新訂『字統』「言」279頁と、『字統』普及版「言」268頁を見比べてみた。

 

20年以上前から、わたしは『字統』普及版を使ってきた。表紙はぼろぼろで結構めくってきたという感覚であったが、

 

数年前から、学書会のメンバーと、『字統』内の金文例示調べをすることになり、メンバーが新訂『字統』を購入したため、

 

頁数が異なり、わたしは泣く泣く新訂『字統』を購入した。

 

そして、『字統』普及版は本棚の奥にしまったのであったが、最近、通信で学んでくださるという方とメール連絡をしていたら、

 

『字統』を持っていると記してきた。

 

我が手作りの甲骨文や金文の資料には、しっかり読み取っていきたい文字については『字統』を添付して、そこに説明を加えているので、

 

わたしは勝手に、それならば、この方の資料には『字統』添付は必要ないなと思ったのであった。

 

しかし、新訂ではないとの返事がきた。

 

そのときに、『字統』普及版と、新訂と何か大きな違いがあるのかな~と思ったのが、見比べてみようと思ったきっかけである。

 

ここに、『字統』普及版の「言」の一部だけを添付した。赤の部分を新訂『字統』では変えている。

 

「言」の字では、『周礼』の部分に、出典の記載がなかったという他は、特に問題はなさそう。

 

多くの方がわたしと同じく、『字統』普及版をなん十年も前に購入したから、新訂『字統』が出ても

 

わざわざそんな高いものを買い直す必要もないだろう、字典は1冊あれば十分と思うのは当たり前の感覚である。

 

ただ、『字統』普及版の言葉足らずの説明不足、文の繋がり悪し、ルビなく読みが分からないなどなど問題があるようだ。

 

これから、探っていきたい。古代文字書道家 安東麟ando-rin@nifty.com