コンヴィーノ・シェフのイタリア訪問記

コンヴィーノ・シェフのイタリア訪問記

ちょっと昔のイタリア回想

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トレヴィーゾから再びバッサーノへ

ホワイトアスパラを食べに戻ってきました。


HW


特徴的な野菜の豊富な時期ですが、

春先特にホワイトアスパラは目立ちます。

昔はビン詰めのホワイトアスパラを食べて、

“何が美味しいのかね?”と不思議に思ってました。


フレッシュのボイルを初めて食べたときは、

この食感なんだと感激しました。


イタリアにいる時に感じた事は、とにかく

”旬に出回る食材を、一度は食べて満喫する”でした。


とかく現在は年がら年中、流通しているのが普通みたいで

季節感がなくなっています。

が、フレッシュの野菜:とかくホワイトアスパラみたいなものは

南半球から持ってこない限り、今が食べごろ。ぜひお試し下さい。



HWkokusann

ちょっと前までは輸入か、北海道でしたが

最近は香川、今年は佐賀から届きます。

国産ゆえに、やはり鮮度が良い。

本当に採れたてが美味しいと言われていますが

畑の横に店がない限りは無理なので・・・(^_^;)


バッサーノではゆで卵とあわせるのが有名です。

つぶした黄身がミモザの様で、この時期にぴったり。


ミラノに行くと“ミラネーゼ”:目玉焼きのせ。

おなじみのメニューが登場します。


asuparagi

実にシンプル?豪快!

ホワイトは美味しいのですぐに無くなってしまい

グリーンアスパラしか写真を撮ってませんでした。


バッサーノの代表的なワインは“ブレガンツェ”

品種は、フリウラーノ、ピノグリージョ、シャルドネ、

あと赤の品種もろもろ(多いので省略(><;)


オススメのワインは、個人的な意見でピノ・ビアンコです。

ソアヴェも有名ですが、野菜の風味と、あと卵をのせるならば

その濃くを受け止める味わいがあっていると思います。

*造り手さんのスタイルにもよるので、どれでもではありません。

ピノビアンコ


あとお隣ロンバルディアのスパークリングワイン

“ルガーナ” トレッビアーノ種のワインですが、

上品で繊細な香りと爽やかな味わいで、野菜を

引き立ててくれます。


ルガーナ

でも、バッサーノに行ったならば、まずはブレガンツェを!

次回もさらに野菜・・・カルチョーフィ!(アーティーチョーク)です。


グラッパを一回飛ばしてヴェネトの野菜の紹介です。

ということで、トレヴィーゾへいきましょう。


地図 ヴェネト

この時期、特にイタリア“らしい”野菜が豊富。

近年は日本でも色々栽培されてきて身近になりました。

トレヴィスもそのひとつで丸い形のものは普通に目に

するようになりました。


キオッジャ
イタリア語でラディッキオ ディ トレヴィーゾ。
これはヴェネチアの左下辺り キオッジャのラディッキオ。


この反対側にあるトレヴィーゾで特産というべき

特徴的なトレヴィスが栽培されています。


IGTタル

IGPと呼ばれるEUの産地呼称の認定を受けた野菜です。

細長いトレヴィスも独特ですが、これはさらに特徴的です。


プレコーチェ

こちらはプレコーチェと呼ばれる早生種


タルディボ


こちらタルディーボ。晩生種でこれが特徴的な栽培を必要

としています。


ラディ畑 ラディ水耕

普通の野菜同様畑で栽培して収穫されますが、そのあと

さらに水耕栽培を行います。

冬場の冷たい水の中で、ずっと待ち続けると・・・


水洗

この地の水が作り出す宝石のような野菜です。

また作り手さんの苦労なしでは、このようには

育ちはしない貴重な野菜でもあります。

他の野菜も同様ですが、これは特にそう感じます。



カステルフランコ

この地域でもうひとつ。これも仲間のひとつ

カステルフランコ

鮮やかな色で、野菜にしておくのはもったいない?


