日韓関係冷却化 | andrewさんのブログ

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ますますちょうしこく韓国、The Voice of Russia のアンドレイ・ラニコフ(氏Андрей Ланьков)が「日韓関係冷却化の真の原因は中国にあり」という記事で分析しています。少々長いですが興味深い内容です。

以下、転載

ここ最近、韓国は、明らかに日本と距離を置いている。その原因は、そもそも、日本における軍国主義復活の脅威に対する恐れにあるのではない。韓国当局は単に、拡大する日中間の対立に巻き込まれたくないのだ。

特派員らは、韓国のパク大統領と日本の安倍首相が、先日インドネシア・バリ島で開かれたAPECサミットで互いに示した極めて冷たい態度を指摘した。10月初めパク大統領は、米国のヘーゲル国防長官と会談した際、あからさまに日本政府を批判したが、その一方で、中国の新しい指導者、習国家主席には極めて好意的だった。

一見すると、関係悪化の原因は、日本における民族主義的傾向の高まりにあると見える。日本政府は防衛予算を増やしており、軍事力行使を禁止する憲法9条の放棄をめぐる議論も活発化している。こうしたすべての事は、20世紀前半に日本が行った侵略を今も忘れず許していない一連のアジア諸国に、不安を呼び起こしている。韓国の新聞雑誌は、おおよそ普通このように、日韓関係冷却化の原因を説明し、日本人から目を離すな、彼らは再びサムライ精神を復活させようと決め、大陸へのアプローチを始めている。それゆえ、安倍首相の思い上がりを正す必要があると主張している。韓国政府の反日感情を考慮するなら、多くの韓国人が、こうした説明に全く同意していると予想できるだろう。

しかし、日本と距離を置こうという韓国政府の試みは、現実として、日本の報復主義の脅威に対する恐れから生まれたものではなく、全く別の複数の理由によるものだ。

よく知られているように、日中関係の急激な悪化が、日本の再軍備化の原因、というより口実の一部となった。両国関係悪化は、尖閣(ジャオユイダオ)諸島を巡る以前からある領土問題によるものだ。関係悪化に対するより大きな責任が、どちらの側にあるか議論する事は可能である。しかし、何十年も米国が頑強に維持し続けてきた東アジアの指導者としての役割を、中国が、より積極的に任おうとし始めていることは明白だ。それ以外に、すでに中国は、もし自分達の国益が侵害された場合、武力に訴える用意のある事を示した。そうした状況の中で、日本は、米国との同盟関係強化を目指している。

やはり米国の軍事的政治的同盟国である韓国にとって、同様の行動路線は受け入れられない。韓国政府は、地域における中国の経済的政治的影響の拡大を考慮せざるを得ないし、日本と違い韓国は、中国という巨大で不安な隣国とは。海により隔てられては折らず陸続きだからだ。それゆえ韓国は、米中あるいは日中対立の最前線になりたいとは到底望んでいない。

そうした諸条件の中にあって、パク大統領は、部分的に日本と距離を置く事に決めたのだ。ただ韓国政府は、東の巨大な隣人との関係を損なうには及ばないと考えている。中国に対しては、韓国は米国と同盟関係にあるが、現在の日本の首相がとる強硬路線とは何も共通点がないと示す事がベターだ。

又北朝鮮というファクターも意味を持っている。現在中国は、北朝鮮にとって主要なスポンサーであり、ほとんど唯一の貿易パートナーだ。北朝鮮関係において、韓国がどういった政策実施決定を下すにしても、中国からのこの政策への支持は消極的なものであったとしても、それを事前に確保しておくことは極めて重要だ。そうした課題を解決する助けになっているのが、日本政府内の民族主義者らに対する強調された冷たい態度であることは、よく理解できる。

さらに国内政治的ファクターも考慮する必要があるだろう。韓国のあらゆる政党のイデオロギーにおいて重要な要素である民族主義は、大分以前から、日本人を避けて通ることのできない永遠の敵としている。韓国の政治家らは、日本に対し、少なくとも演説で「強硬」な態度を示すことは、有権者の票を得る確かな手段だ。現在パク政権は、2012年の大統領選挙に特務機関が介入した事による大きなスキャンダルの渦中にあり、そうした手段に全く関心がないとはいえないだろう。

以上のような理由から、日本軍国主義者による報復主義への脅威が、現在見られる日韓関係冷却化の主要な原因とは決して思えない。今後、地域における中国の影響が増大するに従って、日韓関係が「凍りつく」事態は、益々しばしば起こりうると予想してよいだろう。

以上、転載終わり

詳しくはこちら、The Voice of Russia (http://rus.ruvr.ru/2013_10_25/Istinnaja-prichina-poholodanija-JAponsko-JUzhnokorejskih-otnoshenij-Kitaj-0886/)

あくまでも外野の見解ですので、それは…、と思うところもありますが、なるほど、というところもあるのでは…。



「韓国は、米中あるいは日中対立の最前線になりたいとは到底望んでいない(Корея вовсе не хочет оказаться на передней линии американо-китайского или японо-китайского противостояния)」

はやはり大きいのでは…、あらためて思ってしまいます。