今朝は、南多摩病院、永生病院、セントラル病院、分院・本院・松濤をまわり、
ISQua国際学術総会に移動し、Cost of Quality at the system Levelのセッションに参加してまいりました。京都大学大学院医学研究科教授今中雄一先生が座長をお勤めになられており、本セッションでは高齢化が進む国における医療制度の仕組みや課題ついて、国レベル、そして地域レベルでの話合いがありました。

冒頭、今中先生より各スピーカーのご紹介がありました。
まずはJeffrey Braithwaite先生より高齢化の世界的な流れと今後の医療制度のあり方などについてお話があり、

続いてGert Westert先生よりオランダにおける高齢化の現状と国レベルの施策のお話がありました。他の国での先進事例を聞く機会はあまり多くないので、とても貴重な機会で、大変勉強になりました。
3人目は国立社会保障・人口問題研究所所長森田朗先生より、日本の高齢化の現状と課題について、お話がありました。日本の人口政策の第一人者でおられる森田先生の分析と解析結果に、各国から参加されている研究者の方々も興味深々で、とても活発な議論に発展しました。
最後は、今中先生より高齢化に向けた日本における取り組みについて、国レベル、そして地域レベルでのお話しがありました。日本が先進して直面する超高齢社会において、どのような医療制度を取っているか、現在抱えている課題は何か、そして今後10年、20年後に向けてどうするべきかというお話がありました。

その中でなんと!東京都病院協会東京都医師会で取り組んでいる事業としてで、私が中心となって作成に係わったQI(Quality Indicators)について、お話しいただきました!Structure、Process、Outcomeという視点から指標を整理してお示しいただき、東京都における地域における包括的なケアを医療の質を評価する良い事例として、今中先生の考察も加えていただきました。具体的には、永生会の職員のみんなとも協力して考えてきた地域包括ケアシステムのインディケーターと、東京都病院協会でも、特に診療情報委員会が中心となり検討してきたリハビリテーションのインディケーターをお示しいただきました。

さらに「Project led by Takao Ando」という文字もをスライドに入れていただき、本当に感動してしまいました。
 
医療の質に関する世界的な学術大会が日本で開催された今回。とても記念すべき本会にて、我々が作成してきたQIがとりあげられたということは、とても心強い追い風をいただいたと思います。大きな責任とともに、大きな遣り甲斐にも繋がったと感じています。今後はより力を入れて、このプロジェクトを進めていかなければなりません。
ぜひみなさま、ご協力とお知恵をお貸しくださいませ。東京都における地域包括ケア、
その中における医療の質の向上をすすめていくためにも、QIという取り組みを一緒に進めていただければ幸いです。

 


その後、世界医師会総会に参加するため、一路台湾に向かいました。

 

世界医師会(World Medical Association:WMA)は、第二次大戦後の1947年9月17日、パリにおいて27カ国から医師が一堂に会し、第1回総会を開催したことを契機として設立され、現在では112カ国医師会が加盟しているそうです。

日本医師会は1951年の第5回ストックホルム総会において加盟し、武見太郎元会長、坪井栄孝元会長が、WMAの会長を務められました。

 

3時間30分のフライトなのに、時差があるので、時計の上では2時間30分で台北につきました(笑)。なんだか得をした気分で降りた台北松山空港は、真夏の31度でした。

空港には台湾医師会の事務の方が出迎えに来てくれました。その方は日本に来られなかったのですが、2月に台湾医師会が永生病院を訪問された時の台湾医師会会長と撮った写真を持っておられ、こちらにすぐに気づいてくれました。

空港からホテルへむかう途中、タクシーの運転手さんにお願いして長康病院の前を通ってもらいました。長康病院からは、8月に永生病院に実習生が来られました。そこは、外から見ると病院というよりはオフェイスビルみたいな立派な建物でした。

 

到着後、さっそく台湾医師会の主催の歓迎レセプションがありました。

 

以前、このblogにも書かせていただいたように、

今年の2月に、台湾医師会に相当する中華民国医師公会全国連合会の蘇清泉理事長はじめ50名の訪日団の方々が、日本医師会のご紹介で、永生会にいらっしゃいました。

http://ameblo.jp/ando-takao/entry-12132861215.html

 

台湾医師会は、6月に医師会の会長の変更があり、2月に来日した蘇会長ではなく「  源」会長になっていらっしゃいましたが、8ケ月ぶりに旧友に会うような楽しい気分でした。

 

レセプションには300人ぐらい参加され、アフリカ、ヨーロッパ系の方がほとんどで、外国にいる感じでしたが、よくよく考えたら外国でした(笑)。

日本からは日本医師会の横倉会長を始め、東京医師会などから、38人参加されています。

明日からの、大会が楽しみです!