これら日本にも輸入はされていますが、やはりしおれて

しまうので残念。カステルフランコは不向きかも。

現地の市場で出会ったら、是非お試しを。冬場だけですがσ(^_^;)


次回さらにイタリアの野菜です。

長く間があきましたが、再開します。


食事の後と言えば、ディジェスティーボ(食後酒)。せっかくなので

楽しんでみたい。
色々ある中でヴェネトといえばこれでしょう。

GRAPPA:グラッパ

というわけで、名前の由来の村バッサーノデルグラッパに行きましょう。

といっても、ここには実際に行ったことがないので、

グラッパの話にします。


ヴェネチアから北に上がった場所にありホワイトアスパラの

産地としても有名です。行かれた時は必ず食べるべきです。

アスパラ

こちらの特産品で通称“粕取りブランデー”
現在はその他の地域で造ってもグラッパ?です。

グラッパ ラベル

ブランデーと聞くと普通はコニャック等、樽熟成させて

琥珀色したものを想像しますが、グラッパは無色透明が一般的です。

最近は樽熟でうっすらと色の付いたタイプもたくさんあります。

下はフランスのマーテル。


マーテル

ブランデーの語源はフランス語のヴァンブリュレ(ワインを焼いたもの)
⇒オランダ語に変換⇒イギリスでブランデーみたいな感じです。

イタリアのブランデーと聞くとこれを思い出します。
“ストック84”・・・これはグラッパではありません。


ストック


ブランデーイコール、蒸留酒となりスピリッツの仲間です。

ブランデーは、基本ブドウ(鮮果:フルーツも)が原材料。


さらにイタリアで蒸留酒は、ディスティラート(蒸留したの意)。
普通にワインから造るとディスティラート。(粕から造ってもらしい

ですが・・・)
粕に水を加えて造ると、アクアヴィーテ ディ ヴィナッチャと

名がついていてややこしい。

下はディスティラート ディ ウヴァ マルヴァジーア

マルヴァジーア種から造った蒸留酒


ディスティ


で、グラッパ:粕取りの由縁は、ワインを造るために搾ったブドウの残り:

皮とかを蒸留して造る事からです。

フランスではオードヴィードマール(略してマール)と呼ばれます。


ポリ

昔は、ブドウの粕を集めてきて、まとめて蒸留の様な

製造で、唯のアルコールのようだったみたいですが、

このグラッパの品質向上に、貢献した会社のひとつが

このポリ社です。


近年はブドウ品種ごとであったりと製造技術が良くなり、

優しい口当たりの商品も増えました。

食後の楽しみの一つとして、是非お試し下さい。


グラ揃い

よりどり?

とはいえ40度前後ですので、飲み過ぎにはご注意です。


グラッパの紹介は続きます。



再びヴェネチアに戻り・・・

ヴェネチアを旅するにあたって、お勧めの本は、
塩野七生さんの“海の都の物語”です。イタリア全土ならば、“ローマ人の物語”。
いずれも文庫なので携帯に楽。行きの飛行機で手軽に読めます。

共にイタリアに行く前にちゃんと読んでいたら、もっと面白い過ごし方、
史跡の見方が出来たかも知れないと今でも残念に思ってます。

“海の都”は、カーニヴァル:祭り気分に浸る時にもってこいです。
ヴェネチアの元首(ドージェ)気分で、アドリア海をマルコ広場から望む・・・
旅行の醍醐味です。イタリアには仕事で行っていた事もあり、

やや複雑な気分で眺めている事が多かったですが。(>_<)


塩野さん

ヴェネチアの街中には自動車がありません。

船か歩き以外に移動が出来ませんが、これでいっそうテーマパークに

来たような気分になります。

裏道

また買わずとも楽しいお店がいっぱいあります。

買いたいけれど、荷物になる物が多いような気が(≧▽≦)

絵

マスケラ

棚

ヴェネチアングラス・・・といってもグラスではなく小物。

街の裏路地に在ったりしますが、楽しくカワイイ一品物。

お土産にかさ張らずに良いかも知れません。


加工1

この街の注意は、アクアアルタ(高潮)

午前中だけだったはずですが、行く前に確認しておいた方が

良いかもです。オフシーズンのツアーには当りがつきそうな。

マルコ広場など、幅60CM位の渡り橋が延々と設置されますが、

すれ違いは不可能、ヨーロッパのおばちゃんの幅は無理(≡^∇^≡)


洪水

観光バックごと落ちる人も・・・

気を落とさずにいきたいけれど、皮靴は涙もの(。>0<。)

