日本では原発をどうするかの記事が新聞に連日でていますが、
The Voice of Russia に
Полеты на Марс на атомном топливе(原子燃料で火星への飛行)
という記事が掲載されています。
内容は
以下、The Voice of Russia より引用
将来の宇宙飛行に備えメガワット級の原子力装置を5年後の17年までには開発しなければならない。第一ブロックの開発はすでに来年に計画されている。ロシア国営原子力企業「ロスアトム」は、宇宙船用の原子炉の開発及び建設には2億4700万ドル以上かかると発表した。そして、原子炉の耐用年限は1年半から3年となる。
宇宙時代の黎明期には、すでに従来型の化学燃料動力装置では地球から離れた場所へ飛ぶことは不可能であることが判明していた。それは、現在利用されている固形燃料および液体燃料による動力装置は技術経済指数が低いからだとロシア国立ツィルコフスキ記念宇宙飛行学アカデミーのアレクサンドル・ゼレスニャコフ研究員は指摘する。
「現段階においては、科学ロケット動力装置の将来性は全くなくなったと言ってもよいでしょう。原子力宇宙船を開発すれば、遠くの惑星まで長期間にわたり飛行することができます。第一に、飛行回数をおさえることができるし、第2には宇宙船を太陽系の周辺にまで飛ばすことができるようになります。宇宙船用の原子炉の建設により太陽系の研究領域を拡大することがかのうになるばかりか、太陽系の外の星に到達することも可能になるでしょう。」
原子力ロケット動力装置の建設にはソ連時代より50年間以上、ロシアの研究者らが取り組んでいる。そしてそれは、米国の研究者らも同様だった。原子力ロケット動力装置には、ロケット後方で核爆発を繰り返し発生させ、その衝撃で推進する方式のパルス推進型と熱核型の2種類がある。実験の結果、パルス推進型ロケットは実用化に適さないと結論付けられている。そして、熱核型原子力ロケット動力装置が初めて試作されたのは60年代のことで、ソ連のRD-0410と米国のNERVA計画がそれにあたる。ロケットの原理はソ連と米国でも共通しており、核融合炉が放出する高熱により推進剤(通常は水素)を加熱、ノズルから噴出して推進する方式に基づいている。ソ連と米国が開発した熱核型原子力ロケットには、技術的改良が加えられたにもかかわらず実用化されることはなかった。実用化に至らなかった主な理由の一つとしては、原子炉が過剰加熱により爆発する危険性が高かったことと事故による放射能汚染の恐れが指摘されたことだ。原子炉を搭載する人工衛星は一度ならず非常事態の原因となったとロシア科学アカデミーの宇宙研究所のユーリ・ザイツェフ所長は明らかにした。
「ロシアと米国の原子力動力装置は、何度も事故を起こしています。例えば、米国の衛星「トランジット」はインド洋上で燃え尽き、約1キロ分のプルトニウム238が、大気中に拡散しました。それに続き、ソ連の衛星「コスモス954」はカナダ領内に墜落し、約6万平方キロが放射能汚染区域となりました。」
新プロジェクトはそうした安全問題を根本的に解決する。新型の原子力宇宙船は、電界により強められたイオンの流束を利用する熱イオン変換方式と呼ばれる原子力電池を搭載することとなる。原子炉は宇宙船内の原子力発電所となり、動力装置に電力を送り込むため、外部に放射線をまき散らす心配はないとザイツェフ氏は語る。
「現在、衛星には太陽電池を搭載するのが一般的だが、太陽電池は地球軌道周辺でしか利用できず、それよりも遠くに飛行する場合は十分なエネルギー源にはなりえないのです。それゆえに、原子力電池は供給熱量および独立性という点から見て他よりも優れていることになります。」
原子力電池ができることで、無人探査機を遠くの衛星に送ることはなくなるだろう。将来的には原子力モジュールの動力で飛行する宇宙船に宇宙飛行士を搭乗させることが計画されている。
以上、引用終わり
詳しくはこちら、The Voice of Russia (http://rus.ruvr.ru/2012_04_12/71474306/ )
すごい!
けど、落ちてきたら…。