誰もが自由を欲しがる、誰も責任を欲しがらない-6から続く

 

この4人の者たちは

さらにちょっとおじ気づいた

この男は強く美しいだけでなく

狂ってもいるようだ

彼は危ない

だが、彼らはもはや逃げようがなかった

彼は言った

 

「もし逃げようとしたら

 命が危なくなるぞ

 おまえたち4人全員

 ただ私について来い

 私をあの台の上に乗せるんだ」


気が進まないまま

彼らはついて行った

彼らは彼を連れて行きたかった

が、彼は自分で行ったのだ 

要点がわかるかね? 

 

こんな状況においてすら

彼は自分で責任を取っていた

こんな状況においてすら

彼は自由な人間だった

 

この者たちは陰謀を企て

彼を市場で売ろうとしていた

それは人間に起こりうる

最もひどいことだ

商品のように売られること

商品のように競売に付されること

 


だが、彼はこの者たちに言った

 

「おじ気づくな

 それに、逃げようとするなよ

 おまえたちは私に

 素晴らしいことを思い付かせてくれた

 私は感謝している

 これは私の責任だ

 私が市場に行こうとしているんだ

 おまえたちは私を競売にかければいい」


彼らは信じられなかった

いったいなんという男だろう? 

だが、逃げようがなかった

だから、彼らはついて行った

 

そして彼が

みんなに見えるように

高い台の上に上げられると

ほとんど沈黙が

息を飲むような沈黙がみなぎった

 

こんなに均整の取れた身体を

見るのはみな初めてだった

非常に美しい

まるで鉄でできているかのように

非常に力強い


競売人たちが

なにも言わないうちに

ディオゲネスは宣言した

 

「みんな、聴くがいい

 ここに

 どんな奴隷にでも

 売られる主人(マスター)がいる

 この4人の貧しい者たちに

 金が必要だからだ

 だから、競売を始めてほしい

 が、いいかね

 おまえたちが買おうとしているのは

 主人(マスター)だぞ」


ある王が彼を買った

もちろん、王にはなんでもないことだった

 

競売で彼は

次々に値を上げていった

多くの人たちが関心を持った

が、ついに

これまで聞いたこともないほどの

大金がこの囚入の者たちに支払われた

 

ディオゲネスは彼らに言った

 

「これで幸せかね?

 もうおまえたちは行っていい

 私はこの奴隷と行くことにしよう」


誰もが自由を欲しがる、誰も責任を欲しがらない-8へ続く

 

ブログ補足説明動画:神とは何を指す? 
「誰もが自由を欲しがる、誰も責任を欲しがらない」
の中でOSHOが言う「神」とは何か?
のついての補足説明動画

https://youtu.be/DDdVwaitS5U