・ノ・トコ、床・ハ、暗い足元を】、
27-37 あかりなす かすがこもりと アカリナス カスガコモリト 【アカリ、明・ナス、為、照らすように(しないといけないのです)】。【カ、春・スガ、日・コ、子・モリ、守・ト(例示)、カスガやコモリのように】、
27-37 あぢしらハ アまつヒつぎの アヂシラハ アマツヒツギノ 【アヂ、味・シラ、知・ハ、理解することができるなら】、【ア〔天〕・マ、間・ツ・ヒ〔日〕・ツ・ギ、兄・ノ、アマツヒツギの】、
27-38 さかゑんハ アめつちくれと サカヱンハ アメツチクレト 【サカヱ、栄・ン(反語)ハ、栄えることは】、【ア〔天〕メ・ツチ、土・クレ、暮・ト、天地が暮れたとしても】、
27-38 きわめなきかな キワメナキカナ 【キワメ、究・ナキ、無・カナ(詠嘆)、哉、変わることは無いのです】。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●連続訳7
その狙いは、人々の奉言を、聴くときには、神が降って、現人神となって敬うことになり、御親神と成るのです。
この原理に従って、国を治めるなら、全ての配下は、その治世に従う子であるようになります。
これこそ御親御上なのです。
その裔は、民を可愛がり、自分の子のように、撫でたので、そうのように報われました。
貴人のなかでも優れた、御親の真心は、記述された全ての文で、カグの文の全文の、中に在ります。
曖昧な書き方なので、理解しずらく、錦の綾の機織りのように、横と、通した糸を縦に俯瞰するように、暗い足元を、照らすようにしないといけないのです。
カスガやコモリのように、理解することができるなら、アマツヒツギの栄えることは、天地が暮れたとしても、変わることは無いのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●解説7
クシミカタマの書いた他のアヤでは、これほど「誠(まこと)」の無い文章を見出すことはできません。
オオタタネコは、「カグノフミ」を全文を通読していたと考えられますが、秘められた真意を読み取ることが出来なかったのではないでしょうか。
議論の場でよく居ますよね、質問を理解できずに質問で返して顰蹙を買う御仁(ごじん)が。


