今日で冬休みも終わりなのだが、長期休みと来れば普段まとまって読めないよーなジャンルの本に手を出したくなりますわな。
ということで、この冬休みに読んだ本のひとつ
「蘇我三代と二つの飛鳥」
2008年にどっかで行われたシンポジウムの内容のまとめらしいんだけど、
蘇我氏の本拠地であるとか寺跡から出土される瓦とかに着目してるあたりが、とっても私の卒論の延長線にあって興味深い内容なの。
あれだけ権力を振るっていたと考えられる蘇我氏でもそのお墓の特定も難しい状況で、
まあそれは千年以上前の話だし仕方がないのかなと思う部分もあるのだけれど、
研究成果が停滞してる原因のひとつには、天皇陵墓とされる古墳への発掘調査が困難であるというのがあると思うんだけれども。。
実際掘ったところで見つかる資料なんかも限られてるだろうし、稲荷山古墳のやつみたくいきなり金石文が出てくる訳でもなかろうってのはわかるけれども。
だけど最低限年代の特定だとか被葬者が何人だとか分かることも多くなるんだしさ。
立入禁止の理由は何だ?
倫理的には、やっぱり国家の最高権力者の墓をあばく行為にあたるからか。
穿った見方をすれば、発掘成果によっては現在の天皇に繋がる万生一系観が崩れかねない事を危惧してか。
思うに、それらの理由は日本の国家形成の歴史を紐とく以上に重要なモノなのか?
前者の理由に関しては、そもそもそのお墓が本当に大王のお墓なのか自体が疑わしいものも多い訳で、なおさら発掘研究により特定をすべき部分だと思われる。
今「天皇の墓」と呼ばれるものは、明治時代の研究により推定された「天皇の墓」なんだから倫理も何もないと思うんだけど。
これを理由として掲げるならば、発掘研究した後にそれと決定されたものを祭り直せばいいじゃない、と思う。
盗掘されっぱなし、とか崩れっぱなしの状態のほうが「お墓」として扱うならばそれどーなの、って感じを受けますが。
んで後者は、分からなくもないけど。
発掘の結果、大王と呼ばれる人物と今の天皇との間に血縁関係が見出だされなかったら、、とか実は実在する最古の大王が天武天皇でそれ以前の大王は自称だったら、、とか。
そうなったらその結果は昔の話でなく今の天皇に対する見方を覆し得る材料になりかねない、が。。
それにしたってよ、実際今までの研究で日本という統一国家が千数百年存在していること、それを纏める首長としての立場がずっと一つの集団から出ている(権力の移り変わりはあるにせよ)事に間違いはないわけで、私としてはそれだけで十分日本や天皇という存在の独自性を肯定する材料になると思うんだけど。
それを今更血が繋がってないとか、国家統一の時代が繰り下がるとかの理由で今の天皇制が崩れるとは思えない。。
日本は後から出来た国にその歴史を変えられるとかそういった類の影響はほとんど受けてないだろうし(あるとしても継体天皇とか天武天皇とかの国家統一黎明時期だろうし)せっかく国の形成過程が神話でなく事実として語られる可能性があるのに、それよりも大切にされているのが上に書いたよーな倫理観だったり危惧だったりするならば、何だかがっかりを禁じ得ないなぁ、、と思うのでした。
他にもっと重大な理由があるのならごめんなさい宮内庁の人。
私は、ただ日本の成立過程を知りたいんです、生きてるうちに!
ということで、この冬休みに読んだ本のひとつ
「蘇我三代と二つの飛鳥」
2008年にどっかで行われたシンポジウムの内容のまとめらしいんだけど、
蘇我氏の本拠地であるとか寺跡から出土される瓦とかに着目してるあたりが、とっても私の卒論の延長線にあって興味深い内容なの。
あれだけ権力を振るっていたと考えられる蘇我氏でもそのお墓の特定も難しい状況で、
まあそれは千年以上前の話だし仕方がないのかなと思う部分もあるのだけれど、
研究成果が停滞してる原因のひとつには、天皇陵墓とされる古墳への発掘調査が困難であるというのがあると思うんだけれども。。
実際掘ったところで見つかる資料なんかも限られてるだろうし、稲荷山古墳のやつみたくいきなり金石文が出てくる訳でもなかろうってのはわかるけれども。
だけど最低限年代の特定だとか被葬者が何人だとか分かることも多くなるんだしさ。
立入禁止の理由は何だ?
倫理的には、やっぱり国家の最高権力者の墓をあばく行為にあたるからか。
穿った見方をすれば、発掘成果によっては現在の天皇に繋がる万生一系観が崩れかねない事を危惧してか。
思うに、それらの理由は日本の国家形成の歴史を紐とく以上に重要なモノなのか?
前者の理由に関しては、そもそもそのお墓が本当に大王のお墓なのか自体が疑わしいものも多い訳で、なおさら発掘研究により特定をすべき部分だと思われる。
今「天皇の墓」と呼ばれるものは、明治時代の研究により推定された「天皇の墓」なんだから倫理も何もないと思うんだけど。
これを理由として掲げるならば、発掘研究した後にそれと決定されたものを祭り直せばいいじゃない、と思う。
盗掘されっぱなし、とか崩れっぱなしの状態のほうが「お墓」として扱うならばそれどーなの、って感じを受けますが。
んで後者は、分からなくもないけど。
発掘の結果、大王と呼ばれる人物と今の天皇との間に血縁関係が見出だされなかったら、、とか実は実在する最古の大王が天武天皇でそれ以前の大王は自称だったら、、とか。
そうなったらその結果は昔の話でなく今の天皇に対する見方を覆し得る材料になりかねない、が。。
それにしたってよ、実際今までの研究で日本という統一国家が千数百年存在していること、それを纏める首長としての立場がずっと一つの集団から出ている(権力の移り変わりはあるにせよ)事に間違いはないわけで、私としてはそれだけで十分日本や天皇という存在の独自性を肯定する材料になると思うんだけど。
それを今更血が繋がってないとか、国家統一の時代が繰り下がるとかの理由で今の天皇制が崩れるとは思えない。。
日本は後から出来た国にその歴史を変えられるとかそういった類の影響はほとんど受けてないだろうし(あるとしても継体天皇とか天武天皇とかの国家統一黎明時期だろうし)せっかく国の形成過程が神話でなく事実として語られる可能性があるのに、それよりも大切にされているのが上に書いたよーな倫理観だったり危惧だったりするならば、何だかがっかりを禁じ得ないなぁ、、と思うのでした。
他にもっと重大な理由があるのならごめんなさい宮内庁の人。
私は、ただ日本の成立過程を知りたいんです、生きてるうちに!