身体のメンテナンスはとても大事ですが、多くの場合は何か不具合が出て慌てて対処することがほとんどです。
お腹が弱いなど、自分のウィークポイントを知っている人は、普段から食べ過ぎないように気を付けていたりできるものですが、調子のいい時に身体に意識をむけることは、習慣化されてないとなかなかできません。
メンテナンスを定期的にしていると、ふとした時にその効力を感じることがあります。
患者さんに毎年梅雨時になると、食事はおろか、水分まで取れなくなって点滴に通うということを繰り返している人がいました。
一度そうなると2週間はその状態が続き、一カ月ぐらいかけてようやく回復してくるということでした。
それが今年はそれが起こらないということで、治療をしていたおかげだとおっしゃっていただけました。
そのような症状が毎年でていたというのは、今回梅雨入りして初めて聞いた内容です。
行っている治療が本人が気になる症状だけを改善するのではないという、いい症例だと思います。
もちろん治療する側も、それまで聞いたことのない話だったので、食べられなくなる症状を考慮して身体の調整をしていたわけではありません。
しかし、その時々で身体に現れている反応に対処していけば、勝手によくなるものはよくなります。
不思議といえば不思議、当たり前といえば当たり前ですが、身体は死ぬまで何かあれば修正しようと働いていますから、それをしやすい環境をつくることがメンテナンスの本質です。