●一行訳8

27-38 きみうけて しかさるときに キミウケテ シカサルトキニ 【キミ、君・ウケ、受・テ、キミはこの話を受けて】、【シカ、然・サル、為、トキ、時・ニ、そのようにされる時に】、
27-38 みことのり ふゆいたるヒに ミコトノリ フユイタルヒニ 【ミ(寧)コト、言・ノリ、宣、言われました】。【フユ、冬・イタル、至・ヒ〔日〕・ニ、冬至の日に】、
27-39 をゝまつり アまかみとよゝ ヲヲマツリ アマカミトヨヨ 【ヲ〔敬〕、大・ヲ、御・マツリ、祭、大祭りを行いました】。【ア〔天〕・マ、間・カミ、上・ト・ヨ、代・ヨ、々、アマカミと代々の】、
27-39 すへらかみ ゆきすきのみや スヘラカミ ユキスキノミヤ 【スヘラ、統・カミ、上、統べる御上は】、【ユ、悠・キ、紀・ス、主・キ、基・ノ・ミヤ、宮、ユキスキのミヤで】、
27-39 やまうみと とみことたまハ ヤマウミト トミコトタマハ 【ヤマ、山・ウミ、海・ト、山や海と】、【トミ、臣・コ、子・ト・タマ、君・ハ、臣達とキミは】、
27-39 はにすきの なめゑにつげて ハニスキノ ナメヱニツゲテ 【ハニ、土・スキ、梳・ノ、現地を治める】、【ナメ、嘗・ヱ、会・ニ・ツゲ、告・テ、嘗事に寄せて】、
27-40 ヒとくさの ほぎいのるなり ヒトクサノ ホギイノルナリ 【ヒ〔人〕ト・クサ、種・ノ、貴人のために】、【ホギ、祝・イノル、祈・ナリ、也、祝い、多幸を祈るのでした】。
27-40 フたかみハ つねにたゝすの フタカミハ ツネニタタスノ 【フ〔二〕タ(類)カミ、上・ハ、(ここではタケスミとイソヨリの)二御上は】、【ツネ、常・ニ・タタス、糺・ノ、ずっと糺の】、
27-40 とのにゐて あまねくヲさむ トノニイテ アマネクヲサム 【トノニイテ、殿(現下加茂神社)に住んで】、【アマネク、遍・ヲ〔尊〕サム、治、あまねく治め】、
27-40 たみゆたか さくすゝなれバ タミユタカ サクススナレバ 【タミ、民・ユタカ、豊、タミは豊かでした】。【サク、朔・スス、鈴・ナレ、也・バ(順接)、朔鈴なので】、
27-41 うえつぎて ナすゞおよべど ウエツギテ ナスズオヨベド 【ウエ、植・ツギ、継・テ(マサカキを)植え継いで】、【ナ〔七〕スズ、鈴・オヨベ、及・ド(順接)、七鈴に及びましたが】、
27-41 なおゆたか ヨソコのすゞの ナオユタカ ヨソコのスズノ 【ナオ、尚・ユタカ、豊、なお豊かでした】。【ヨ〔四〕ソ〔十〕コ〔九〕・ノ・スズ、鈴・ノ、四十九鈴の】、
27-41 コモソヒゑ はつほきあゑの コモソヒヱ ハツホキアヱノ 【コ〔九〕モ〔百〕ソ〔十〕ヒ〔一〕ヱ、枝、九百十一枝】、【ハツ、初・ホ、穂・キア、甲・ヱ、子・ノ、歳の暦の初であるキアエ(甲子)】、
27-41 ハつミかに こやねもふさく ハツミカニ コヤネモフサク 【ハツ、初・ミ〔三〕カ、日・ニ、正月三日に】、【コ、児・ヤ、屋・ネ、根・モフサ、申・ク(婉曲)、コヤネが申していわく】。
27-42 きみハいま みをやのみちに キミハイマ ミヲヤノミチニ 【キミ、君・ハ・イマ、今、キミは今】、【ミ(寧)ヲ〔敬〕ヤ、親・ノ・ミチ、道・ニ、御親としての行き方で】、
27-42 ヲさむゆえ ヒとくさのをや ヲサムユエ ヒトクサノヲヤ 【ヲサ、治・ム(継続)・ユエ、故、治めていらっしゃいますので】、【ヒ〔人〕ト・クサ、臣・ノ・ヲ〔敬〕ヤ、親、貴人達の親であり】、
27-42 アめつちの かみもくたれハ アメツチノ カミモクタレハ 【ア〔天〕メ・ツチ、土・ノ、天地の】、【カミ、神・モ・クタレ、下・ハ・神の加護も降り】、
27-42 みをやかみ よゝのみをやの ミヲヤカミ ヨヨノミヲヤノ 【ミ(寧)ヲヤ、親・カミ、神、御親神でいらっしゃいます】。【ヨ、代・ヨ、々・ノ・ミ(寧)・ヲ〔敬〕ヤ、親・ノ、代々の御親御上が】
27-43 つぎこなし そふのきさきも ツギコナシ ソフノキサキモ 【ツギ、継・コ、子・ナシ、成、継子を成されたように】、【ソフ、添・ノ・キサキ、妃・モ、今居る妃は】、
27-43 いかなるや ときにアまきみ イカナルヤ トキニアマキミ 【イ、如・カ、何・ナル、也・ヤ、いかがでしょうか】?【トキ、時・ニ・ア〔天〕・マ、間・キミ、君、アマキミは(言われます)】。
27-43 われおもふ そみすゝをいて ワレオモフ ソミススヲイテ 【ワレ、我・オモフ・想、私は思います】、【ソミ、沿・スス、鈴・ヲイ、老・テ、長年過ごしたのですが】、
27-43 たねあらじ こもりもうさく タネアラジ コモリモウサク 【タネ、胤・アラ、在・ジ(否定)、子は生まれませんでした】。【コ、子・モリ、守・モウサ、申・ク(婉曲)コモリは申します】。
27-44 よつきふみ ありとてアまの ヨツキフミ アリトテアマノ 【ヨ、代・ツキ、継・フミ、文、(それなら)「世継の文が】、【アリ、在・ト・テ・ア〔天〕マ、間・ノ、在リます」と、アマの】
27-44 おしくもに のりしてよつき オシクモニ ノリシテヨツキ 【オシ、忍・クモ、雲・ニ、オシクモに】、【ノリ、宣・シ、為・テ・ヨ、代・ツキ、継、命じて代継の】、
27-44 やしろなす ときにおしくも ヤシロナス トキニオシクモ 【ヤシロ、社、ナス、成、ヤシロを造りました】。【トキ、時・ニ・オシ、忍・クモ、雲、そこで、オシクモは】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●連続訳8
キミはこの話を受けて、そのようにされる時に、言われました。
冬至の日に、大祭りを行いました。
アマカミと代々の、統べる御上は、ユキスキのミヤで、山や海と、臣達とキミは、現地を治める嘗事に寄せて、貴人のために祝い、多幸を祈るのでした。
タケスミとイソヨリの二御上は、ずっと糺の殿(現下加茂神社)に住んで、あまねく治め、タミは豊かでした。
朔鈴なので、マサカキを植え継いで、七鈴に及びましたが、なお豊かでした。
四十九鈴の、九百十一枝、歳の暦の初であるキアエ(甲子)、正月三日に、コヤネが申していわく、キミは今、御親としての行き方で、治めていらっしゃいますので、貴人達の親であり、天地の神の加護も降り、御親神でいらっしゃいます。
代々の御親御上が、継子を成されたように、今居る妃は、いかがでしょうか?
アマキミは言われます。
私は思います、長年過ごしたのですが、子は生まれませんでした。
コモリは謹んで申します。
それなら「世継の文が、在リます」と、アマのオシクモに、命じて代継の、ヤシロを造りました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●解説8
この部分はじつに曖昧に描写されており、目を細めて見ると、やっと、カモタケスミとイソヨリの話が浮かび上がってきますが、だからといって、カモタケスミがアマツヒツギを取った、とは思えないのです。
なにしろ、この時点ではウガヤフキアワセズはすでに産まれているのですから。
オオタタネコは、なんでも、スッタモンダがあれば、容易にアマツヒツギを取れると思っているのかもしれませんが、そうではないようです。
本当にそうなら、王朝交替となるので、もっと大々的に記述されていたことでしょう。
百歩ゆずってカモタケスミを評価するなら、それはタカミムスビになる人材なのですよ、これが。
しかしながら、オオタタネコの文にはタカミムスビは全く登場しないのです。