レストランも魚介が中心!見せ方が豪快。

ヴェネ マンジャ

昼や簡単な食事はバカロがお勧めですが、

せっかく来たならばやはりゆっくり座って楽しみたい。

となるとお勧めはこちらです

アル・マスカロン

 ネットとで検索する限り、まだちゃんと在るようです。
地元の人が通うお店 (大概のガイドにそうありますが、観光客もいっぱいいます)
当たって砕けろで、注文はどうにでもなると思っていますので、

最後に伝票のチェックさえすれば、安心のお店。(と思います)


魚介ばっかりの前菜、パスタは2人前から。ワインはハウスワインが

素直に美味しいので嬉しいです。

混み合っているので、食べ終わるとトイレくらいを済まして、

待っている人に席を空けるのがいいかも知れません。

同じ通りに、姉妹店のマスカローネ:ワインバーがあるので、
こちらでゆっくりくつろぐのはいかがでしょうか。ただ雰囲気が

お洒落でかっこいい?ので入るのに尻込みします。

ヴェネ マンジャ3 ヴェネ マンジャ2

ヴェネ マンジャ4 ヴェネ マンジャ1


あとは夜の海岸線を歩くとすごく気持ちがいい、そんな街です。

*あまり遅いとやはり危険なのでそこそこに!

ひとつ忘れ物です。食事を満喫したら、ここはイタリア!

最後の締めはやはり食後酒にしましょう。

というわけで、ヴェネトといえばこれ。

グラッパ!
次回飲みましょう。

今回は、ヴェネチアのお店紹介の予定でしたが、先月末に

南イタリアのワインの偉大な造り手さんが亡くなったので、

追悼の意を込めて、そのワインの紹介をします。


マストロヴェラルディーノ

戦後の南イタリア:カンパーナ州(ナポリのある州です)

のワインの基礎を築いた人

この人がいなければ、今の南イタリアワインの評価は

ありえなかったかも知れません。


2003タウラジ
2003年、店がオープンした年と同じヴィンテージ

ちょっと思い入れがあるので(〃∇〃)


南イタリアのワインと言われてもピンと来なかった頃

初めて印象に残ったワインで、造り手さんの名前まで覚えた

最初のワインでもあります。

故にラベルもはがして持っています。1991



タウラジ

タウラージ:長期熟成タイプので、品種はアリアニコ。

現在では北のバローロ等のワイン同様に、高い評価をされてます。


このほか、グレコ、フィアーノといった“地場品種”の伝統を

守り、育ててきたのがマストロヴェラルディーノです。


勢ぞろいマストロ

以前知人のソムリエさんとコラボでワイン会した事もあり

何かと縁のある造り手さんでした。


あとカンパーナ州のワインを話す上で、もうひとつ紹介したい

作り手さんがいます。


フェウド・ディ・サン・グレゴリオ

上記写真の左にあるワイン。

モザイクのラベルが印象的で、一度見ると覚えてしまいます。


90年代に登場し、世界にカンパーナのワインを知らしめた(と思う)

造り手さんです。


サングレゴリオ

マストロが伝統的ならば、グレゴリオは近代的スタイルで

90年代のニーズにあったワインでした。

マストロが職人さんで基礎を、グレゴリオはマーケッティング、

宣伝部長として営業をみたいな感じだったと思ってます。


この2つのメーカーによって、カンパーナ州というマイナーな土地の

ワインが、より良いワインとしてより広く世界へ広がったんではと。


グレゴリオのワインは、南のレストランにご厄介になっていた時に

知り、ラベルも綺麗で、輸入できないかなーと思ってました。

帰国したときには既に百貨店に並んでいて、当たり前だなと

少しガッカリした覚えもあります。


ともあれ、マストロヴェラルディーノのワインは、息子さんに継がれ

これからも、美味しいワインを造り続けてくれると信じてます。

今1996年から始まったポンペイのブドウ畑再興プロジェクトが

順調に進んでいるようです。


あの地に昔から造られてきたブドウ。

日頃想像される、南のお気楽なイメージの中でのワイン造りではなく

マストロヴェラルディーノいわく

ワインは飲めるものではなく、たしなむもの


そんな願いのこもったブドウ、ワイン造りから生まれる

マストロヴェラルディーノのワインを一度お試しいただくことを

おすすめします。


ラクリマ

ラクリマ クリスティ デル ヴェスーヴィオ

キリストの涙にてお別れします。


次回ヴェネチアへ戻ります。