5/19 愛知県立芸術大学へ行ってきた。 | ちょっとその辺行ってくる!

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興味の沸いたものを見に行ってはちょっと書いてます。

中の人のネット環境が絶賛崩壊中なので更新は不定期。
即時の反応は出来ません。


 ツイッターの方では散々喚いているので
ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、帯状疱疹です…。
この病気のヤバさはいずれ語りますわ。


 鎮痛剤の切れて我慢出来る限界まで待って服薬し
出発したのは13時過ぎで、14時半頃に

愛知芸大に到着。


法隆寺金堂壁画展示館は以前行った時に書いたと思うんで内部展示は割愛。
展示室内長椅子の横に置かれていた美術系の本の中から、
愛知芸大の卒業・修了制作作品集の中から去年度のものをパラパラと眺める。
卒業・修了制作展ではなかった短いながらも作品の説明文がついてるので
見ただけでは理解が及ばなかったものに少し手を伸ばせた気分。
どうせなら卒展を見るのは娯楽として面白いのを気づかせてくれた
オナホレリーフやきぐるみパフォーマンスのあった年のに
何かしら説明文があるのなら読んでみたかったかも?
作品を見る速度が遅い自覚があって

到着時間からもう余裕がないのでそこまで考えが至らなかった。

 


 隣の展示室は

春季展【特別陳列】仏の顔、人の貌。
そこで有名な伝源頼朝像が展示されてるのでそれが今回の目当て。
似た面持ちの束帯姿の座像の絵が3幅掛かっている。
左から源頼朝、平重盛で、それらの本物を所蔵してるのは京都の神護寺。
神護寺のこの二幅。『神護寺三像』。なら3枚目は藤原光能か。

3幅の絵は同じ衣装でパッと見さほど差はなく顔の輪郭が違っている程度。
仏の絵画には仏によって持ち物や衣装、ポーズ(手の構え)が決まっているので
同じ顔をしていてもなんの仏かわかるのだが、

肖像画にも『貴人らしい容貌で描く』みたいなルールがあり
この3幅の絵のモデルは全員が最上位の地位を持つ公卿で
その貴人らしい容貌で描くルールに沿って描かれているので

衣装は当然、正装の束帯なので大差もなく、顔のパーツも差が少ない。

 

束帯の表面に模様があるのなんかは歴史の教科書の写真とかじゃ全然見えないし、
実物もこれほど近くで、ガラスケースもなしに見ることは出来ないだろう。


 『絹本著色釈迦金棺出現図』も面白い絵。
釈迦の入滅=死を知り、多くの弟子や様々な生き物が集まった。
涅槃図とか涅槃像と呼ばれ横たわった姿だが釈迦の伝説にはまだ続きがある。
釈迦の死の報を受けた母(釈迦を生んですぐに死亡し転生してる)が駆けつけるも
その遺体は金色の棺に納められていた。

死に目に逢うことも叶わなかったと嘆く母に釈迦は自ら棺を開けて(!?)

母に死が何たるかを説いて再び棺に収まった。その棺から出た姿を描いた絵。

涅槃図はよくあるがその後の舎利になるまでの逸話の絵は珍しいとか。

まぁ、まだ多くの動物や弟子らが集まる中、(三面六臂や怪物じみたのまで居る)
一度死んだのに転生して生きてる母が後から死んだ息子に説教されると思うと滑稽だよね…。


 他にあった仏画も近くじゃなければ金の細い線も気づかなかったろう。
俺には截金か金泥を細筆で塗ったかわからんくらいではあるが
帰りに寄った本屋でラメ入りのボールペン(金色)を見て、

「これだっ!!」って思ったがたぶん違う。
一昨年~去年、姉の娘にプリキュアやディズニーの塗り絵を塗らされて
意外と面白くってハマってしまいそう。
…で、より上を目指したくなって、
100円ショップにあるアイカツスターズの塗り絵を買おうか悩んでいるが羞恥に耐えられないっ!w