これは下鴨神社、糺の森のあるところです。
左側の川は鴨川(かもがわ)、右側は高野川(たかのがわ)

賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
通称、下鴨神社(しもがもじんじゃ)
京都府京都市左京区下鴨泉川町59
35.038887,135.772519

祭神
玉依姫命
賀茂建角身命

利用河川
鴨川
高野川

「瀬見の小川」なんていうのもあり、実にゆかしいものです。
この辺から植物園付近にかけて出雲族の末裔が多く住んでいるそうで、歴史の重みでしょうか。


これは糺の森(ただすのもり)を流れる瀬見の小川(せみのおがわ)。
2000年前の京都に水無月の祓で、身添ぎの縁結びと茅の輪くぐり、凄い文化ですね。

コロナ詐欺が糺された後、まだ日本が残っていたなら、一度、訪れてみたいと思います(まあ、無理だろな)


これは糺の森地区の和風マンション、森の保存会の永久会員付きとか。
ただでさえ閉鎖的な京都で世界遺産とか、ヤダよね。

本文を読んでも、なぜ「ミヲヤカミ」なのか良くわからないのですが、オオタタネコは変なこだわりがあるようです。
また、神が降るという表現は皇国史観のもとである半島思想に他なりません。
オオタタネコによる、この根本原理にしたがった、崇神天皇は神を畏れるどころか、恐れて、道を踏み外してしまったのでしょう。
現代の統一教会の問題とまったく同じなのですね、これが。
日本人は簡単に半島思想から抜け出すことが出来ないようです。



さて、ホツマツタヱに関するご意見ご要望、いちゃもん、文句、NGのあるかたは掲示板のほうに書いていただければ、うちのヱが対応します。
http://hot-uma.bbs.fc2.com/