洛陽を離れさらに北に向かう。
次の目的地は山西省の省都、太原。
目的地とは言いながら、別にこの町にも訪れる目的があるわけではなかった。
一足飛びに北京まで行ってしまっても全然かまわないのだが、スシ詰めの列車の旅にちょっと腰が引けてしまったのである。
バスターミナルの時刻表で、『臥舗車』という表示を (正確な漢字を忘れました) 見つける。
寝台バスと言う事らしい。
寝台バス?
いたく興味を惹かれ、これに挑戦してみる事にした。
切符代76元(840円)。
南京-洛陽間の鉄道2等座席の料金と較べてもかなり割高に感じる。
さて実際に乗ってみると、これがなかなか快適であった。大型バスに24人分の寝台が進行方向に足を向けて備わっており、ひとり分のスペースがかなり確保されるのである。
たった24人を運ぶのであるから料金割増になるのもうなづける。
夕方4時半に洛陽発。
夜11時頃パンクをし修理に30分。
夜中2時頃道を間違えたらしく? 運ちゃんと助手とが何度も沿道の商店などで道を訊きながら進路修正。
そして早朝目を覚ましてみると、交通事故でバスは完全にストップしていた。
降りて前方に歩いて行ってみると、トラックが道路いっぱいに見事に横転していて、にっちもさっちもいかないようであった。
他の乗客は平気な顔をしているようなので、僕も寝台に戻って寝なおす。
事故現場をどうやって通過可能にしたのかは不明のままだ。
結局太原には予定を3時間半遅れて午前10時半到着。
現在振り返れば、なんのトラブルもない至極順調な移動に思える。
日記には以上のように出来事が克明に記されている所から考えると、当時の僕にはそれぞれのイベントが新鮮に感じたのだろう。
ちなみにこれ以降のバスの旅も多少の違いこそあれ似たような感じなのだが、僕の感受性はだんだん鈍感になってゆくのでこの程度の事が日記に出てくる事はなくなってゆく。