 


 芸術資料館へ。
興味を惹かれたのは4つ。
愛知芸大卒業生の写真家の『キリシタンの島々』。
世界遺産候補の長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産ネタで
実にタイムリーだがちょっと昔の、フィルム写真。
島に住む人々の暮らしを写真で切り取ったもので
あくまで普通のスナップとも言えるのだが、
天主堂の中で紋付袴の新郎の横に色内掛に角隠しの上に
礼拝で女性が被るベールをかけた新婦が写っている。
現代では日本式の神式の結婚式は廃れてドレスで教会式の式をするのが主流だが
教会で和装に身を包んだ結婚式の写真は不思議に思えた。

 


 愛知芸術県立大学名誉教授 河野鷹思の
『SHELTERED WEAKLINGS-JAPAN』1953年の作品。
「隠れた弱虫-日本」と辛らつなタイトルがついている。
星条旗カラーのサメの後ろを追従す赤く丸い目の白い魚。
それに背を向けるよう泳ぐ黄色の鋭い目つきの赤い魚が2匹。
アメリカ追従の日本、中国・ソビエトとの反目を描いた絵。
時代を考えると1952年にサンフランシスコ講和条約を結び、
日本は国際社会への復帰を果たした。
でもこのタイトルをつけてる以上、社会風刺作品だよね。

 


 説明不要であろうアルフォンス・ミュシャ。
ベル・エポックポスター『モナコ・モンテカルロ観光案内』。
漫画的な輪郭線の強弱、図案化された花鳥。
今も色んなイラストレーターが参考にする芸術家。
「観光案内」と言っても
地域の花鳥と女性が大半を占めていてモンテカルロがどんなところかわからない…。
(ポスター右下にパリ~モンテカルロの所要時間が書かれてるとか)
ベル・エポックはアールヌーボーみたいな作品の時代を表す言葉。
展示されてるものはやや赤茶に変色してテープの痕が残っているので
実際にフランスの町に掲示されたものかも知れない。

 


 この収蔵品展は
『感じるデザイン・あじわう紙』とのタイトルがついている。
印刷用の紙の見本のようなものがバインダーに綴じて置かれていて
最初にそれをパラパラめくっても
まず紙の種類。次にモノクロとカラー写真の繰り返し。
モノクロとカラーの写真は全部同じもので
何を見ればいいのかよくわからなかったが触っているうちに
紙の質感に目をつけ、裏表の感触を見る。
不規則だったり均一な紙のしわ、
つるっとしたものやザラつきの差、その感触は片面か両面か。
おお、「あじわう」は食感でなく「触感」か?と
パラパラと触っていると印刷されてる写真の光の反射に気づく。
太陽光の当たり具合で写真を真っ白く見せる瞬間があるのだが
その白くなる帯の幅や色身が微妙に違う。

 もう1つハトメで留めてある少なくて2枚多くても8枚くらいの紙束。
触ると厚みに差がある。それぞれの紙は同じ名称の紙だが
重さの単位と数字が書かれている。
重さが重い紙は厚く、軽い紙は薄い。
天井の蛍光灯に透かすと薄い紙はハッキリした文字が見えるが
文字の陰は見えても文字が滲む様にボヤけて文字が読めない。
…こう比較しろってことなのかな?
一切説明がないからコレで合ってるのかもわからない…。

 

 室内の展示物が軒並み撮影禁止で撮れ高がないので
彫刻室やらを徘徊したが去年の木彫裸婦像みたいな
ビックリするような展示物はなし。

 

芸大のマスコット?

めっちゃ眇めて睨んできやがるw

 


 突風で吹き飛びまくった掲示物の足元で画鋲踏んで
ムカつきついでに暴れ狂うポスターを掲示板に貼り直して撤収。

 

そのうちトヨタ博物館も行かないとなぁ。

 

 

今回見た作品のいくつかはググれば画像が出るんで興味がありましたらぜひ。