タイトルは、辛口コメントと記述しましたが、これが大切なのです。

 

これまでは、お弟子さんは、師匠の言いなり。こう書きなさいと言われたら、こう書く。書道という道は、師匠が導いてくれる通り、師匠のおっしゃる通りに書いていくのだというあり方でしたね。しかし、これでは、お弟子さんが師匠になれるのは、師匠が死んでから。師匠が長生きならば、いつになっても、そのお弟子は、弟子のまま。(大人しい、わたしがその世界に入ったら、確実に陽の目を浴びないうちに、弟子の中でも頭角を表せず、死んでいくだけであります。)お弟子のまま、おじいさんになっているそんな先生方を、今年のお正月の●●人展にてたくさん拝見しました。おじいさんでも、〇〇先生のお弟子さんと言われていました。

 

もちろん、これまで通りの書道の在り方で、突き進んでもいくもよし。

 

ただ、わたしは作品至上主義ではまったくなく、

 

書道は学びと捉えているので、師匠と弟子の上下関係にこだわる必要などまるでないとおもっております。

 

学問に上下などないのであります。

 

ですから、わたしが日夜、汗水垂らして必死に作った資料について、この説明ではわからないから、直した方が良いと言ってくださることを、心から嬉しいと思っています。師としては、これ以上嬉しきことはないのではないでしょうか。自分の二つの目だけではなく、色々な経験、様々な目の方々が、我が作った資料を眺めて、こうした方がより分かると言ってくれる。感謝しかないのであります。

 

 

さて、1月の通信は、人の姿から出来た甲骨文を纏めた資料を提示しました。資料が大量でしたし、1月の通信の送付が遅かったため、2月の通信は、お休みです。

 

 

和田さん、ご指摘ありがとうございます。


説明をしている文と対応するように、字形に矢印をするなど、もっと、もっと、

 

ビジュアルですぐに分かるようにいたします。

 

以下は、少し細かいけれど、反省点を述べます。


 

 

 

●「年」字について、たわわに実った穀物を背負う形という記述、違和感があったようで、申し訳ないです。

どうみても「年」字の下部が「千」字には見えないというご指摘ありがとうございます。

 

これについては、甲骨文では、上に禾、下に人の側身形の形で、西周金文では人の側身形の部分が「千」に変わったとして、「千」字の提示もして、より分かりやすく変えておきます。

 

西周金文「年」

 

 

 

 

●東周代(春秋・戦国時代)についての記述にばらつきがあること、丁寧に正確に提示してくださって、ありがとうございます。統一いたします。

 

●「臣」も、「目」の形を基本形として、目の向きを変えた形とすべきでした。ありがとうございました。

 

●「夢」字について

目を省略している異体字について、落合氏に拠って、寝ていることを表すと記述しましたが、夢に驚いて目を覚ました人の姿という説明を矛盾しているというご指摘、ごもっともです。寝ていることを表すという記述を変えて、目をつぶっている形とした方がよさそうですね。

 

夢 

 

 

 

 

●「身」字についての、指示記号について。指示記号という文言の説明、加えます。ありがとうございます。

また、指示記号がどの部分を指すか、矢印で明確に提示いたします。

ありがたいです。

下部のように、字形を貼ったままでしたね。指示している丸みを帯びた部分に矢印をいたします。

 

 

 

 

 

●「亡」の短い画が、地面を表しているように思えない。

このご指摘は、ごもっともなのですが、古代の識字者が、「亡」字は、地面に埋まった死んだ人と規定したのであれば、それをそのまま受け入れるほかないと思われます。

 

左側の縦画が地面を表しているのですが、どう書けば分かりやすいですかね~。

 

 

 

 

●「競」の上部に記述される横画、これは何か?というご指摘、ありがとうございます。おそらく冠の強調のような気がしますが、調べてみます。

 

 

 

 

●「丁」字と、「邑」の上部の□が同じというのが、解せないというご指摘、ありがとうございます。

「丁」字は甲骨文では□であったが、金文で下部にしっぽが生えて、「丁」の字形になったというような記述をしておきます。

 

●「若」のところで、「𠙵(さい)」なのか、「口(こう)」なのか、不明だったようで、申し訳ないです。

「𠙵」「口」が出てきたら、コラムのような形で、落合淳思氏の使い分けを入れておくようにします。

 

 

●「妻」字について、説明が分かりにくかったようです。

「妻は、甲骨文では先王の配偶者として使用されている」と説明を変えます。

 

●「子」について

甲骨文も横画があるのに、西周金文になって、横画になったような書き方になっているというご指摘、そうでした。

反省します。説明を変えます。