喪失と手放すこと | 作家 坂井あおのブログ

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小説・シナリオ(ドラマ、映画、CM)・写真詩集作家、坂井あおの日々浮かんでは記憶の海に消えゆく思いを気ままに綴るブログです。

私がとても好きで、大切にしてた時間、
自分一人では作れない時間が、
どんどん失われていく。

私以外の人には、
そんなに大切な時間じゃなかったのかもしれない。
私は、すごくとても大切にしてたのにな。

時々、とても悲しい気持ちになる。


大人だから、
あきらめなきゃいけないのかもしれないけど、
悲しくて、悔しかったり、むなしかったりする。


私だけだったとしても、大切な時間だった。
人生の宝物だった。

まだ完全に失われたわけではなくて、
ただ、私以外の人には、
そんなには必要なくなったのかもしれない。
まだ少しは必要だけど、
もう前ほどはいらなくなったのだ。



でも、

むなしいならいっそ、すべて捨ててしまおうか。

過去の私は、そんな風にして、
同じように相手も傷つけば、気づいてくるるかも、
なんて期待してた。

そうして、いつも
自分から大切なものを切り離してきたんだ。


今、大切なものたちを切り離す勇気もないし、
切り離したら、そうとう自分は孤独になるんだろうな。

孤独も大好きだったけど、もう耐えれそうにない。


だけど、自分だけさみしいみたいだと、
いつか切り離しちゃうんだろうな。

そういう面倒くさい人だもの。自分。



それはそれで、自分の人生か。



みんな、忙しいのだ。
新しいことに。


いつか、本当に痛くなったら、切り離せばいい。

孤独はつらくて、どこかほっとする。
新しい傷はできないから。
馴染みの傷と生きていけばいいから。


そしてまた、愚かにも大切な時間を、見つけてしまうんだ。

また傷つくかもしれないのに。

永遠は、瞬間の中にしかない。