本日はまず、アルカディア市ヶ谷で開催された第12回東京都病院学会の開会式に参加いたしました。

その後、「平成28年度地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」に出席しました。私はトップバッターだったのですが、東京マラソンで道路が大渋滞、開始時間に間に合わず、二番目にご講演予定だった東京都薬剤師会常務理事の上野浩男先生に先にご登壇いただきました。朝早くからお集まりいただきました皆様方に深くお詫び申し上げるとともに、上野先生に心より御礼申し上げます。
この研修会は昨年8月21日に日本医師会の大講堂で行われた研修会と同じ内容のもので、日本医師会の生涯教育カリキュラムにも組み込まれています。私は池端幸彦先生が担当された「介護保険」について30分講義させていただきました。
私の内容としては、はじめに医療制度と介護保険制度の体系の話をさせていただき、今後の介護保険の方向性、日本の介護保険制度の特徴等をご説明し、介護保険利用者に対するかかりつけ医の役割としては、①本人の心身の総合的健康管理、②介護者を含めた家族全体の健康管理、③本人・家族の意思決定に対する援助、④チームアプローチのコーディネーターが大切であることをお話ししました。主治医意見書の作成における留意点をご説明申し上げました。最後にトピックスとして、地域医療構想のお話をさせていただきました。

 

 

その後、東京都医師会館から、アルカディア市ヶ谷で開催されている第12回東京都病院学会にとんぼ返りです。今年のテーマは「東京医療の近未来 -地域包括ケアにおける病院の役割-」です。学会長は東京都病院協会常任理事で社会福祉法人信愛報恩会(信愛病院)理事長の桑名斉先生学会運営委員長は医療法人社団愛育会理事長の竹川勝治先生です。


私の出番は午後からのシンポジウム「地域医療構想にどう対応するか」でした。座長は東京都地域医療構想調整部会部会長で東京都病院協会副会長でもある猪口正孝先生、シンポジストは、高度急性期・急性期の立場から東京都地域医療構想調整部会委員で東京都病院協会副会長豊島病院院長の山口武兼先生、回復期の立場から医療法人社団大和会(多摩川病院)理事長の矢野諭先生、慢性期の立場から私、そして在宅の立場からは医療法人社団三育会(新宿ヒロクリニック)理事長の英裕雄先生にご登壇いただきました。
私からは、慢性期病床には様々な機能、たとえば急性期病院からの患者の受入れ、在宅・介護施設からの軽度急変時の受入れ、重症者の長期療養、維持期のリハビリテーション、認知症、難病、退院支援、摂食嚥下、終末期の緩和ケア、在宅支援、地域包括ケア、長期レスパイト入院等々、とても沢山の機能があります。これだけの機能を担っているのですから、「高度急性期」という用語があるのなら「高度慢性期」もあっていいのかな、と申し上げました。
また、療養病床の再編の歴史から地域医療構想への経過、試算として公表された2025年の必要病床数のご説明。さらにこの必要病床数の算定仮に医療区分1の70%の患者様を在宅とした場合には訪問看護師や在宅医が大幅に必要となることなどをご説明しました。
さらに、国が提示した地域医療構想調整会議の進め方や、慢性期の医療・介護ニーズへ対応するためのサービス提供類型(いわゆる新類型)の説明と移行した場合の医療費等の試算、各区域における地域医療構想調整会議での議論(慢性期部分)等々をお話ししました。
療養病床のレスパイト機能について英先生にお伺いしたところ、医療対応が必要なレスパイトについて、これからもさらに必要があると思うとお答えいただきました。
議論の中で、東京の今後の医療提供体制をさらに構築していくためには、東京都病院会、東京都医師会が中心となって情報提供できる体制も必要なのではないかと思いました。また東京都の医療のあり方を考えた場合には、ハード面では容積率その他の規制緩和、ソフト面では人員配置等の見直し、複数資格保有等が必要になるのではないかと申し上げました。
シンポジウムの最後に東京都医師会の尾﨑会長からも東京の病院のあり方について心強いご発言があり、とても充実した議論ができたと思っています。皆様お疲れ様でした。ありがとうございます。

今回の東京都病院学会は720人参加と過去最高の参加人数を今年も更新して、大成功で幕を閉じました。

その後の懇親会で、この過去最高の参加人数は桑名斉学会長のご人徳の賜物だとご挨拶をさせていただきました。今年も本当に素晴らしい学会となりました。桑名先生をはじめ、運営委員、スタッフの皆様、本当にありがとうございました。

 

その後、セントラル病院松濤、分院、本院を回り、熱海で開催されている日本大学桜門社長会5周年記念懇親会に参加いたしました。日本大学は日本で一番社長を多く輩出している大学として知られています。日本のインフラを背負っている日大桜門社長会から、日本の経済を良くしていきたいと考えております。