【中国旅行9日目】第14話 屈原古里 | 呉下の凡愚の住処

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春秋戦国の楚国、三国志の孫呉にすべてを捧げて生きています。
現在はあまり更新していませんが、
何も持っていなかった過去の自分が想定読者でした。
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宜昌の中心から車でだいたい1時間半ぐらいのところにある
屈原古里に行ってきました!!

うん、想像してたよりずっとおもしろかったです。(失礼)
建物はかなり新しくて、おそらくここ数年の間に
今の規模になったんだと思われますが……
割と、かなり、驚くほどちゃんとした建物でした。

楚や楚辞が好きな人はきっと楽しめると思います。
つまり私か……逆に楚や楚辞や屈原に興味のない人は
たぶん行ってもマネーの無駄だと思うので気を付けてください。
楚や楚辞や屈原に興味のない人は宜昌に行ったら
三遊洞とか三峡ダムにでも行くのがいいんじゃないかな……いいところですよ。

夷陵古戦場には時間がなくて行けなかった……
まあ次回里帰りしたときに一人で行ってきますよ!
孫呉の偉大な丞相・陸遜の像(あるんですか? あるよね? 夷陵なんだよね?)
の写真でも撮ってきます!

屈原古里には屈原にまつわるいろいろな展示があったのですが
屈氏の系譜がいちばんテンション上がりました。
愛してやまない屈建(子木)の名前が載ってた!! うれしい!!
ちなみに伍子胥と一緒に逃げた楚のもとの太子も
名前が建で字が子木だから気を付けてくれよな!!(?)
その太子建の子の勝も立派に楚人のスピリットを受け継いだのですが
勝が令尹子西を殺しちゃうんですよね……
子西がお人好しだから!!
勝はヤバいですよって注意されてるのに彼のことを信じてあげるから……

なんの話だっけ? あ、屈原ですよね……
私は屈原自身のことはあんまり好きなわけじゃないんですよ。
たぶん本当はすごく好きなんですけど、彼は気骨が足りないと言うか……
いちばん嫌なところは
「誰も分かってくれないから川に身を投げちゃおうかなー!
 投げちゃおうかなー! 誰かが止めてくれないなら身を投げますからねー!」
っていう態度なところです。

楚人なら伍子胥のように潔くいってほしいんですよ……
伍子胥だけじゃなくて、楚人は割と潔いですからね。
王に背いたかもしれないという早とちりだけで自害するし……
屈原も屈建のような図々しさを披露してほしかった。
屈建が晋との会盟で魅せた、歴史に残る不遜な態度を見習ってください!!!

でも楚辞は大好きです。
『哀郢』を読んで泣かないやつは楚人ではないと思っていますから……
私は初めて読んだとき、本屋での立ち読みだったのに涙で読めなくなりました……
皆さんあまり楚人にはなりたくないですよね、はい……
今回、沙市で行こうとしてたけどなかった場所が屈原関連だったので
近いうちに屈原古里か汨羅江に行きたいなーと思ってまして、
まさか一回の旅程中で行けるとは思わず……うれしかったな。
楚のことがもっと好きになりました。
昨日の湖北省博物館も最高だったしな~。


今年もより一層楚国を愛していきたいものです。
楚って本当に非の打ちどころがなくて!!
人もすばらしいし(人は春秋時代のほうが好き)、文物は文句なさすぎだし、
屈原やその他詩人の残した詩も天才すぎるし……
ということをいつも言っている気がしますが、楚って本当に完璧なんですよ……
完璧の故事の璧ももとは楚の璧ですからね!
でも何氏の璧の話の楚王はなんかキャラがおかしいと思います……

孫叔敖以外の令尹の墓(湖北省を掘ったら出てきそう)にも早く行きたいです。