その後、全日病厚生会の委員会がありました。

これは、全国の病院および病院関連医療施設並びに病院関連介護施設、居宅介護サービス事業者及びその医療関連施設に勤務する役員および職員を対象として福利厚生事業を行います。主なものでは、病院賠償責任保険、居宅介護事業者賠償責任保険、医療廃棄物排出事業者責任保険、勤務医賠償責任保険、看護職賠償責任保険、薬剤師賠償責任保険、個人情報漏洩賠償責任保険などがあります。


夕方からは第8回病院のあり方委員会にいってまいりました。
主なテーマは、
 ①医療基本法について
 ②医行為の分類に関して
  これは、医師でなくていい仕事は看護師に、看護師でなくていい仕事は他職種に業務分掌することです。また、全国をいくつかのブロックに分け、DPC病院、非DPC病院、一般ケアミックス病院などを、大都市部、地方都市でわけます。また病床の規模によって分類しながら、それぞれの医療機能をはかる調査です。その結果、地域に密着した病棟などを可視化することができます。


夜は、「日本大学 支部長・卒業年次代表者会 銀行倶楽部」にいってまいりました。多くの先輩後輩、関連病院の先生方とお会いすることができました。鴨下一郎先輩のあとに私の近況報告もさせていただきました。


その後、世田谷区医師会の80周年記念式典全国私立医科大学同窓会連絡会に顔出しさせていただきました。



**番外ブログ(From S)**

本日は、札幌で行なわれている「第11回日本医療経営学会 学術集会・総会」の第二日目です。
午前中は、計8題の一般演題発表がありました。前日に引き続き、非常に質の高い発表でした。
その後、特別講演として医療法人社団KNI北原茂実理事長から「この国を崩壊から救うために~北原国際病院の挑戦」のテーマでご講演がありました。
今や崖っぷちの状況である我が国、日本と世界を崩壊から救うために、医療者として何ができるかと、ご提言されました。
続いて次のようなお話がありました。「社会は、以下のような4本の柱に支えられて成り立っている。
① 農業を支える第一次産業
② 教育
③ 医療・社会保障
④ 司法
医療はこれら全てを包含しており、医療の立場からこれらを立て直すことも可能である。医療は、人がいかにして良く生き、良く死ぬために、全てをプロデュースする“総合生活産業”である」と。また、「医療崩壊の原因は皆保険を守るための過度の医療費の抑制である。今、医療を崩壊から救うためには、総医療費の増額も財政健全化も重要であり、方法として高い経済産業、消費税以外の増税、医療費自己負担の増額、理論的な医療の自由化、産業化、国境を越えた展開をする必要がある」と説かれました。その他、ご自身の法人が取り組まれているカンボジアでの海外事業展開、震災復興プロジェクト、八王子の町興しなどをご紹介されながら、望ましい医療の形について鋭く言及されました。


午後は、基調講演として、社会福祉法人恩賜財団済生会 神奈川県支部 業務担当理事の正木義博先生から「激動の時代の病院経営とは~ビジョン、戦略、そしてマネジメントの必要性~」のテーマでご講演がありました。
外部環境の変化の中で何をすべきか、今行なうべきことは何かについてご提言されました。正木先生は「先ず新たなビジョンを定め、次に戦略と戦術を練る。そしてそれをマネジメントすること。一連の流れの中でビジョン設定から実行へと経営計画をすることが重要である。」とお話しされました。ご自身の済生会熊本病院のビジョンと戦略については、日本一の急性期病院を目指すことをビジョンとして人事制度改革を基本戦略に組み込まれたことやクリニカルパスから医療改革を始められたことに触れられました。その成果として救急医療の実績が良くなったこと、熊本の地域連携に貢献できたこと、地域がん診療連携拠点病院として成長したことなどを挙げられました。
最後に、これからの経営のポイントとして、
① 地域の医療に必要な医療機能の構築のために、自院のビジョンを中心に地域に何が必要かを先ず考えること。
② 地域全体を見ていく地域医療連携のマネジメントとして、多くの医療機能が集まり、強いチームを作ること。
③ 質の高い医療を実現するための統合された経営マネジメントの必要性として、事務方がマネジメントスタッフに係っていくこと。
が必要であると述べられました。


学会の最後はシンポジウムです。「平成24年診療報酬・介護報酬同時改定と医療経営」のテーマで、国際医療福祉大学大学院教授 高橋泰先生の座長のもと、厚生労働省大臣官房・医療課企画官井上肇先生、株式会社ASK梓診療報酬研究所 代表取締役の中林梓先生、社会医療法人北斗 理事長の鎌田一先生、医療法人財団東京勤労者医療会みさと協立病院 事務長の大葉清隆先生の4名がご登壇されました。


最後に、次期日本医療経営学会 学術集会・総会会長の財団法人竹田綜合病院 竹田秀理事長から閉会の辞がありました。


次回は平成25年11月8日(金)、9日(土)に福島県会津若松市にて、「2025年社会保障改革に向けた医療経営」のテーマで開催される予定とのことです。